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松田亜世ライブレポート
2003年



 ライブに寄せられたファンの声は・・・こちら

日時/会場 Set List レポート
2003.12.22
松田亜世
亜世s Day
ワンマンライブ
vol.17

at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.世界中にメリークリスマス
2.アメ玉
3.エレナ
4.あの川のほとり
5.がんばるまっし
6.今宵、雨の中
7.Never Surrender (新曲)
8.夕日の前に佇んで

<Stage2>
〜ゲストコーナー〜
   吉田佳奈子

1.見つめていたい...
2.雪国の少女
3.昭和時代
4.荒野を越えて
5.荒地の果てに
6.祈りの少女 (新曲)
7.天漢
8.君の待つ海

<アンコール>
1.上を向いて歩こう
   ( 坂 本 九 )

Piano&Chorus:吉田佳奈子


 再び「東京」に戻ってきた。金沢ライブから1ヶ月、故郷でもらったエネルギーを力に、再び歌い出す。その間、久々に生まれた新曲もぶら提げて、第二の故郷・吉祥寺のステージに今日立つ。
 2003年を締め括るワンマンライブでもある。太平洋側の冬らしく、どこまでも遠い青空が迎えてくれた。

 クリスマスも間近ということで、クリスマスソングでスタート。お馴染みの曲や、それにピアノとコーラスを加えてお届けする曲が続く。厄年だった今年一年を振り返りながら、新曲『Never Surrender』を歌う。「決して諦めない。」それが、故郷でもらった僕なりの答えだったのかもしれない。そうやって生まれた曲だ。

 後半戦、ゲストコーナーを挟んで、静かにメッセージの世界に入ってゆく。静かなピアノの旋律とギターのハーモニクスが絡み合う『荒野を越えて』、ピアノとギター、さらにハープとボーカルが激しくぶつかる『荒地の果てに』・・・。
 そして、今、どうしても歌いたい歌が生まれた。3日前にできたばかりの『祈りの少女』という唄だ。とある新聞の記事から生まれたストーリ。「戦争」という二文字が、この世界から消え逝くまで、終わらない悲しいラブストーリー。僕の中のひとつの大きな核として、歌い続けたいと思っている。

 大いなる星空への祈りを込めて『天漢』を歌った。来年もみなさんにとってよい年でありますようにと『君の待つ海』、アンコールでは急遽『上を向いて歩こう』をセッション。
 僕たちの祈りは、まだまだ続く。

 今年、コンサートで出逢えた全ての方に感謝します。本当にありがとうございました。来年も精一杯歌って生きたいと思っております。
 どうぞ、よいお年を!

2003.11.23
松田亜世
Acoustic Live'2003
in 金沢

at
香林坊ハーバー
<Stage1>
1.海の唄
2.エレナ
3.アメ玉
4.渋谷のピエロ
5.見つめていたい...
6.天漢
7.Victory
8.青の時代

<Stage2>
1.Lonely Road
2.雪国の少女
3.がんばるまっし
4.あの川のほとり
5.ともしび
6.荒野を越えて
7.荒地の果てに
8.
僕らの時代は
     風に吹かれて
9.今宵、雨の中
10.夕日の前に佇んで

<アンコール>
1.君の待つ海
2.夜明けの月

Piano&Chorus:吉田佳奈子

< 写真も豊富に交えた特集レポート >



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2003.11.12
松田亜世
亜世s Day
ワンマンライブ
vol.16

at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.アメ玉
2.さよなら
3.今宵、雨の中
4.夜明けの月
5.がんばるまっし
6.Dear my JAPAN!
7.僕らの時代は
     風に吹かれて
8.君の待つ海

<Stage2>
1.雪国の少女
2.夕日の前に佇んで

〜ゲストコーナー〜
吉田佳奈子

3.エレナ
4.荒野を越えて
5.荒地の果てに
6.天漢

<アンコール>
1.あの川のほとり

Piano&Chorus:吉田佳奈子



 2003年、僕の中では一大イベントである、金沢ワンマンライブを間近に控えた東京でのワンマンライブ。今年の遅咲きの秋の中、吉祥寺に向かう。

 今回は、久々のサポートを迎えてのワンマンライブになる。しかも同郷人。この「東京」という大都会の中じゃ、同郷という響きだけで心許せてしまうから不思議なことだ。今回、そして来るべき23日の金沢ライブのリハーサルの為、一週間ほど前に赤坂のスタジオに6時間程入った。ソロ活動が長くなると、誰かと共にスタジオでリハーサルをするというのも随分久々で、テンションがどんどん上がってゆくのだ。

 そして迎えた今日のライブ。まだ手探りながら、リハーサルで最終的に確認しながら音楽を創り出してゆく。たまらない瞬間だ。
 ビーポイントのスタッフの方々も全力投球で、僕たちの音楽を支えてくれる。ライブハウスとは、そういう空間だ。そして、その世界に最終的に参加してくれるお客さんがいる。

 「吉祥寺」、僕にとっては紛れもなく第二の故郷である。ここ1年半ほど、ワンマンライブを続けられた現在進行形の故郷である。
 そのエネルギーを携え、10日後、愛すべき故郷・金沢に帰る。どんなステージになるのか、とっても楽しみである。
 そしてまた、この大都会「東京」に僕は戻ってくる。

2003.10.13
松田亜世
亜世s Day
ワンマンライブ
vol.15

at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.君の待つ海
2.いつかの空
3.天漢
4.一期一会
5.Lily
6.今宵、雨の中
7.Victory
8.
僕らの時代は
     風に吹かれて

<Stage2>
1.がんばるまっし
2.裸足のまんまで
   ( 長 渕 剛 )
3.海の唄
4.あの川のほとり
5.荒野を越えて
6.荒地の果てに
7.ひとりぼっちの夜
8.Dear my JAPAN!
9.アメ玉
10.夜明けの月

<アンコール>
1.夕日の前に佇んで


 この亜世's Day ワンマンライブもお陰さまで15回目を迎えた。
 この日の天気予報は「雨」。ワンマンライブでの雨の確立は50%を超える。「松田亜世は雨男だ。」というレッテルを貼られかねない(笑)。
 昼過ぎ、リハーサルの為吉祥寺に向かう時、バケツをひっくり返したような土砂降り。ホント、土砂降り。凄まじかった。中央線は御茶ノ水〜四谷間で徐行運転の為、30分もかかった。人が歩く速度での運転だった。
 あとで聞いた話、この前も見えないほどの雨の中、バイクを飛ばしてやってきてくれたお客さんもいた。本当にありがたい。

 さて、僕も大好きな季節である秋のライブである。日記においても度々触れたのだが、金木犀の匂う秋、様々な想い出を思い出したり、ちょっとしたことに感傷的になったり・・・。人間の感性が磨ぎ澄まれる、そんな季節でもあると思う。それだけに、僕も真剣勝負で歌わなければならないのだ。
 幸い、開場時には雨も止み、連休の最終日にもかかわらず多くの方に足を運んでいただいた。逃げも隠れも出来ないギター一本ワンマンステージの始まりである。
 夏の想い出を乗せながら、亜世流人生応援歌ともいうべき『君の待つ海』で幕を開ける。感受性豊かな秋という季節にぴったりのバラードの世界が続く。そして、先月タイガース優勝記念ライブの余韻も込めて、文字通り「TとHのベースボールキャップ」を被り、『Victory』を歌う。

 1stステージが、ラブソング的バラードの世界であるとすると、後半は亜世的メッセージソングの世界になった。この日の朝刊でも、イラクで罪無き市民が悲劇に巻き込まれたというニュース。やるせなさと共に怒り、そして祈り・・・、『荒野を越えて』、『荒地の果てに』へと続く。
 『Dear my JAPAN!』、『アメ玉』の流れは、暗いニュースばかりの今日この頃ゆえの、僕なりのメッセージであった。

 アンコールの『夕日の前に佇んで』まで19曲を歌わせていただきました。会場に足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

2003.9.26
松田亜世
亜世s Day
ワンマンライブ
vol.14
〜 阪神タイガース
優勝記念 〜
at
吉祥寺
Be・Point




ライブ写真
<Stage1>
1.阪神タイガースの歌
 (六甲おろし)
2.Lonely Road
3.Mr.S
4.少年X
5.月と太陽
6.トゥーンタウン
7.Victory (新曲)
8.青の時代

<Stage2>
1.アメ玉
2.渋谷のピエロ
3.見つめていたい…
4.今宵、雨の中
5.がんばるまっし
6.エレナ
7.君の待つ海
8.Live House Dream (新曲)
9.僕らの時代は
     風に吹かれて
10.夕日の前に佇んで

ライブ写真

 18年ぶりの阪神タイガースのリーグ優勝!この優勝記念ライブを企画せずにはいられなかった。星野監督の男気に敬意を表して、前半戦は男をテーマにした曲を選んだ。

 開場後開演までのBGMは選手の応援歌が流れる。ステージにはタイガースの球団旗、優勝記念タペストリー、優勝記念タオル。そしてお客さんには、大阪名物タイガースのねぎ焼きせんべいをお土産としてお配りした。
 僕自身もタイガースのユニフォームに身を包み、優勝記念のリストバンドを腕につけてステージに上った。と、ここまでは予定通りだったのだが、スタッフもここぞとばかり盛り上がり(?)、モニタースピーカー(客席からは見えないのだが、ステージ上で演奏する際に頼りにするスピーカー。通称:コロガシ)にも僕の知らないうちに黄色テープで「トラ」と貼ってある。これには、僕も笑ってしまった(笑)。マネージャーがアーティスト本人が本番に見る譜面にヌード写真を貼り付けて、歌えなくなったという昔のフォークシンガーのエピソードを聞いたことがあるが、それに似たノリ(イタズラ?)が、なんだかライブハウスのスタッフとの連帯感も感じられて嬉しかった。
 今回初披露となる『Live House Dream』にも歌ったが、やっぱり僕にとってライブハウスはこだわりの原点だし、大きな意味ある場所だと再認識。楽しいじゃん、こういうの(笑)。

 とはいうものの、トラトラカラーと僕のバラードのギャップは、なんとも楽しかった。大阪らしくていいかぁ、と(笑)。
 そしてステージは、待ってましたとカントリー調の『六甲おろし』でスタート。「男の子」をテーマにした曲が続き、この日の為に書いたとも言うべきタイガースと共に青春を過ごした『Victory』。

 2ndステージは、衣装も通常バージョンで登場(セットはタイガースヴァージョンのまま)。タイガース優勝記念枡にて、会場のお客さんと乾杯をし、中締め。いつものステージを展開する。
 ラブソングを中心に、温かい世界観の『君の待つ海』、新曲『Live House Dream』。この時代に『僕らの時代は風に吹かれて』。ラストは『夕日の前に佇んで』を精一杯歌った。

 先月、「松田亜世」として復活し、今日はタイガースヴァージョンで弾け(笑)、僕自身ライブハウスで走り始めた16歳のエネルギーに戻りつつある実感がある。さぁ、いい歌を書こう!そして、歌おう。

2003.8.27
松田亜世
亜世s Day
ワンマンライブ
vol.13
at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.夢花火
2.
永遠<とわ>
3.さよなら
4.アメ玉
5.トゥーンタウン
6.女の子
7.今宵、雨の中
8.夜明けの月

<Stage2>
1.Lonely Road
2.月と太陽
3.天漢
4.荒野を越えて
5.ともしび
6.エレナ
7.がんばるまっし
8.東京青春朝焼物語
    ( 長 渕 剛 )
9.あの川のほとり (初公開)
10.海の唄

 6万年ぶりに火星が地球に最接近したその夜、ステージネーム「松田亜世」として復活、亜世's Day ワンマンライブが2年目に突入した。
 このワンマンライブには僕自身、強い思い入れがあったし、何としてもいい形でステージを創りたかった。

 夏も終わりということで、蝉の鳴き声に包まれながらの『夢花火』からスタート。ここ最近のワンマンライブで取り上げてきた曲を中心に1stステージは展開した。

 2ndステージは『Lonely Road』で幕を開ける。この曲は僕が高校時代にライブハウスで初めてソロで出演したときから歌っている歌だ。『夜明けの月』と併せて、言うなれば僕の原点といっても過言ではないだろう。
 相変わらず戦争状態にあるイラクの哀しき空を思い浮かべながら、『荒野を越えて』を歌った。戦争を語るとき、もっと人間の「いのち」を語る必要があると思う。

 「・・・相変わらずイラクの空の下では、人の命が人の命だと思われていないようなことがずっと起こっていて、そのことは本当に悲しい限りで…。それ(命の重さ)は日本のことを考えても、中学1年生の事件等、あまりにも人間の命の重さっていうものが蔑ろにされてしまっているんじゃないかなぁという気がしてならないんです。<中略>葬式にしても、ホテルのような火葬場で焼かれて骨になる。あまりにも人間の一生が虚しく終わるような気がしてなりません。」(MCより)

 そして今日、僕の元には中学時代の友人が事故で亡くなったという、どうにもやるせない知らせが届いていた。人間の「死」そして、「生きる」ことを歌った『ともしび』を友人に捧げる意味でも、祈りを込めて歌った。

 ライブは後半、故郷に関する歌が続いた。それは、素っ裸の「松田亜世」として再び歌うということは、もう一度僕自身の青春時代に立ち返る必要があったから。そして、僕の歌の原点ともいうべき、長渕剛さんの曲をライブハウスという場で初めて歌った。〜今日から俺 東京の人になる せっせせっせと東京の人になる〜、上京の想いを歌った『東京青春朝焼物語』という歌だ。僕自身の「あの頃」がぴったり重なる。
 さらには、僕の生まれた金沢という街で、男川として悠々と流れる犀川をテーマにして書いた曲『あの川のほとり』をライブ初披露。

 「(松田亜世からAsay、亜聖というステージネームの変遷は)自分であって自分でなかったような感覚が残ります。この1年振り返ってみると、他力本願的に生きてきたということだったんですね。それじゃいけないということで、もう一遍『0(ゼロ)』から出発するつもりで『松田亜世』として今日から再スタートさせていただきたいという風に思うわけです。歌っていうのは、自分自身すべてを歌にしないといい歌ってのはできないと思います。だから、本名というか、素っ裸の自分自身というものをもっともっと磨いて、もっともっといい歌を書いて、皆様にお届けできるように頑張っていきたいと思います。」(MCより)

 人間の回帰線の歌ともいうべき『海の唄』でステージは幕を閉じた。

 今日のステージを終え、僕自身の気持ちの中でとても楽になったものがあった。ある意味、自分自身をさらけ出しながら歌っていけるという安心感にも似たものだったのかもしれない。逃げも隠れも出来ないところでこそ、勝負というものができるのだから・・・。

2003.7.24
亜聖's Day
ワンマンライブ
vol.12
〜 祝!壱周年!! 〜
at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.Mr.S
2.渋谷のピエロ
3.少年X
4.天漢
5.今宵、雨の中
6.いつかの空
7.
僕らの時代は
     風に吹かれて
8.君の待つ海

<Stage2>
1.アメ玉
2.がんばるまっし
3.雪国の少女
4.夢花火
5.荒地の果てに
6.No More HIROSHIMAS
7.海の唄
8.Saturation (新曲)
9.Dear my JAPAN!
10.エレナ (新曲)
11.夕日の前に佇んで

<アンコール>
1.夜明けの月


 温かいみなさんの声援のお蔭で、この亜聖's Day ワンマンライブも壱周年を迎えることができた。身の引き締まる想いというのか、感謝とそして力強い意気込みのようなものを自分自身の中に感じていた。
 このライブの一週間前からスポーツジムにも通い始めた。まだ成果なんてレベルではないが、身体の中から湧き上がるエネルギー≒気合のようなものを持ってステージに臨めた。

 ご存知のとおり、少年による信じ難い殺人事件や、渋谷の少女の事件・・・。なんとも言いようのないやるせなさが漂う世の流れの中で、このライブを迎えた。そのような中で、「Saturation」という歌が生まれたし、「アメ玉」や「渋谷のピエロ」、「少年X」、そして「僕らの時代は風に吹かれて」といった歌を歌う必要性を感じていた。自らの歌を歌う必要性があるなんぞ語るには、たいそう偉ぶって聞こえるかもしれないし、まだまだ未熟で微力だが、今僕が何かにすべてをぶつけ、メッセージを発信する手段、それは歌でしかない。

 「怒りの時代」は遥か遠くに過ぎ去り、「シラケの時代」を通り越し、ただただ飽和状態の中を漂うだけの時代になってしまったのか?
 あまりに悲しかった。いや、悲しいなんて言葉では表現できない無力感、虚無感とでも言うべきか・・・。例え、そんな時代だとしても、僕らは明日を夢見て力強く歩んでいく生命力があるはずだ。
 「変わりはしない」と無関心を装うより、「もうすぐ俺達が舵をとってやる!」と、そういった信念から始まり、方法論は後からついてくるものだ。

 「さぁ、お前どうする?」と不気味な笑みを浮かべながら突きつけられている時代のジャックナイフに僕はひとつひとつ歌で答えを探していきたい。
 この節目のライブに歌った20曲の歌達。また新たなエネルギーが沸き起こってきたのだ。
 支えて下さっている皆様に心から感謝!

2003.6.24
亜聖's Day
ワンマンライブ
vol.11
at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.吉祥寺
2.昭和時代
3.春の日に
4.がんばるまっし (新曲)

5.月と太陽
6.月と星の恋物語
7.青の時代
8.
僕らの時代は
     風に吹かれて

<Stage2>
1.Mr.S (新曲)
2.少年X
3.ひとりぼっちの夜
4.悲しくてやりきれない
 (ザ・フォーククルセダーズ)
5.天漢 (新曲)
6.今宵、雨の中
7.荒地の果てに
8.アメ玉
9.夕日の前に佇んで
10.君の待つ海 (新曲)

<アンコール>
1.海の唄



 6月24日、雨。「また雨だね。」とライブハウスのマスター。ホント、亜聖's Day ワンマンライブらしい天気、それが雨なのだ。「雨にもマケズ」ということか(笑)。
 今回は、前回ワンマンライブからのインターバルが割と長かった。4曲の新曲を携え、24歳という年を背負って、中央線は吉祥寺に向かった。「東京に歌いに行く!」そんな、気合のようなものが沸いてきたのだ。以前は自分の住む街でのライブだった。それに比べると、「勝負の場所に出る」、そんな気持ちがプラスされた。ふと、生まれ育った街・金沢を離れ、親父のワゴン車一杯の荷物に埋もれながら、家族3人で東京に出てきたことを思い出す。

 そんな気持ちも手伝ってか、『吉祥寺』を久々に歌いたくなった。しかも、オープニング。まだまだ未完成のこの曲。このライブで、この曲を永遠に未完成ながら、育てていくのもまた楽しみだ。そして新曲『がんばるまっし』。僕自身は、結構気に入っていたのだけれど、金沢以外の人が聴くと、金沢弁の歌というものが、どう響くのかが正直不安でもあった。歌い終わってみて、故郷の言葉の歌ができたということで、自分自身、不思議とまた前に進めた気もしている。「まだまだ、東京で頑張らんと、故郷帰れん。」という感じでしょうか。

 2ndステージでは、これまた新曲『Mr.S』と久々に歌う『少年X』、青春の裏表とも言うべきか。なんともいたたまれない気持ちになりながら、僕なりのラブソング『ひとりぼっちの夜』。
 カバー曲を挟んで、七夕にちなんで『天漢』。♪ 負けないで 負けないで 私は祈る 満点の星空 あなたはあなたでいて ♪と・・・。

 そして、前回に引き続き、アンコールをいただいた。本当にありがたい。故郷の海をイメージして書いた『海の歌』、今夜の感謝の気持ちを込めて歌わせていただいた。

 いよいよ来月、この亜聖's Day ワンマンライブも壱周年を迎える。この一年間、いろんなことがあったけれど、このライブを続けることができたのは、月並みな言葉ですが、正真正銘皆様のお陰です。感謝を込めたステージにしたい。
 「吉祥寺」、この街に帰ってくる。

2003.5.1
亜聖's Day
ワンマンライブ
vol.10
at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.アメ玉
2.さよなら
3.見つめていたい…
4.雪国の少女
5.
永遠<とわ>
6.月夜
7.渋谷のピエロ
8.青の時代

<Stage2>

1.女の子
2.春の日に
3.少年
4.トゥーンタウン
5.涙そうそう(BEGIN)
6.昭和時代
7.荒野を越えて
8.
僕らの時代は
     風に吹かれて
9.今宵、雨の中
10.夕日の前に佇んで

<アンコール>
1.夜明けの月


 10回目の「亜聖's Day ワンマンライブ」、一つの節目を迎えることが出来た。Be・Pointでのワンマンライブも1年を迎えた。これまで応援して下さった皆様の声に答え、これからもまた一生懸命歌っていきたいと改めて思う。
 考えてみればこの1年間といえば、僕にとっても色々あった。「学生」という一つの時代を終え、それでも歌に「青春」を誓い、再び走り出した。馴染みの吉祥寺を離れ、房総の地・千葉に移り住む流れが生まれたのもここ1年の間のこと。色々あると時間は早く過ぎ去るというけれども、僕にとっては、長い1年に感じられた。
 1ヶ月に1度は2時間強のワンマンステージで歌える幸せは、何物にも代えることが出来ない。ライブハウスという空間の中で、人と触れ合えることで、自分自身どれだけ勇気づけられたことか。そして生まれた歌もたくさんある。「歌は力なり」と唱えた諸先輩方の声が突き刺さる。

 今夜は、千葉で出会った新たな仲間がたくさん駆けつけてくれた。吉祥寺と千葉は中央・総武線、一本のレールで繋がっている。そう考えたらなんだか嬉しくなった。「さぁ、まだまだやるぞ!!」という気合のようなものが沸き起こる。23歳最後のワンマンライブ。次回からは、24歳の僕が歌う。どんな歌が歌えるようになるのだろうか。今はまだ道の途中、ひとつひとつの刹那の人生を踏みしめて、そして歌っていきたい。

 今夜のアンコール、会場にブルーのペンライトが灯った。とっても温かくて、とっても愛しくて、そう、いつか見た夜明けの月の如く、純粋でまっすぐな心を照らしてくれた。
 心から、ありがとうございました。

2003.3.20
亜聖's Day
ワンマンライブ
vol.9
at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.Lonely Road
2.少年
3.永遠<とわ>
4.人 (新曲)
5.月と太陽
6.さよなら
7.夜明けの月
8.青の時代


<Stage2>
1.アメ玉
2.見つめていたい…
3.雪国の少女
4.春の日に
5.花 (喜納 昌吉)
6.僕らの時代は
     風に吹かれて
7.荒野を越えて
8.1998
9.今宵、雨の中
10.夕日の前に佇んで
         (新曲)

 2003年3月20日。歴史的には米国等によるイラク攻撃開始の日。
 悲しくもそんな日に今回のワンマンライブは開催された。街では号外が配られ、遠く東の空・日本でもいつもと違う空気が一瞬流れた気がした。
 千葉から吉祥寺へ向かう中央線の中、春を迎えようとする青く澄み渡った空を眺めながら、心の奥深くに重たい哀しみを抱いていた。
 「自分に何が出来るだろう?」多くの人がそう想うかもしれない。僕も同じだった。平和を望む庶民の声は、国際政治というリヴァイアサン(巨大な怪物)に掻き消される。戦争が悲劇を繰り返してきたことは、冷静に歴史を見ればわかることなのに…。
 「人間だろ?人間だろ?」と、聖書に手を置いた彼に一言言いたかった。

 デモをするだけで平和はこないのと同じように、歌うだけでは平和はやってこないだろう。でも、僕にはこれしかないのだ。せめて、祈りを込めて歌っていたい。

 急遽採りいれることに決めた世界的名曲『花』。戦争のそのあとの難民の哀しみを問い掛けた『荒野を越えて』、そして「あの夕日が沈んだら 君と僕の過去も沈めて 迷わず僕は君になる」と綴った新曲『夕日の前に佇んで』…。
 そしてまた歌うことの意味を見出すのだ。歌っていたい。

 会場に足を運んでくださった皆様はもちろん、この日のニュースに接し、メールで応援いただいた皆様、そしてこの文章を読んで下さった皆様、皆さんにお会いできて、僕は本当に良かったと思うのです。
 ありがとうございます。そしてまた頑張ります!

2003.2.11
亜聖's Day
ワンマンライブ
vol.8
at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.アメ玉
2.さよなら
3.ひとりぼっちの夜
4.昭和時代
5.雪国の少女
6.青の時代
7.瞬間<いま>(新曲)

8.僕らの時代は
     風に吹かれて


<Stage2>
1.女の子
2.月と太陽
3.一本道(友部正人)
4.吉祥寺
5.いつかの空
6.トゥーンタウン
7.Lonely Road
8.少年(新曲)
9.今宵、雨の中
10.夜明けの月

 「吉祥寺」、5年間暮らしたこの街を離れて始めての吉祥寺でのワンマンライブ。ライブ前、自分の部屋がなくなったこの街を歩きながら、とっても不思議な感覚に包まれた。「これからは、この街に唄う為にやってくるのだ。」

 夕方からは小雨。去年の7月から始めたこのライブ、本当に雨が多かった。今日の雨もこのライブらしさといったところか・・・。
 1月のライブからの1ヶ月間、2曲の新曲が生まれた。まずは、新たな道へと進もうとしている自分に問いかけるような『瞬間』。そしてもう一曲は、『トゥーンタウン』にも繋がってくる『少年』という歌。失うものばかりが目にとまる毎日に守ることの大切さを考えた。

 今回のカヴァーコーナーは、友部正人さんの『一本道』。1970年代初頭に書かれた歌だ。ごつごつとしたギターに友部さんの裸の詩が突き刺さる。中央線も歌に登場する。そして、「♪どこへ行くのかこの一本道 西も東もわからない 行けども行けども見知らぬ街で これが東京というものかしら・・・♪」切々と叩きつけられる詩の重さをかみ締めた。

 これから僕達はどこへ行くのか?歌の永遠のテーマなのかもしれない。唄いつづけることがその答えなのかもしれない。まだまだ僕の『東京』は終わってはいない。
 これからは西に『東京』を見据える。

 
2003.1.10
亜聖's Day
ワンマンライブ
vol.7
at
吉祥寺
Be・Point
<Stage1>
1.いつの日か
2.荒地の果てに
3.巣立ちの唄
4.月と太陽
5.永遠<とわ>
6.悲しくてやりきれない
 (ザ・フォーククルセダーズ)
7.ファイト!(中島みゆき)
8.アメ玉


<Stage2>
1.見つめていたい・・・
2.雪国の少女
3.さよなら
4.世界じゅうに
   メリークリスマス(新曲)
5.荒野を越えて
6.海の唄
7.青の時代
8.今宵、雨の中
9.僕らの時代は
     風に吹かれて
10.夜明けの月


 2003年の幕が明けた。今年からは『亜聖』としてのスタートだ!半年前に始まった「亜聖's Day ワンマンライブ」も一つの区切りを過ぎ、新たなクールに入った。
 世の中は決して明るい年明けではないが、そんな中にもホッと安らげ、力の出るような歌を、そしてステージを今年は創っていきたい。

 そして、久々に歌う『いつの日か』から今年のステージは幕を開けた。時々甘ったれた平和の唄だと批判されることもあるが、ピュアな気持ちで僕らそれぞれの望む「いつの日か」を願うことから全ては始まるのではないだろうか?例えそれが些細なことであったとしても。

 世界の国家には、正義の暴力は存在せず、利己主義に基づく暴力が蔓延る。これだけははっきりしている、「傷つくのは決まって、権力者、あんたじゃない。」。

 今回のカヴァー曲は2曲。共にフォークソングからのピックアップ。美しいメロディーとなんともいえない寂寥感が心に染みる『悲しくてやりきれない』、自分に厳しく生きることが本当に闘うことだと歌う『ファイト!』。僕なりに先輩方の曲をカヴァーさせていただいた。

 余談だが、今回のライブの客席は女性だけ。こんな事は初めてなのだが、ライブハウスという空間に男性陣はPAの安部さんとドリンクの通称ケンシロウと僕のみ。そんな中で歌わせていただいた、『海の歌』。とっても不思議な感覚だったけど、僕の中ではすごく意味のある今夜の一曲だった。

 『夜明けの月』で今年最初のワンマンライブは幕を閉じた。
 「初心忘るべからず」、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

© 2000-2003 Asei Matsuda




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