松田亜世ライブレポート
2004年
ライブに寄せられたファンの声は・・・こちら
日時/会場 | Set List | レポート | ||
2004.12.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.29 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.一期一会 2.上野 3.がんばるまっし 4.雪国の少女 5.ドンマイ 6.アメ玉 7.荒れ地の果てに 8.Cry(ピアノ弾き語り) <Stage2> 1.青春の空 【リクエストコーナー】 2.昭和時代(リクエスト) 【松田亜世のフォークな世界】 3.ファイト!(中島みゆき) 4.天漢 5.井の頭公園 6.吉祥寺(新曲) 7.おかえり(ピアノ弾き語り) 8.海の唄 <アンコール> 1.世界中にメリークリスマス (リクエスト) |
吉祥寺住民に復帰して初のワンマンライブ。そして2004年の締めともなるライブ。自然と思い入れは強くなった。 ライブの朝、井の頭公園を散歩しながら今夜のライブのイメージを膨らませるのは、本当に久しぶりだ。井の頭池をぐるりと周り、弁天さんに願いを込める。「今夜のステージがうまくいきますように」と。 今年一年のお客さんとの一期一会の出会いに感謝して『一期一会』からステージはスタートした。『ドンマイ』、『アメ玉』、『荒れ地の果てに』、そして「僕なりにこの2004年という年を振り返ると、”いのち”ということが改めて問われているのかなぁという気がします。僕らは例外なく何億分の一という僅かな確立でこの世に生まれ、そしてこれもまた例外なくその先に”死”というものを背負っています。その中で生きる今。戦争、殺人、自殺、確実に人間の死は僕らの周りに疑問符を投げかけています。しかしその裏側、僕らの世代にとって、人間の命もゲームの中のバーチャルなものとなりつつあります。あまりにも哀しくて、あまりにも悔しくて・・・。そして生まれたのがこの歌です。」と歌った『Cry』。僕なりの2004年からの問題提起だった。 後半は恒例となりつつあるリクエストコーナーやカヴァーを交えてステージは進行する。もう一度東京の人になった僕にとって、『ファイト!』という名曲にはとても心震えるものがあった。 何故、千葉に行くことになったのかということを、今までライブという場所ではっきりと話したことがなかった。吉祥寺に戻ってきたら全てを話そうと思っていた。当初の出来事は、結構大変だったんだから(苦笑)、いやホント。そんな話をした後の『井の頭公園』は、想いが錯綜したのか歌詞に詰まって仕切り直し。それでもこの夜歌った『井の頭公園』と新居ではじめて生まれた歌『吉祥寺』、僕にとっては忘れられない2曲だった。「おかえり」と迎えてくれる吉祥寺の人たちが、本当に嬉しかった。 すべての人のふるさとを共感しつつ『おかえり』、『海の唄』で本編は終了。新たな一年に生まれ変わる、そんな日本の文化。生まれ変わるとは即ち、原点に還るということなのではないだろうか。何故僕は海に懐かしさを感じるのか。例外なく母親の羊水の中に浮かんでいた人間にとって共通の感情だろうか。大きな海の前に立っていると、とてつもない力を感じ、優しくなれる。自然の摂理には決して勝てない僕らの無力さは、優しさという感情とともに常に自然と共存しうるものかもしれない。そんなことを考えていた。 アンコールは僕の唯一のクリスマスソング『世界中にメリークリスマス』を会場のお客さんの手拍子とともに歌った。そして2005年、一発目のワンマンライブは30回記念ライブとなる。また新たな一年、実りある一年にしたい。 *なお、今回のワンマンライブは名古屋の中日新聞さんの取材が入っておりました。年明け特集として中日新聞(関東では東京新聞)に掲載される可能性があります。詳細が分り次第、掲示板にてお知らせいたしますので年末年始の情報もお見逃しなく! お客様にはご協力いただき、ありがとうございました。 <お寄せいただいたリクエスト曲> 「昭和時代」(3通)/クリスマスソング(3通)/「月と太陽」/「ふるさと」 |
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2004.12.2 Acoustic Night vol.1 at 船橋 ROOTS |
1.上野 2.青春の空 3.ドンマイ 4.井の頭公園 5.おかえり 6.がんばるまっし 7.天漢 <アンコール> 8.銀木犀 |
京成電車に乗って船橋に向かった。稲毛の浜に沈む夕日がたまらなく綺麗で、愛しくて…。千葉から見ると東京湾に日が沈むんですよね。きっとその先には富士山がそびえ立ってて、さらに中央アルプスを越えると我が故郷金沢があり、厳しくもたくましい日本海に夕日が沈んでいる風景を想像すると、とっても温かい気持ちになったのです。「さぁ、今夜も精一杯のステージをやろう」、そんな覚悟が決まるのです。 船橋、出来たばかりのライブハウス。なんだかワクワクしていました。初めてのハコというのは、色々な不安を抱えながら向かうものなんですが、ライブハウスに足を踏み込んだ瞬間、ある種の安らぎというか、そこに「夢」があるという嬉しさというか、ゾクゾクと力が涌いてくる様な、そんな空間でした。 当初4曲の予定だったのですが、ライブハウスのご好意もあり、終わってみたら8曲、1時間近くのライブになってしまいました(笑)。先月のワンマンライブで火がついてしまったのか、今日の僕も喋り捲り!ライブの楽しさというか、即興の芸術性というか、改めて実感。初めて聴いていただいたお客様からも大きな拍手を頂き、僕にとってもステキな一夜になりました。おまけにアンコールまでいただき、本当に幸せなステージでした。 船橋の街並みというのもなかなか心地よくて、雑然とした商店街なんかが中央線とか西の文化があるなぁといった感じでとっても好きになってしまいました。 今後も毎月第一木曜日にこのライブは開催されるそうで、1月もお邪魔させていただく予定です。今日のMCでも語ったことなのですが、西に吉祥寺・中央線文化圏、相互乗り入れの総武線、東は船橋。その真ん中には花の都・大東京があるんです。西から、東から、ど真ん中を目指して一つの世界が創れればいいなぁと、そんな事を考えています。 千葉での最後の週に、またひとつ千葉との絆が生まれ、人生とは不思議なものだなぁと思いながら見上げた空には、満天の冬の星・オリオン座がくっきりと浮かび上がっていました。人生とは偶然の積み重ね、宇宙の誕生もきっと偶然の産物。もしかしたらそこに「運命」という二文字が隠れているかもしれない。それぞれのポジションが宇宙の中に抱かれている。そう考えると「生きる」って、なんとロマンティックで雄大な営みなんだろうと、そんな事を考えていました。 今日は本当にありがとうございました。 |
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2004.11.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.28 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.銀木犀 2.上野 3.がんばるまっし 4.月と太陽 5.井の頭公園 6.Dear my JAPAN! 7.Cry(ピアノ弾き語り) 8.アメ玉 <Stage2> 1.昭和時代 【松田亜世のフォークな世界】 2.落陽(吉田拓郎) 3.花〜すべての人の心に花を〜 (喜納昌吉)(リクエスト) 4.青春の空 5.渋谷のピエロ 6.ドンマイ(新曲) 7.あの川のほとり 8.おかえり(ピアノ弾き語り) <アンコール> 1.夕日の前に佇んで(リクエスト) 2.天漢 |
千葉から徐々に「東京」に近づく。総武快速線から中央線に乗り換え、首都・東京のど真ん中を横切り、中野から先はまっすぐ伸びた一本道。武蔵野の緑の面影が遠くに浮かび、吉祥寺駅に降り立つ・・・。 1年10ヶ月続いたライブへの通勤生活。それも今回が最後になるかと思うと、なんだか淋しい気もしていた。 朝から今年一番の冷え込み。実り豊かな秋を通り過ぎ、確実に冬に向かっている。刻々と流れゆく四季。その季節の中に様々なドラマを刻みながら歩みを進めるのは、本当に幸せなことだと感じる。 今回、ひとつのストーリーを創ってみようと思った。MCも含めてミュージカルでもないが、組曲+おしゃべりといったところだろうか。まずは恋するひとりの少年の物語。金木犀の香る高校時代の故郷から物語りはスタートする。10年後、その時の彼女から結婚の知らせが届くまでの恋物語の遍歴である。東京に出てきて、地方出身者の新しい彼女と上野公園などを歩きながら楽しく過ごしている。そこに故郷の元恋人から電話がかかる。「せめて、いい友達でおりたい。身体に気をつけてがんばるまっし」と。そんなピュアな女性がいたにもかかわらずに、足の細い東京の美人と付き合い、そして月と太陽、決して重なることのない決定的な別れを経験する。しかし、また懲りずに恋をして、今度はお互いの人生を歩む為、それぞれの道を見つけ、桜咲く前の井の頭公園で別れを味わう。一期一会、恋とは儚きものなり(笑)、ざっとそんなストーリー。(Stage1:1〜5曲目) 後半戦は『昭和時代』から吉田拓郎さんの話題で盛り上がり、前回好評をいただいたリクエスト&質問コーナーへ突入。これまでのライブで一番長く喋ったのではないだろうかと思う位、喋り捲る(笑)。こういったお客様とのキャッチボールがとっても楽しくなってきた。やっぱり、ライブって最高だ。もっともっと近づきたいし、時間を共有することが出来れば、本当に幸せだと思う。 そして、青春の光と影のテーマから、失われつつある「ふるさと」へとステージは展開。 「『また、日本に戻りたいです。』イラクで殺害された香田さんの言葉が重くのしかかっています。 この夏、鹿児島県知覧で『お母さん、お母さん』と泣き叫びながら南の海に散っていった少年たちの歴史に触れました。 時代を経て今、イラクで空爆にさらされ家を追われた人々、あるいは生まれた土地を追われたパレスチナの人々。 そして、日本の少年少女に目を向けます。夜の街でドラッグや援助交際に手を染める少年少女。彼らもまた、故郷を失った被害者なのかもしれません。 全ての人の故郷が、ふるさとであるように・・・。祈りを込めてこの歌を歌います。(『おかえり』でのMCより)」 掻き消され、失われた原風景が、ひとつ問題解決へのささやかながら大きなヒントなのではないか、最近つくづく感じる。「ふるさと」は独りで創れるものでは決してない。支え合い、感謝し合い、そして優しさに包まれ、時には勇気をもらい・・・。そんな存在が「ふるさと」なのではないかと思う。全ての人の故郷がふるさとでありますように、これからも歌い続けて生きたい。 今日は足を運んでいただいた方々と、一緒に創ることが出来たコンサートだった。とっても嬉しくて、また一歩前へ進めたような気もする。心から、感謝の気持ちで一杯です。 負けぬよう、これからも歌い続けて生きたい。 来月からは吉祥寺のひととして、この世界を発信していきたいし、また何かを一緒に創ることが出来たら幸せです。 今日は本当にありがとうございました。 外は寒かったのですが、お気に入りの革ジャンを楽屋に置き忘れて帰ってしまう(実話です)ほど、温かいライブでした。まだまだ歌い続けます!! これからもどうぞ宜しくお願いします。 <お寄せいただいたリクエスト曲> 「夕日の前に佇んで」/喜納昌吉「花」/「今宵、雨の中」/「青の時代」/「プカプカ」/「セブンスターの歌」。 |
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2004.10.23 花のインディーズ ライブ at 日比谷公園 小音楽堂 |
1.アメ玉 2.銀木犀 3.井の頭公園 4.おかえり |
「東京」のど真ん中、日比谷公園にて歌わせていただく機会に恵まれた。15組のインディーズアーティストによるライブイベントだ。日比谷公園ガーデニングショーの一環として開かれたこのイベント。花をテーマにした曲を集めたコンピレーションアルバムも発売された(松田亜世は『井の頭公園』にて参加)。 ジャーナリストの故・橋田信介さんの意思を継ぎ、イラクに子ども病院を設立する基金へのチャリティーという意味合いも含まれ、コンピレーションアルバムの売上金の一部は子ども病院の周りに花を植える活動に役立てられる。今なお続く、戦禍と混乱、色々な想いが交錯する。 今回のイベントには、何故か北陸人アーティストが多数参加。朝9時から始まったリハーサルから、金沢弁や福井弁が飛び交っていた。大日本帝国の中心地・日比谷にて北陸言葉を聞くのは何とも不思議な感じだ(笑)。 偶然、花がテーマ、かつ金沢の街を舞台にした『銀木犀』という歌が出来た。早速その歌を大東京の空の下、故郷に想いを馳せながら歌う。自分の辿ってきた道のりが歌となり、自らの身体を伝ってビルの谷間にこだまする。 「みなさんにとって故郷とは一体どんなものでしょうか?例えばイラクの空の下、空爆で家も両親も失ってしまった子ども達が想う故郷とはどんなものでしょう?或いは、貧しさゆえに兵隊になり、戦う理由もよくわからないまま最前線に送られ、祖国を眺める兵士たちにとっての故郷とはどんなものでしょう?きっと故郷への想いは人類共通の感情だと思います。全ての人の故郷が故郷であることを祈りながら、『おかえり』という歌を聴いて下さい。」と最後に『おかえり』を歌った。 |
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2004.10.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.27 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.青春の空 2.がんばるまっし 3.エレナ 4.今宵、雨の中 5.上野 6.おかえり(ピアノ弾き語り) 7.昭和時代 8.アメ玉 <Stage2> 1.地水火風空 2.井の頭公園 3.銀木犀(新曲) 4.青の時代(リクエスト) 5.ひとりぼっちの夜 6.Cry(ピアノ弾き語り) 7.僕らの時代は風に吹かれて 8.夕日の前に佇んで <アンコール> 1.天漢(リクエスト) |
吉祥寺Be・Point、5年間このライブハウスのステージに立たせてもらっている。スタッフの温もりと、お客さんのステージに向けられる優しい視線が大好きだ。ここから新たな何かを創りたい、そう先月のワンマンライブで強く思い、そして今回のワンマンライブを迎えた。
秋風が徐々に冷たくなり、金木犀の香りがたまらなく愛しい10月。まもなく自らの生活の場所として再スタートを切る、吉祥寺の街で僕なりの秋というものを表現したかった。厳しい北の冬で育った僕は、ほんの一瞬安らげるこの季節が大好きだ。その刹那性は、僕らの「青春」という過ぎ去りしもの、或いは「今」の結晶としての現在進行形の「青春」と重なる。恋であり、愛であり、友情であり、そして夢がある。 昭和に青春時代を送った世代の方々にも、ただ今、青春真っ只中の10代にも、そして青春から迷い始めている僕らの世代にも何かを感じてもらえる、そんなステージを創っていきたいと思っている。 今回から、お客さんとのキャッチボールをする為、リクエストコーナーなるものを設けた。さらに、お客さんからの僕に対する質問に答える時間も作ることにした。そのリクエストも色々とお寄せ頂き、嬉しかった。折角、ライブハウスという身近な距離で、しかも生ギター一本という気軽なスタイルで進めているこのワンマンライブである。「聴きたい!」と投げかけられれば、精一杯の想いを込めて歌わせていただく、そんな世界を創っていきたいと思う。一方通行のテレビ的なモノづくりは簡単だが、ラジオ的な温もりのある時間を共有できればこんなに楽しいことはない。これからのこのワンマンライブのステージ創りが楽しくなってきた! 海を渡れば戦争、僕らの世代には集団自殺etc...。暗いニュースばかりが飛び込んでくる。人間と人間との関係が稀薄になってきたというこの時代に、本当に確かなものは、人間と人間の心のふれあいであるということをこのライブを通して発信できればなどと大それた想いも生まれてきた。 僕は素敵なお客さんとそしてライブハウスのスタッフに恵まれている、そう痛感した10月のステージでした。みなさん、本当にありがとうございます。 <お寄せいただいたリクエスト曲> 「天漢」(2通)/「青の時代」/「月と太陽」/「Dear my JAPAN!」/「阪神の応援歌」/ミスチル「終わりなき旅」/荒井由美「あの日に帰りたい」/ゆず「いつか」/山崎まさよしの曲。 |
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2004.9.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.26 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.君の待つ海 2.Victory 3.矜羯羅制多伽 4.僕らの時代は風に吹かれて 5.今宵、雨の中 6.アメ玉 7.昭和時代 8.おかえり(ピアノ弾き語り) <Stage2> 【松田亜世のフォークな世界】 1.プカプカ(西岡恭蔵) 2.愛煙家への哀歌(新曲) 3.上野 4.いつかの空 5.井の頭公園 6.青春の空 7.Cry(新曲・ピアノ弾き語り) 8.天漢 <アンコール> 1.No More HIROSHIMAS 2.夜明けの月 |
僕は僕のライブのお客さんを誇りに思う、それが今回のワンマンライブを終え、改めて感じたことだ。ひとりでは出来ないこと、きっと僕はこのお客さん達と共に何か出来るのではないだろうか、そう信じることが出来た。それが何よりも歌い続けることの幸せだと感じる。
中央線はまっすぐに、本当にまっすぐに西へと伸びている。この日、僕は一つの想いを胸に吉祥寺へと向かっていた。「この街でやり残したことがある。」そう感じながらの千葉でのこの1年半。まっすぐに伸びた中央線で、夢を追いかけるならこの場所しかないと、そう思った。 徐々に世代を超え始めた僕のステージ。この世界を吉祥寺発日本へ、吉祥寺発世界へと広めていくことが出来ればと、そんな途方もないことを考え始めている。 そしてこの年末、僕は忘れ物を拾いに、吉祥寺に戻ってくることに決めた。 僕の「東京」が始まったこの街・吉祥寺へ・・・。 『井の頭公園』のイントロを奏でながら、そう報告し、皆さんからの温かい拍手を頂いた。ほんの個人的なことなのに、こうやって迎えてくれる街、それが僕にとっての第二の「吉祥寺」の始まりとなるだろう。紛れもなく、今夜「吉祥寺」が僕の第二の故郷になったのだ。 今日のもう一つの大きなテーマ、「いのち」ということ。知覧を旅して感じたもう一つの昭和。僕なりの昭和『アメ玉』、『昭和時代』を歌い、竹内浩三さんの「骨のうたう」を朗読し、『おかえり』を歌う。ソ連時代のロシアから10年後のロシアを見て、心で国境は越えられること、そして歌は心を越えて通じ合えることを痛感した。奇しくも9.11の朝に書きあがった『いつかの空』を歌いながら、何故自分が歌い続けているのかが何となくわかった気がした。 「人間は死んだら生き返る。」と何の疑いもなく答えた小学生の言葉。僕らの子どもの世代は一体どうなってしまうのかと真剣に考えた。現代社会において「死」は、確実に遠ざけられてしまった。その裏側、凄惨な事件や戦争、自殺・・・。確実に「死」が社会の中に深く疑問を投げかけているにもかかわらずに。 『Cry』、僕にとって大切な一曲が生まれた。 そして、いつもより大きな拍手を頂いたアンコール。日本は、ほんの60年前に嫌というほど人間のいのちを考えさせられる出来事があったにもかかわらず、なんと悲しい時代なのだろうかと、そんな意味も込めて『No More HIROSHIMAS』を歌わせてもらった。 歴史は刻々と流れていく。歴史の証人もまた遠くなりつつある。世代と世代が手を取り合うことで、きっと乗り越えられる困難がある。そんな時代に差し掛かっている気がしてならない。 この15日をもっと広めていきたい。お客さんと手を取り合い、そこから何かが生まれれば、少しずつでも何かが変わる。たかだか25歳、一生懸命頑張ります。 |
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2004.8.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.25 〜PEACE LIVE〜 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1〜浴衣でフォーク〜> 1.夢花火 【松田亜世のフォークな世界】 2.プカプカ(西岡恭蔵) 3.上野 4.井の頭公園 5.アメ玉 6.青春の空(新曲) 7.天漢 8.君の待つ海 <Stage2〜PEACE LIVE〜> 1.地水火風空 2.昭和時代 3.Article 9 4.No More HIROSHIMAS 5.荒れ地の果てに 6.荒野を越えて 7.おかえり(ピアノ弾き語り) 8.ひとつひとつ |
猛暑に喘ぐこの夏、前半戦は松田亜世も浴衣に身を包みステージに登場。<浴衣でフォーク>と題して、亜世流フォークの世界を展開した。日本のフォークに浴衣は何故か似合う、と僕は勝手に思い込んでいる節がある。アメリカのカジュアルウェアーがジーンズにTシャツならば、日本のカジュアルウェアーは浴衣か甚平か、作務衣といったところだろう。角帯を結び粋な着こなしをしたつもり。和服でのライブも悪くない。 本番での機材のトラブルにも見舞われ、悪条件の中ではあったが、「歌は心で歌うもの」と精一杯歌わせていただきました。 そして後半戦、ジョン・レノンのBGMに導かれて<PEACE LIVE>がスタートする。「お陰様」を歌った『地水火風空』で幕を開けた。『昭和時代』から『荒野を越えて』までは、MCも挟まず僕なりの平和へのメッセージ。この国から世界に伝えたい、平和への唄。いつかこの歌たちを歌う必要がない世界が来ることを祈りながら・・・。 結局のところ、人間なら誰しも持つ感情に訴えなければ、相互理解は成り立たず、お互い心で繋がらなければ本当の平和なんてやってこない。国を憎んで人を憎まず。そう、「君と僕、僕と君」の関係を広めていくこと、もっと言えば世界中に友達を作ることが出来れば、そこに銃を向けることが果たして出来るかどうか? 愛や恋、家族や友情、そして故郷への想い・・・。 人類共通の感情に僕は訴えて生きたい。 そんな願いを込めて『おかえり』、『ひとつひとつ』を8月15日の夜空に飛ばした。 |
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2004.8.1 星が岡コンサート ライブ at 石川県石川郡辰口町 星が岡牧場 |
1.地水火風空 2.がんばるまっし 3.花〜すべての人の心に花を〜 (喜納昌吉) 4.君の待つ海 |
2004年夏、故郷・石川県での唯一のイベント出演。森の中での気持ちのいい空気と気温36.5度の真夏の太陽の下、「生きる」ステージを創りたかった。 マイクに唇が触れるだけで火傷しそうな炎天下の中、イベントのボランティアスタッフも含め、手拍子などで盛り上がっていただいたのは、本当に嬉しかった。こちらも気合が入ってくる。 「この真夏の太陽を浴びて汗を掻いていると『生きてるなぁ』という実感があります。僕なりの大自然の中を生きる人間を歌った歌から聴いて下さい。」と『地水火風空』でスタートした。故郷・石川の言葉で歌った『がんばるまっし』。そして、「昨日偶然金沢の花火大会を見ました。綺麗な花火を見ていると、世界中の爆弾や武器が全て花火に変われば、どんなに綺麗だろうということを考えたりしました。日本が世界に誇れる名曲を歌わせて下さい。」と『花』を歌わせていただいた。最後は夏に相応しく『君の待つ海』。 短い時間ではあったが、緑の大地と眩しい太陽の下、故郷の人達と会えたこと、本当に嬉しかったです。さぁ、また「東京」で頑張ります! |
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2004.7.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.24 〜弐周年記念!〜 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.地水火風空 2.上野(新曲) 3.Victory 4.夜明けの月 5.一期一会 6.今宵、雨の中 7.昭和時代 8.アメ玉 <Stage2> 1.君の待つ海 【松田亜世のフォークな世界】 2.プカプカ(西岡恭蔵) 3.がんばるまっし 4.井の頭公園 5.おかえり(ピアノ弾き語り) 6.矜羯羅制多伽(新曲) 7.僕らの時代は風に吹かれて 8.天漢 <アンコール> 1.花〜すべての人の心に花を〜 (喜納昌吉) 2.海の唄 |
2002年7月1日、この亜世's Day ワンマンライブはスタートした。 あれから2年、自分自身のちっぽけな人生に重ねてみても、とっても深いこの2年間だった。「この2年、お前はまっすぐ歌ってきたか?」ステージに立つ前、楽屋の鏡に映った自分に問いかける。 「歌禅」、5月のライブパンフレットに書きなぐった。自分と向き合い、最終的には自分を超えた何ものかに突き動かされて歌えた時、最高の「歌」になると信じている。そういう意味ではまだまだ修行の途中。そっと目を瞑り、深く呼吸をしてステージに向かった。 自然界とそこに生きる人間への感謝を込めて『地水火風空』から幕を開けた。古き良き時代の香り漂う上野の地をテーマにしたフォークソング『上野』。TとHのベースボールキャップを被り、「たかだか選手ごときと切って捨てた、たかだかオーナーにこの歌を捧げます。」と『Victory』。そして1stステージは昭和という時代をテーマにした2曲で締めくくった。 2ndステージは夏に相応しく『君の待つ海』から歌い出した。久々のカヴァーコーナー、今回から【松田亜世のフォークな世界】と銘打って、桃井かおりさんはじめ"中央線な人"達も大好きな、名曲『プカプカ』を歌わせていただいた。「これからは21世紀のフォーク、リアルタイムのフォークを創って生きたい。」そう思っている。混沌とした21世紀初頭、何よりも「心で語れる時代」を目指すのがすべての問題解決への大きな道しるべとなるのではないか?、そう考えた時に僕にはフォークソングがあった。そんな歌を歌って生きたい。 『がんばるまっし』(標準語バージョン)、『井の頭公園』に続き、同郷の大先輩・室生犀星の詩を朗読し、ピアノに向かい『おかえり』を歌った。新曲『矜羯羅制多伽』は、右にも左にでも簡単に流れてしまう時代への警鐘。中道というか、いい意味での曖昧な日本人としてのバランス感覚を僕なりに歌にした。それに続く『僕らの時代は風に吹かれて』。 本編ラストは七夕の7月に、そしてこの2年間の感謝の気持ちを精一杯込めて『天漢』を歌わせていただいた。 アンコールの拍手を頂き、永遠の名曲『花〜すべての人の心に花を〜』。「海を見るといつも、きっと僕らはいつかここに還ってくるんだなぁと、そんなことを思います。そしてまたここから新たな旅がはじまります。」と、『海の唄』を最後に歌った。 会場の皆さんの拍手が本当に温かく、優しい風をステージから受けることができました。未知なる3年目のワンマンライブに突入します。 皆さんと一緒に僕らの風を創って生きたい、そう強く想っています。 今日の日を迎えられたこと、心から感謝します。本当にありがとうございました。 |
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2004.6.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.23 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.地水火風空 2.さよなら 3.井の頭公園 4.アメ玉 5.Lily(ピアノ弾き語り) 6.今宵、雨の中 7.一期一会 8.ひとつひとつ 〜 ゲストコーナー 〜 つばさ (From 金沢) <Stage2> 1.がんばるまっし 2.昭和時代 3.Article 9(新曲) 4.僕らの時代は風に吹かれて 5.おかえり(ピアノ弾き語り) 6.天漢 <アンコール> 1.君の待つ海 |
6月、25歳初のワンマンライブだ。梅雨の中、雨の似合うライブになるかと思えば、今年の僕は晴れ男?、晴天の中でのライブになった。中央線御茶ノ水から四谷辺りまでの緑と水が心地いい。こうやって吉祥寺に通うようになって1年と少しが経った。 その度毎に上京後初めて吉祥寺の街に足を踏み入れた時の気分が甦ってくる。力強い衝動というか、気合が入るというか、「うぉー」って感じなのだ。
今日は地元からゲストを迎えた。地元でお世話になったライブハウスの店長に連れられ、高速道路を何時間も飛ばして、初の東京ライブにやってくる。楽屋では金沢弁が飛び交っていた。つばさちゃんと同じ19の時、僕は上京1年目の大学1年生だった。もう6年も経ってしまったの?なんて考えると時の流れの速さを感じる。そして吉祥寺の曼荼羅というライブハウスを経て、このBe・Pointをホームグランドとし始めたのもちょうどその頃だったろうか。この場所で、出会った人達のことを考えた。お客さんが僕らを育ててくれる、そんな気がする。その感謝の気持ちが湧き上がってきた。 今日のパンフレットには「諦める 明らかに究めるまで 僕は 歌い続ける」という僕の下手くそな言葉を書きなぐった。25歳を迎えた僕の抱負というべきか。まだまだやるぞ〜、そんな25歳でありたい。一歩一歩前に進めるように。 さて、いよいよ来月はこの「亜世's Day ワンマンライブ」も弐周年記念のvol.25を迎える。新たな何かが発見できる一夜にしたい。 今回も吉祥寺の僕のホームグランドに足を運んで下さった皆さんに、心から感謝申し上げます。皆さんに育てられ、またひとつ大きく強く、広く、深くなりたいと思います。これからもどうぞ宜しくお願いします。本当にありがとうございます。 |
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2004.5.30 松田亜世 Acoustic Live'2004 in 千葉 at 千葉 Cafe Blue |
<Stage1> 1.僕らの時代は風に吹かれて 2.がんばるまっし(改作) 3.月と太陽 4.アメ玉 5.昭和時代 6.荒れ地の果てに 7.ひとつひとつ <Stage2> 1.赤い林檎 2.井の頭公園 3.今宵、雨の中 4.おかえり 5.一期一会(改作) 6.地水火風空 7.天漢 <アンコール> 1.君の待つ海 2.夜明けの月 |
千葉で初のワンマンライブ。以前お世話になった中目黒の楽屋(らくや)のようなお店でのライブ。ごくごくシンプルな空間ではあるけれども、とっても近い空気。 ロウソクの炎にロマンティックに包まれた「Cafe Blue」に満席の40名のお客さんに集まっていただいた。 こうやってひとつひとつの街で僕の音楽に和が拡がっていくというのは、とても嬉しい。前日「中央線な人」という本を読んだ影響か、MCではその話を連発。中央・総武線、ひとつ繋がった吉祥寺と千葉の街で歌う、なんだか不思議な感じもした。 お客さんにも温かく見守られ、松田亜世ライブでは珍しく(?)手拍子も結構飛び出した。密かに「この曲でノッテもらえたらなぁ」と思っていることもあるので、これは正直嬉しかった。こちらも心が温まり、『今宵、雨の中』の誕生秘話など、普段にない話まで喉を突いて出てきた(笑)。 このライブで目指したイメージは、古き良きフォーク喫茶の香り、高校時代に通った、金沢最後のフォーク喫茶「JO-HOUSE」で始めて見た友部正人さんのステージ。 最前列には高校生、それから大学生を経て、20〜30代の社会人、そして親父やお袋世代の方々・・・。学生から主婦、代議士まで、本当に色々な方々に聴いていただけたのがなんとも楽しかった。 老若男女問わず、幅広い方々に聴いていただける歌を歌い続けたい。その為には、いい歌、松田亜世という世界観、これからも貪欲に目指して生きたい。 最後にこのライブの為に色々とご尽力いただいた船橋の筒井さんご夫妻、Cafe Blueのスタッフの皆様に、この場をお借りしてお礼申し上げます。それから、当日足を運んで下さった皆様、本当にありがとうございました。 また15日、今度は吉祥寺でお会いしましょう! |
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2004.5.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.22 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.僕らの時代は風に吹かれて 2.渋谷のピエロ 3.月と太陽 4.Lily(ピアノ弾き語り) 5.アメ玉 6.昭和時代 7.荒れ地の果てに 8.ひとつひとつ <Stage2> 1.赤い林檎 2.井の頭公園 3.雪月花 4.一期一会 5.今宵、雨の中 6.おかえり 7.地水火風空(新曲) 8.天漢 <アンコール> 1.がんばるまっし 2.夜明けの月 |
今月も待ちに待ったこの日がやってきた。5月はライブスケジュールもみっちり入っている中でも、この15日の吉祥寺ワンマンライブは僕の中で確実に核になるもので、思い入れも一段と強くなる。中央線に揺られながら頭の中で今日のライブのことを想い描きながら、テンションを上げて吉祥寺駅改札を出る。 ゴールデンウィークの故郷で受けた新鮮な風を背中に、伸び伸びと歌いたい、そんな気持ちだった。
前半戦は、『僕らの時代は風に吹かれて』や『渋谷のピエロ』といった現代をテーマにした歌から、ようやく少しは板についてきたピアノの弾き語りを挟み、松田亜世流「昭和」という時代をテーマにした曲を歌った。そこから未来へ向かって『ひとつひとつ』へと繋がった。ちなみに『荒れ地の果てに』は、いつもと少し曲構成を変えての演奏となった。 休憩を挟み、後半戦に突入。春は終わり往くけれども、人生の「春」を歌った2曲からスタート。その後、亜世流「和」風な世界へと進んでいった。 ゴールデンウィークの故郷の話を挟み、『おかえり』を歌うべくピアノに向かい歌い始めたその時、ハプニングは起こった。ピアノのサスティーンペダルの具合が悪い。まるで、おもちゃのピアノを弾いてるような音になってしまっていた。やむを得ず1コーラス目の途中で楽器をギターに持ち替えてプレイ再開。と思いきや、今度はチューニングが狂っていた(苦笑)。気を取り直してもう1回。ライブとは、水物というか、だから気を抜けないというか・・・。何が起こっても歌い切れる度量と勇気を持ち合わせておかねばと再確認させられた一コマだった。ともあれ、ギターの弾き語りで『おかえり』を歌いきった。 そして、大自然の中、お陰様で生きてる僕らを歌った新曲・『地水火風空』、続いて『天漢』にて本編終了。 アンコールを頂き、『がんばるまっし』、ラストは感謝の気持ちも込めて『夜明けの月』を歌わせていただいた。 ステージを終えて、こちら側も力をもらえたような、そんな気がした。それ程、真剣に聴いて頂けた事に心から感謝したい。 もっともっとこの吉祥寺ワンマンライブを盛り上げていきたいし、一つの空間を共有することが出来れば、本当に嬉しいことだと思います。その為にも、もっともっといい歌をお届けすべく、日々努力!そう、「一心不乱 一曲入魂」。 足を運んで下さった皆様、本当にありがとうございました。 |
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2004.4.30 松田亜世 Live at 金沢 Prego & 2004.5.3 松田亜世 Live at 九谷茶碗まつり |
<2004.4.30 at 金沢 Prego> 1.がんばるまっし 2.井の頭公園 3.ひとつひとつ 4.おかえり(ピアノ弾き語り) 5.天漢 <2004.5.3 九谷茶碗まつり> 1.アメ玉 2.がんばるまっし 3.天漢 4.君の待つ海 5.おかえり(ピアノ弾き語り) ---------------- 〜セッション〜 涙そうそう (with Soul-cage) |
昨年末以来の地元・石川でのライブ。ゴールデンウィークに2つのイベントに出演する機会に恵まれた。 初日は、金沢の中心地・柿木畠に出現した空間・Pregoにてのライブ。洋服屋さんやイタリアンレストラン等に囲まれた円形の空間。東京でいえばイクスピアリのショーステージのある中庭のような場所だといえばカッコよすぎるか?(笑) ともあれ、円形状に見上げた夜空は心地よかった。薄っすらと雲は懸かっていたが、月の下で「天漢」を歌える贅沢を感謝した。地元の親友なんかも駆けつけてくれて、故郷の嬉しさを改めて実感した。いつまでも、いつまでも歌っていたい、そんな気持ちのいい空気が流れていた。 そして5月3日、ゴールデンウィークの真っ只中。九谷焼の産地・能美郡寺井町。今年で96回を数える九谷茶碗まつりへ参加させていただいた。 雨が心配されていたのだけれども、車体修理工場の広い屋根の下にステージは組まれ、幸い曇りで天気はもってくれた。会場も家族連れを中心に老若男女150人は超えていただろうか。3日間で3万人が訪れるというから、北陸では大きなイベントである。ステージの下手側を見渡すと白山連峰の山並みが望めた。田植え時期の田んぼをかすめた日本の風を受けて5曲、精一杯歌わせてもらった。 『アメ玉』や『がんばるまっし』では、久々に手拍子を頂いて、急遽『君の待つ海』に曲目変更。人間の暖かさを感じたライブになりました。
そして昨年末の年越ラジオで共演したSoul-cageさんと『涙そうそう』の再演セッション。ライブでのセッションは久々だったので、冷や冷やしながらも音楽の喜び、歌うことの喜びを感じながら、ステージを降りることが出来た。 今回は、故郷での再会の喜び、そして新たな出会いを体現できたこと、心から嬉しく思います。みなさん、本当にありがとうございました。また夏にお会いしましょう! 次に故郷に帰る為にも、まだまだ一生懸命、真っ直ぐに歌って生きたいと願うのです。 |
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2004.4.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.21 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.アメ玉 2.春の日に 3.がんばるまっし 4.見つめていたい... 5.今宵、雨の中 6.井の頭公園 7.ひとつひとつ(新曲) 8.夕日の前に佇んで 〜 ゲストコーナー 〜 吉 田 佳 奈 子 <Stage2> 1.エレナ 2.僕らの時代は風に吹かれて 3.荒れ地の果てに 4.荒野を越えて 5.あの川のほとり 6.おかえり(新曲・ピアノ弾き語り) 7.天漢 〜アンコール〜 1.君の待つ海 Piano&Chorus:吉田佳奈子 |
今年に入ってから、晴天続きのワンマンライブ。今回も中央線から気持ちのいい武蔵野の空を眺めながら会場入りすることが出来た。イラクでの日本人拉致事件とその後の政府とご家族のやりとりや、マスコミの報道に複雑な想いを抱えながらのステージを迎えた。 ともかく歌に真っ直ぐな想いと祈りを乗せて歌い切りたい。そう思った。
今回は昨年末以来、ピアノ&コーラスに吉田佳奈子を迎えてのステージ。本番4日ほど前、赤坂のスタジオで久々に合わせたのだが、なんだか楽しくて、音楽を創る喜びを感じた。 前半戦はこの季節に沿った歌を中心にお届けしました。新曲『ひとつひとつ』はコーラスも交え、価値観は多様化し、かといって飽和状態とも感じられる時代への応援歌といったところでしょうか。これからも大切にしたい歌になりました。 休憩とゲストコーナーを挟み、後半戦に突入。メッセージ性の強い曲が続きました。今回のライブで僕が伝えたかったこと、それは国とか政治とかではなく、心に直球で届くものを大切にしたいというごくあたりまえのこと。感情論と非難されようが、そこに訴えていかなければ前進は出来ないということ。そして故郷への想いを込め、『あの川のほとり』、新曲の『おかえり』を歌った。あの山を越えれば自分の故郷なのにそこに帰ることが出来ない、あるいはここが自分の生まれた場所なのに空から降ってくる爆弾におびえる人達・・・。精一杯の祈りを込めて歌わせていただきました。 「どんなことでも諦めずにやり続けること、願い続けること、祈り続けること、それが大切だと思います。」と『天漢』を歌った。 久々にいただいたアンコールは『君の待つ海』。吉田佳奈子のコーラスと共に、生きる喜びを全身で感じながら歌いました。ありがとうございました。 ライブハウスのスタッフと共に軽くお疲れ様のビール(これがタマラナイ)を飲んで部屋に戻ると、日本人解放のニュース。色々な議論はあるだろうけれど、ともかくよかった。「生きる」こと、「生命(いのち)」ということ、これは何よりも尊く儚く美しいのだから・・・。 |
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2004.3.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.20 〜20回記念ライブ〜 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.Lonely Road 2.ガラスの靴(新曲) 3.がんばるまっし 4.雪月花 5.月と太陽 6.Lily (ピアノ弾き語り) 7.世代の彼方 8.アメ玉 <Stage2> 1.赤い林檎 2.雪国の少女 3.井の頭公園(新曲) 4.夜明けの月 (ピアノ弾き語り) 5.海の唄 6.荒れ地の果てに 7.今宵、雨の中 8.僕らの時代は風に吹かれて 9.天漢 |
20回記念の亜世's Day ワンマンライブ。20ヶ月、延べ400曲近くを歌ってきた。数字を見れば長かったともいえるが、あっという間だったというのが正直な心境だろうか。大学卒業直後からスタートしたのだから、もうそんなに経ってしまったのかとも思うが、まだまだやりきれていない、まだまだこれからといった気持ちの方が今は強い。 「継続は力なり」。 その言葉が好きだ。そして信じている。ただ、そこに至るまでには、あたりまえのことだけれども、自分ひとりでは成し得ないということも痛切に感じる。幸せな環境で歌わせていただいているありがたさを改めて感じた今回のライブだった。 ともかく、その感謝の気持ちと今の自分の精一杯の歌を歌いたくて、3月15日、中央線に揺られて吉祥寺にやってきた。新曲も2曲ぶら提げて。 ピアノも下手糞ながら、新たなレパートリー(『Lily』)を加えて2曲、なんとか(笑)、歌わせていただきました。 後半戦は、冬から春、別れと出会い、世界中で起こる様々なドラマをイメージした曲をお届けしました。新曲『井の頭公園』は、僕にとっても思い入れの深い曲に仕上がりました。恋愛にストーリーを借りた曲が多いのですが、人間がひとつ大きくなってゆくその過程には、少なからずいくつかの別れを背負っているような気がします。その別れを超えて、今なお自分自身の中に生き続ける”何か”を見つけられる、そう信じるからこそ、桜の花の刹那の儚さのようなこの季節、どこかグッとなるような気分になるのだと思います。 そして、「この春、新しい場所で出発する人たち、それから、それぞれ今の場所で精一杯頑張っている人たちも沢山いると思います。その人たちに今日はこの歌を捧げます。」と、『僕らの時代は風に吹かれて』を歌った。 「亜世's Day ワンマンライブ」20回記念ライブ。ワンマンライブとして、毎月このように回を重ね、20回の節目を迎えられたことに、ただただ感謝したい。そして、会場で出会ったひとりひとりの方々、支えて下さったスタッフ、応援して下さった全ての方に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。 最後になりましたが、この亜世's Day ワンマンライブの回を重ねるごとに幅広い年齢層の方に僕の歌を聴いていただいているということ、これは僕にとって、本当に貴重な財産であり、力です。これからも精一杯頑張ります。何卒応援宜しくお願いいたします。 |
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2004.2.15 亜世s Day ワンマンライブ vol.19 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.アメ玉 2.渋谷のピエロ 3.エレナ 4.永遠(とわ) 5.今宵、雨の中 6.雪月花(新曲) 7.世代の彼方 8.夕日の前に佇んで <Stage2> 1.一本道(友部正人) 2.赤い林檎 3.がんばるまっし 4.夜明けの月 (ピアノ弾き語り) 5.雪国の少女 6.祈りの少女 7.荒野を越えて (オルガン弾き語り) 8.僕らの時代は 風に吹かれて 9.天漢 |
このライブの5日程前、38.5度の熱にうなされていたが、何とかライブまでには回復し、今月から毎月15日に定期開催となったこの亜世's Day ワンマンライブに臨むことが出来た。 今日の吉祥寺、晴天なり。 吉祥寺を離れて1年目のこのワンマンライブ、僕にとって個人的な想い入れの深い一夜となった。『アメ玉』からスタートした前半戦、おなじみの曲の他、日本の古典を歌った新曲『雪月花』等が加わった。以前から考えていた日本語の美しさを歌にしたいという気持ちの延長線上に生まれた曲だ。太陽は自ら輝く、一方月は何ものかに照らされてこそ輝く。長く太陰暦だった日本は、恐らくそこから「おかげさんの思想」が根付いたのではないか?そんなことを考えた。 さて、ライブは後半戦に突入する。のっけから友部正人さんの『一本道』。中央線の情景も歌われるこの歌は、中央線に憧れ上京し、吉祥寺の街に5年間の青春を叩き付けた僕にとって、涙モノの一曲である。「♪どこへ行くのかこの一本道 西も東もわからない 行けども行けども見知らぬ街でこれが 東京というものかしら 尋ねてみても 誰も答えちゃくれない だから僕ももう聞かないよ♪」、このフレーズにたまらないものを感じる。個人的な話になってしまうが、この曲は今回のライブに欠かすことの出来ない一曲だった。 そして大学時代の想い出を綴った『赤い林檎』、金沢時代の一曲『がんばるまっし』と続く。さらに、今回のサプライズ、『夜明けの月』は、ハーモニカホルダーを首に下げ、おもむろにピアノの前に座ってのピアノ弾き語り。高熱にうなされながらも、「今回はピアノで歌おう。」と短い時間ではあったが、僕なりに必死に練習した。まだまだ未熟な演奏だったが、これから一つのスタイルとして取り組んでいきたいと思っている。 雪をテーマにした2曲の後、『荒野を越えて』においても再びキーボードの前に座り、今度はオルガンの弾き語りで歌った。 今日のラストは『天漢』。精一杯の想いを込めて歌った。 「僕の吉祥寺、ありがとう!」と、そんな気持ちが高まった。幸せな一夜を今日もまたひとつ、この街に刻むことが出来た。 来月は20回記念のワンマンライブである。精一杯の想いを持ってまた、僕の街・吉祥寺に帰ってくる。 |
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2004.2.8 Voice of Soul at 志津 Sound Strem |
1.アメ玉 2.赤い林檎(新曲) 3.今宵、雨の中 4.僕らの時代は 風に吹かれて 5.天漢 |
1年前のちょうどこの日、僕は吉祥寺から千葉に越した。そんな今日、ライブということで不思議な感じもした。 このライブハウスへは2度目の出演。といっても前回は3曲のみだったので、今回が実質はじめてのライブとも言えるだろうか。出演者の年齢層も幅広く、最近僕のワンマンライブでは遠ざかっている10代のお客さんもちらほら。ライブハウスというのは、それぞれに色があり、それを巡るだけでも面白い。 ワンマンライブが自分の全てを曝け出す場だとするならば、今日のような遠征は凝縮した松田亜世で勝負する場だ。ちょっと遠ざかっていた感覚だったので、とっても新鮮だった。 出来立ての新曲も含めて5曲。一曲入魂。まさに抑えのピッチャーのような心境。今日は充実感があった。 さぁ、来週は先発、中継ぎ、抑えと全てに集中せねばならない。一年ぶりに戻ってきたような感覚、一年後の吉祥寺の街で歌う。皆様とお会いできるのが本当に楽しみだ。 |
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2004.1.19 亜世s Day ワンマンライブ vol.18 at 吉祥寺 Be・Point |
<Stage1> 1.海の唄 2.がんまるまっし 3.アメ玉 4.渋谷のピエロ 5.ひとりぼちの夜 6.今宵、雨の中 7.僕らの時代は 風に吹かれて 8.君の待つ海 <Stage2> 1.Mr.S 2.Victory 3.さよなら 4.外は白い雪の夜 (吉田拓郎) 5.雪国の少女 6.祈りの少女 7.昭和時代 8.世代の彼方(新曲) 9.Lonely Road |
2004年の幕開け、吉祥寺でのワンマンライブだ。この日は晴天に恵まれ、緑の御茶ノ水から、天空を突き刺す新宿のビル群、微かに夕焼けがっかった武蔵野を走る中央線が心地よい。やがて左手に赤色の「ソープランド」の看板、そして映画館が見えるとそこが僕の場所、吉祥寺だ。 4年間の学生時代の想い出や、5年間の僕の生活の匂いがする公園口改札を出る。いつもと変わらぬこの空気、僕はこの街が大好きだ。 リハーサルを終え、本番までの僅かな時間、無性に「アンテンドウ」のパンが食べたくなって、駅前の店に飛び込む。あった、あった!5年間食べ続けたアンテンドウのきな粉パン。90円の幸せである。2〜3日分の朝食もついでに買い込んでライブハウスへ戻る。 さぁ、2004年のステージが幕を開ける。昨年10月以来のたった一人での弾き語りステージ。楽屋のストーブに当たりながら指を解し、全身のストレッチ。 波の音で幕を開ける。生命の誕生を謳った『海の唄』、そして故郷の歌『がんばるまっし』。その後1stステージは現代の僕らに対する僕なりのメッセージを込めて歌った。19歳の芥川賞受賞、まだまだ20代、僕らも負けてられない。 2ndステージは「青春」をテーマにスタートする。「2003年、何といってもタイガース優勝が忘れられません。年末に歌いそびれたので、今日は正装で歌います。」と、久々にタイガースのキャップを被りながらの『Victory』。 ライブの2日前、渋谷に降る雪を見ながら心を過ぎった歌、吉田拓郎さんの『外は白い雪の夜』を初カヴァー。ここから北国の世界に突入する。雪降る『祈りの少女』から『昭和時代』へ、切々と僕たちの今の時代へと戻ってくる。さらには書き下ろしの『世代の彼方』・・・。 2004年の初ステージは『Lonely Road』で締めくくった。 また新たな一年が始まった。一つ一つのステージを着実にこなし、一歩また一歩と歩んで生きたい。歌って生きたい。 |
© 2000-2004 Asei Matsuda