2008年ライブレポートへ                                

2006年ライブレポートへ



松田亜世ライブレポート
2007年



 ライブに寄せられたファンの声は・・・こちら

日時/会場 Set List レポート
2007.12.22
弦と亜世の年忘れ♪
歌って笑って大団円!

at
日本橋
カラオケスナック
ポラーノの広場

【冬至・雨】

<Stage1>

 開口一番−ごあいさつ−

【中津川弦−漫談】
 『弦ちゃんの
  プレイバック・2007』

【松田亜世−歌】
 1.がんばるまっし
 2.盂蘭盆会
 3.越のしらやま
 4.雪国の少女
 5.秋風と体操服の季節

 〜お仲入り〜


<Stage2>

【弦と亜世のトークコーナー】
 『昭和54年に生まれて』

【中津川弦・松田亜世
        いざ共演!!】

 1.おかえり
 2.Lily
 3.昭和時代
 4.新宿三丁目
 5.アメ玉

 6.プカプカ(ディランU)


*当日お配りしたパンフレットの曲順「雪国の少女」と「越のしらやま」の順序が逆になっておりました。お詫びして訂正いたします。申し訳ございませんでした。


打ち上げ後のひとコマ。
お互いにこの日が仕事納め(苦笑)。
 2007年を締め括るイベント『弦と亜世の年忘れ♪歌って笑って大団円!』。
 同い年の漫談家・中津川弦との共演。会場の日本橋のカラオケスナックを見たとたん「この雰囲気で、弦ちゃんとやりたい!」と弦ちゃんに即連絡、そして実現したこのイベント。今年の東京での仕事納め。いやいや、楽しみにしておりました。

 クリスマス・イヴを翌々日に控えた東京はお江戸日本橋。三越前のクリスマスネオンとは打って変わって、会場・ポラーノの広場のある日本橋室町は、薄っすらと江戸情緒を残す通り。クリスマスデコレーションよりは既に門松が立てられているといった具合。さらに会場のステージには金屏風!!我々のテンションも次第に上がってゆくのでした(笑)。

 今年最後の3連休の初日、小雨の降りしきる中ではありましたが、様々な世代の、そして沢山の方に足をお運び頂きました。
 普段はカラオケスナックという、アットホームな雰囲気の中、いよいよ舞台の幕が上がるのでありました。

 まずは、弦ちゃんと2人での”開口一番−ごあいさつ−”。2人で色々なお話をしながら、さぁいよいよシャープな漫談家・中津川弦による漫談『弦ちゃんのプレイバック・2007』に突入するのであります。色々あった2007年も、こうして弦ちゃんの笑いと涙のお喋りで綴られると、会場のあちらこちら、そして楽屋からもクスクス。いやいや、笑ってチューニングが出来ない有様で(笑)。

 笑いがチラホラ残る、会場のなんとも心地よい湯加減の中、歌のコーナーへと突入したのであります。まずはご挨拶代わりの『がんばるまっし』、『盂蘭盆会』。金屏風の前で華やかにお客様のモミテの手拍子と共に『越のしらやま』、一足早めのお正月の宴会と相成りました。そして、知的な横顔のお客様に合わせて、北陸出身の思想家の話を交え、雪の世界をこのシーズンに合わせてロマンティックに『雪国の少女』。白か黒かでギスギスする世界の中で、「白のような、黒のような。黒といえば白のような。」灰色の世界、もっと大事に歌って生きたいと改めて思いました。
 前半最後は、弦ちゃんの踊りも交えながらの『秋風と体操服の季節』。お客様からの”ガンバっ!”の合唱も頂きました。


 そして中入り後、『昭和54年に生まれて』と題してのトークコーナー。阿久悠さん曰く”縮みの神様”=パーソナルコンピューターの登場の年・昭和54年生まれの我々。その年に起こった事を振り返りながら、それぞれの舞台での想い出などを語り合いました。

 さぁ、いよいよ本当の意味での共演がスタート。弦ちゃんの情緒溢れるナレーションに導かれながら松田亜世の歌をお届けしようというこの試み。さながら昭和テレビの歌謡ショー!!ナレーションに導かれて歌に入ると、なんだか自分自身も日本語の響きの美しさを再確認できるようで、いつもとは一味違った感じがしました。ナレーションはもちろん、すべて弦ちゃんが考えてくれました。数々の名司会、ありがとう弦ちゃん!
 2人なりに感じたあの時代、そしてこの時代・・・。今を生きる僕達が伝えられたらいいなぁと思います。

− 中津川弦からのご挨拶 − − 松田亜世からのご挨拶 −
 クリスマスイブ・イブのサタデーナイト。街は幾千の鮮やかな色彩を放ち、行き交う人は暖かな光に包まれている事でしょう。
 「ロマンス溢れる夜だから、今宵は素敵な時間を過ごしたい。」そんな思いを沢山の人々が思い描く中、ようこそいらっしゃいました「弦と亜世の年忘れ♪歌って笑って大団円!」
 あらかじめお断りしておきますが、今夜のショウの中でクリスマスムードに浸れるようなコーナーは多分無いと思います。
 だって亜世さんと私だもの。昭和大好きの時代と逆行しちゃった2人にはちょっとムズカシイ演出であります。
 でも、その代わり亜世さんの素敵な歌の数々と私のスットコドッコイな漫談で「あぁ、今年は風変わりなクリスマスになったけど、これもアリかな?」なんて思って頂けたら幸いなのでございます。
 本日の御来場、心より御礼申し上げます。
 師走の日本橋、同い年の漫談家・中津川弦ちゃんとの一期一会の舞台・『弦と亜世の年忘れ♪歌って笑って大団円!』
 この会場を見た瞬間、「弦ちゃんとやりたい!」と喜び叫んでしまいました。そんな僕の勝手な思いつきからこの企画が持ち上がってしまったのです。スナックがこれ程似合う28歳、中津川弦の他には思いつきませんもの(笑)。僕らの生まれた頃、もしかしたらそれから更に何十年も前の時代から、ずっとここにいたような・・・。
 こうしてフォークと漫談がこの冬至の長〜い夜に出逢ってしまう訳であります。
 クリスマス前の3連休の初日にしてはいささか濃ゆ〜い選択、近ごろ流行のブルーのお洒落なイルミネーションにはとんと無縁の二人のショーにお越し頂いた皆さまお一人お一人の勇気に感謝を捧げます。どうぞ最後までごゆっくりとお楽しみ下さいませ。ありがとうございます!!
パンフレットより

 舞台の最後は、アンコール(のようなもの(笑))として、『プカプカ』を2人で歌いました。弦ちゃんの美声がこの歌にもなかなかピッタリ、僕も大好きなフォークの名曲『プカプカ』で、お客様からも楽しい手拍子が。2007年の締め括り、楽しく終えられたこと、心から感謝申し上げます。


 お陰様で走り続けたこの一年、皆様方からのご愛顧に感謝申し上げますと共に、また来年も精一杯活動して生きたいと思っております。本当にありがとうございました!どうぞ良いお年をお迎え下さい。
 また来年、お会いいたしましょう。

2007.12.2
松田亜世ワンマンライブ
with 稲葉智

at
西荻窪
Terra


【晴】

<Stage1>
1.アメ玉(バンド)
2.想ひ出雪(バンド)
3.瞳を閉じて...(バンド)
4.鳥越にて(with 稲葉智)
5.廓唄(バンド)
6.道しるべ(バンド)
7.一期一会(バンド)
8.天漢


 〜お仲入り〜

<Stage2>
【リクエストコーナー「犀音庵」】
1.あの川のほとり(リクエスト)

2.秋風と体操服の季節(新曲)
3.雪国の少女
4.越のしらやま(新曲)
5.Cry
6.新宿三丁目(バンド)
7.がんばるまっし(バンド)
8.古の海より(バンド)
9.ひろみ湯(バンド)

<アンコール>
1.月
2.君の待つ海(バンド)


《サポートバンド》
  E.Guitar:
稲葉智
  Bass:
山さん
  Percussions&Chorus:木内健



 早いもので2007年も師走、西荻窪Terraでの今年締めのワンマンライブになりました。今年は、お陰様でミニアルバム『がんばるまっし』、シングル『想ひ出雪』と2枚のCDを続けてリリースすることができました。そして沢山の皆さまにライブ会場にも足をお運び頂きましたこと、重ねて心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 今年のライブも今月22日、漫談家・中津川弦氏との共演ライブを残すのみとなりました。この一年に感謝申し上げると共に、来るべき2008年も変わらぬご愛顧賜りますようにお願い申し上げます。
 2008年もまた、精一杯歌って生きたいと思っております。このご縁と出会いに心から感謝します。
 ありがとうございます。
ワンマンライブパンフレットより
 師走の西荻窪。日本全国12月に突入するや否やクリスマスイルミネーションでどこもかしこも街が彩られるのであるが、ここ西荻窪駅からTerraに至る道中には未だクリスマスの「ク」の字も見当たらない(笑)、ある意味正しい中央線の姿があった。

 お陰様で太平洋側独特の冬の晴天の中、2007年を締め括る西荻窪Terraでのワンマンライブ。前回に引き続いて、ギターに稲葉智さんを迎えての開催。今回は前回のエレキギターに加えてアコースティックギターも弾いて頂くことになり、それまた楽しみ。そして、PA(音響)席には『がんばるまっし』、『想ひ出雪』のレコーディングエンジニアであり、プロデューサーの安部徹さんが自ら陣取り、お馴染みの木内と山さんと共に師走に相応しい布陣でのライブ。
 開場後、客席から聴こえる賑やかな声を感じながら本番までの楽屋での時間を過ごす。

 店長のMCが入り、いよいよ本番。お店にミュージシャンが迎え入れられる雰囲気のTerra、これが結構好きだ。今回はのっけからバンドと一緒に演奏。『アメ玉』のサビをギターで弾き語り、バンドが一気に入ってくる。稲葉さんのアコースティックギターが、僕の歌に寄り添って歌ってくれている。木内、山さんのゴキゲンなリズムと共に・・・。一年間の想いを振り返るかのように『想ひ出雪』、さらには『瞳を閉じて...』へと流れていく。
 約一週間前の京都・東本願寺でのコンサートの様子などを、他愛もない話も織り交ぜてお喋りしながら(最近MCがどんどん長くなっている(苦笑)。)、稲葉さんのエレキギターと『鳥越にて』。レコーディングもこのバージョンでやりたかった位の感じ。再びフルメンバーで、『廓唄』。リハーサルで木内自らの提案で、今回からサビに木内健のハーモニーが加わった。こうして創りあげてゆく感じ、凄く嬉しい。前回の新曲『道しるべ』にもバンド演奏が加わってまた装いも新たに。『一期一会』に向かって一気に流れる。”みなさんの心に素敵なサンタクロースがやってきますように”ということで『天漢』を今回は弾き語りで歌わせてもらった。


 仲入り後は、お馴染みハガキ・リクエストコーナーからスタート。今回のお題は「あなたのクリスマスの想ひ出」。淡い想い出が多々寄せられるのかなぁと思っていたら、クリスマスの仕事の思い出や何やら皆さんの辛〜い過去が・・・。クリスマスには関係ない街での、正しいクリスマスの思い出報告会となりました(笑)。
 お寄せ頂いたリクエストの中から、今回は『あの川のほとり』を弾き語りで歌わせて頂いた。最近あまり歌っていなかったので、なんだか久々で自分自身新鮮な感じがした。
 そして新曲『秋風と体操服の季節』。客席からの温かい手拍子と、サビの「君がいたからガンバ!」を皆さんと大合唱!いやいや、嬉しかったですよ。来年に向かってお互い”ガンバっ!!”
 雪国の女の子の正しい装いとのお話をしながら、冬になると登場する曲『雪国の少女』を歌う。ずーっと前から歌い続けているこの歌が人気なのはとても嬉しい。会場から揉み手の手拍子をもらいながら、宴会モードに突入。エンヤトットで書いた新曲『越のしらやま』。雪化粧した白山に朝日が昇るような、そんな明るい時間が流れた。続けて弾き語りで『Cry』。これまた久々に歌った。この年の瀬に、どうしても”命”の歌を歌っておきたかった。
 再びサポートメンバーに登場してもらって『新宿三丁目』。木内との掛け合いMCは、漫才に発展しそうな勢いで、折角開演時間を早めたのにも関わらず偉く長いお話に・・・。まぁ、これもライブか(苦笑)。
 『がんばるまっし』、『古の海より』、『ひろみ湯』は一気に走った。グググッと会場のお客さんと歌と僕らとの距離が縮まる感じ、なんともありがたかったし、最高に楽しかった!!そんな皆さんのお顔を拝見していると、ますます音楽やっててよかったなぁと思うのです。この一年に心から感謝します。

 アンコールを頂き、”あんやとう(ありがとう)”の気持ちを込めて弾き語りで『月』。そして最後は再びバンドと共に、来年に向かって『君の待つ海』。
 今年もこうしてワンマンライブを続けて来れた事、そしてまた沢山のお客様に足をお運びいただいたこと、心から心からありがとうございました。今年の東京ライブは、12月22日1本を残すのみ。そして来年に向けてまた一生懸命歌って生きたいと思います。
 師走のワンマンライブ、皆さんと共に温かい時間と空間をご一緒できたことに、改めて心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。


<お寄せいただいたリクエスト曲>
「あの川のほとり」(3通)/「月と太陽」(2通)/「Victory」/「今宵、雨の中」/「快速電車休日運転」/「浅草キッド」(ビートたけし)/「Myself」(長渕剛)

2007.11.23
ライブ・イン 浄土の真宗
Vol.7
Delight of light
−あなたを喚ぶ響−
(あなたをよぶこえ)
出演

at
京都 東本願寺
真宗本廟視聴覚ホール


【晴】

1.がんばるまっし
2.盂蘭盆会
3.鳥越にて
4.天漢

 一期一会の出逢いを大切に、そしてお陰様の心で歌って生きたい。世代を超えて時を越え、歌は力、声は力、言葉にもまた命がある。
イベントのチラシに寄せたコメントより
 思えば2001年以来の京都でのライブ。そして、何より東本願寺でのライブ!!東本願寺といえば、浄土真宗大谷派(お東)の本山。北陸は真宗王国。うちの親父の実家もお袋の実家もお東。親鸞聖人の命日である11月28日を前に営まれる報恩講(金沢では「ホンコさん」という。)の期間中に行われるイベント『ライブ・イン浄土の真宗』への出演が決まったのが8月。ちょうど『盂蘭盆会』なんて歌が書きあがっていて、なんとも不思議なご縁だなぁとありがたく思った。さらには今年早々に書いた一向一揆の『鳥越にて』もあったし、これらの歌を東本願寺で歌えると思っただけでなんだかゾクゾクと気持ちが自然と高まってきた。

 そして、楽しみに楽しみに待った11月23日。早朝東京を新幹線で出発し、紅葉見物の観光客で一日中通勤ラッシュのような京都に到着。京都駅真正面の東本願寺に向かった。本山のスタッフや、学生ボランティアスタッフの温かい出迎えのもと、リハーサル・本番へと時間は流れていった。人の手でひとつひとつ人間の温度が伝わるイベントは、とても素敵だと思う。そんなイベントで歌わせて頂く事に感謝の気持ちでいっぱいになる。
 楽屋では北海道から参加のバンドの皆さんと初対面ながら仲良くお話をさせて頂いた。こういった出会いもまた、とても楽しい。

 客席には、いつもの松田亜世ライブ以上に老若男女様々な方がいらっしゃった。世代を超えて歌えること、これは幸せなことだと思う。そしてまた、いつものライブハウスとは違い、お寺というそれぞれの想いの場所であるという、独特の柔らかなそしてある種まっすぐに張り詰めた空気が、僕にとっては非常に心地よいというか、スーッと世界に入っていける、そんな感じがあった。

 まずはご挨拶代わりに『がんばるまっし』。このイベントとの縁を感じた『盂蘭盆会』、『鳥越にて』。そして最後に『天漢』とあっという間に時間は過ぎていった。

 こうしてまた、旅先で歌えた貴重な時間を大切に、そしてまた歌って生きたい。スタッフの皆さま、そしてご来場の皆さま、本当にありがとうございました。



【主催者ホームページ】http://www.tomo-net.or.jp/oyc/index.html

2007.10.7
松田亜世ワンマンライブ
with 稲葉智

at
西荻窪
Terra


【晴】
<Stage1>
1.僕らの時代は風に吹かれて
2.道しるべ(新曲)
3.新宿三丁目(バンド)
4.瞳を閉じて...(バンド)
5.一期一会(バンド)
6.古の海より(バンド)
7.鳥越にて(with 稲葉智)
8.月



<Stage2>
【リクエストコーナー「犀音庵」】
1.アメ玉(リクエスト・バンド)
2.月と太陽(リクエスト)
3.今宵、雨の中
4.盂蘭盆会
5.廓唄(バンド)
6.想ひ出雪(バンド)
7.がんばるまっし(バンド)
8.ひろみ湯(バンド)
9.君の待つ海(バンド)


<アンコール>
1.天漢(バンド)


《サポートバンド》
  E.Guitar:
稲葉智
  Bass:
山さん
  Percussions&Chorus:木内健



 9月下旬まで続いた猛暑、そして一気にやってきた寒い秋。なんだか地球が悲鳴を上げているようで、とても心が痛くなります。
 “世代を繋ぐ縦の糸”。僕らが受け継がねばならないもの、そして子へ孫へと伝えていかねばならないもの。ほんの一瞬でも彼らの時代を想像することができたなら、何かが変わる気がするのです。季節が移ろい往きそしてまた繰り返すように、僕らの命もきっと巡っているような、そんな気がします。日本の美しき四季がまた次の世代に引き継げますように、そしてまた美しき命の糸を紡いでいけますように・・・。
 故郷・北陸を潤す生命の源、霊峰白山を眺めながら、そんなことをふと思いました。
 今夜も最後まで精一杯歌います。どうぞごゆっくりとお付き合い下さい。
ワンマンライブパンフレットより
 ライブ前日あたりから金木犀の香りが街に漂い、すっかり秋らしくなった秋晴れの3連休中日、当初の予想を超えて満員のお客さんにお集まり頂き、10月も西荻窪Terraでのワンマンライブが始まる。

 開演前のグラスを傾ける音やフォークやナイフを動かす音を楽屋で聴きながら、今日のステージのことを考える。賑やかな客席の雰囲気はこちらまで嬉しくなってくる。「今日もいいステージを創ろう。」
 ほぼ定刻、店長のMCに続いて(本日のオリジナルカクテルは白と赤、”雪のがんばるまっし”と”夜もがんばるまっし”(笑))”犀音屋”提灯を抱えて客席の間を抜けてステージに登る。満席のお客さんの顔もすべて見渡せるこのTerraの空間は大好きだ。

 世相を僕なりにとらえて弾き語りの『僕らの時代は風に吹かれて』から今宵は幕を開けた。そんな中でも夢を見ていたいと創った新曲『道しるべ』へと続く。8月の学園祭のお話なども交えながらお馴染み『新宿三丁目』。
 そして、本日のスペシャルゲストミュージシャン・Satyこと稲葉智さんを迎える。”エレキギターとフォークの融合”、音楽的には今宵のひとつのテーマだったような気がする。エレキギターが入ることでかなり男っぽくギューッと締まったサウンドにボーカルにも自然と力が入る。力強さと同時に時に魅せる泣きのギター。そのエレキギターの哀愁は、一匹狼の孤高の背中と重なる。ステージ上では4人の男がそれぞれ音でしのぎを削っている、そんな感じでもあっただろうか。
 男の優しさを内包したようなサウンドに仕上がった『瞳を閉じて...』、さらに孤高の男の一人旅『一期一会』、『古の海より』では激しい荒波を・・・。Satyさんと二人で演奏した『鳥越にて』、荒涼とした”一揆破れて山河あり”の世界観がひとつ創造出来た様な気がする。本番でこの唄を歌うと、何者かに突き動かされて歌っているような不思議な感覚に陥る。
 前半戦の最後は、皆さんへの感謝の気持ちを込めて『月』。吉祥寺Be・Point閉店から約1年。一時はどうなるかとも思ったけれど、こうしてまた新たに歌う場所を頂いて、そしてまた皆さんと一緒にライブという空間を創りあげられていることが、本当に嬉しい。心から、心から”あんたのお蔭さんであんやとう”(『月』より)。

 休憩を挟んでリクエストコーナーから再びステージが動き出す。ハガキディレクターに木内健を迎えて、皆さまから頂いたお葉書(今宵のお題は、”初恋”の花言葉の金木犀の季節に因んで、「あなたの秋の恋の想い出-恋愛編-」)と共にお喋りを展開する。今日も様々なリクエストを頂いたのだが、『アメ玉』と『月と太陽』を歌わせて頂くことに。『アメ玉』では、木内健の提案で僕がギターを持たずに演奏(いわゆるハンドマイク)することに(笑)。アコースティックギターは木内健。Satyさんと山さんにも入ってもらって、ロックバージョン(?)『アメ玉』!!いやいや新鮮でした。ちょっと息も上がっちゃったけど、楽しかった(笑)。
 その後『今宵、雨の中』と『盂蘭盆会』を弾き語りで演奏。『廓唄』から再びメンバーと共に2ndステージ後半戦に突入する。中には木内健のリアルな別れ話も飛び出して、会場大盛り上がり。失意の心を癒すかのように『想ひ出雪』(笑)。
 皆さんお待ちかね『がんばるまっし』も今日はバンドで演奏。『ひろみ湯』、『君の待つ海』と客席の皆さんからの大きな手拍子と共に一気に駆け抜ける。楽しく聴いて下さっている表情のひとつひとつが、ステージ上からもはっきりと感じられ、こちらもどんどん楽しくなってしまうのです。音楽やってて、ホントに良かったと改めて思いました。

 今日も大きなアンコールの手拍子を頂いて再びステージへ。今日この会場にいらっしゃった皆さんのひとつひとつの想いに、そして願いに届くように『天漢』を最後に歌わせて頂いた。

 連休の中日にもかかわらず、沢山の方にご来場頂きました。お越し頂いた皆さま、そして応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。
 次回は、2007年を締め括るワンマンライブ。がんばるぞいね!!

 今日は、本当にあんやとう♪


<お寄せいただいたリクエスト曲>
「アメ玉」(4通)/「月と太陽」(2通)/「天漢」(3通)/「夜明けの月」/「昭和時代」/「都鳥」/「あの川のほとり」/「銀木犀」/「浅草キッド」(ビートたけし)/「My WAY」

2007.9.1
vanvan35周年記念!
松田亜世
インストアライブ

at
金沢
vanvan泉ヶ丘店

【曇】

1.がんばるまっし
2.廓唄
3.盂蘭盆会
4.鳥越にて
5.ひろみ湯
6.想ひ出雪
7.天漢

 vanvan、高校時代音楽を本気で追い求め始めた日々からずーっとお世話になっている金沢の楽器屋さん、いわば僕の音楽の故郷のような場所。当時は通称”タテバン”といって、金沢の中心地・香林坊片町の隣り、竪町通り商店街の一角にあった。ちなみに、その更に隣りの街が『ひろみ湯』で歌われた新竪町三丁目のある新竪町商店街。今は僕の高校の程近くの場所に移転しているが、当時からのスタッフも多くて、やはり”故郷”という想いは変わらない。金沢に帰って、ここに寄るとホッとする、そんな空間なのである。
 そのvanvanが35周年。僕が生まれる前から金沢の街に根付いた楽器屋さん。お世話になったこの場所で、今歌で少しなりとも何か出来るという事が嬉しい。いや、何か出来るだなんてまだまだおこがましい事、まだまだお世話になり続けている、そんな場所。

 この場所でのインストアライブは、今年の2月16日(金沢もっきりや2Daysライブの前日)以来今年2度目。前日の学園祭で歌を聴いてくれた生徒さんも親御さんと足を運んでくれたり、中学の同級生が誘い合わせて遊びに来てくれたり、高校の時の友達が奥さんと出来たばかりの赤ちゃんを連れて来てくれたり、それがまた故郷独特の光景、何とも懐かしく嬉しくありがたい。
 35周年のお祝いと、せめてもの感謝の気持ち、インストアライブにしては長めの7曲を歌わせて頂いた。

 場所は替わっても、やっぱり歌を始めた場所(=空間)だから、想いは特別なのだ。ありがとう!ありがとう!そしてありがとう!

2007.8.31
明倫祭
ゲスト出演

at
石川県立
野々市明倫高校

【曇時々雨】

1.がんばるまっし
2.瞳を閉じて...
3.君の待つ海
4.ひろみ湯
5.天漢
↑ 高校生に囲まれてのステージ。

 やってきました学園祭!!
 自分が高校生だった”あの時”から早10年・・・。近頃、10代の前で歌うことすら貴重な経験になりつつあったので、僕にとって高校の学園祭で歌わせて頂くということは、とても刺激的な出来事だった。この夏の一番の楽しみといっても過言ではなかっただろう。
 今回会場となる高校は、僕の母校ではないのだが、僕の高校2年の時の担任の先生がこの学校の教頭先生、3年の時の担任の先生が生徒会の担当という、またとないご縁に恵まれた今回の学園祭。(公立高校だから、先生の異動があって、偶然このような巡り合わせになったのだ。)こういった形で恩師と再会できたことは、本当に嬉しかった。学園祭の前日、下見と挨拶を兼ねて学校に伺ったのだが、話は尽きなかった。打ち合わせは何故か保健教室(笑)、さながら授業をサボる高校生のようで、これもまた懐かしかった。
 生徒の皆さんもみんなとてもまっすぐで、話していてとても気持ちが良かった。そうそう、この野々市明倫高校の野球部は、今年の夏の甲子園石川県大会で星稜に惜しくも敗れるも準優勝!!それが、この高校の学園祭で歌うことが決まってからの出来事だっただけに、僕も自分の母校の事の如く嬉しかったっけ。ちなみに、松田亜世が高校3年の時、我が金沢泉丘高校は県大会ベスト4(松田亜世は応援團長として準決勝まで応援した。)。そんなことも想い出しながら、この日への想いを高めていた。

 当日、用意して頂いた楽屋からは生徒達の模擬店が見えた。焼きそばやら何やらの美味しい匂い。「恋しとるか〜?!」って叫びたくなるような、そんな”あの時”の青春が目の前に拡がる。
 そしていよいよ本番。
 思い思いのTシャツや浴衣姿、これぞ学園祭の匂いだ。「会いに来たぞ〜!」と嬉しい気持ちの反面、正直「ちゃんと届くかなぁ?」との不安もありながら・・・。でもね、みんな真剣に聴いてくれたし、そんな生徒さんの後ろにはしっかりと先生方も陣取っていて、ここでも世代を超えて聴いて頂けたことがまた嬉しかった。

 「俺が高校ん時、松田亜世が学園祭に歌いに来とってんぞ。」「ウチら高校ん時、松田亜世の歌、学園祭で生で聴いたうぇ〜!」と、いつか自慢してもらえる自分でありたいとまた気分を新たに(笑)。
 そしてまた、こちらが力をもらった様な気がする。さぁ、頑張ろう!!

2007.8.26
松田亜世ワンマンライブ
with サントリィ坂本

at
西荻窪
Terra


【晴】
<Stage1>
1.がんばるまっし
2.星を頼りに(新曲)
3.今宵、雨の中
4.鳥越にて
5.夕日と海と少年と(新曲)
6.盂蘭盆会(withバイオリン・新曲)
7.君の待つ海(バンド)
8.新宿三丁目(バンド)


<Stage2>
−ゲストコーナー−
 サントリィ坂本
【リクエストコーナー「犀音庵」】
1.アメ玉(リクエスト・バンド)
2.六甲おろし(バンド)
3.一期一会(バンド)
4.瞳を閉じて...(バンド)
5.廓唄(バンドwithバイオリン)
6.想ひ出雪(バンドwithバイオリン)
7.古の海より(バンド)
8.ひろみ湯(バンド)


<アンコール>
1.天漢(バンドwithバイオリン)


《サポートバンド》
  Piano:
サントリィ坂本
  Bass
:山さん
  Percussions&Chorus:木内健
  Violin:多ヶ谷樹


↑ 左から、サントリィ坂本さん・多ヶ谷樹さん
・木内健・松田亜世・山さん

 8月末といえども、残暑厳しい一日。Tシャツに短パン、首にタオルを巻きながらサントリィさんがリハーサルに自転車で登場(笑)。西荻ってそんな街。普段着でも音楽が出来ちゃう、それでいて深い。

 このライブの為に作った提灯を持って松田亜世登場。嬉しいことに、このライブを楽しみにして下さっていたお客さんの温かい空気が会場を満たしていた。前半戦は、弾き語りでたっぷりと。
 提灯には屋号「犀音屋(さいねや)」。いづれは歌舞伎のように”大向こう”が掛かれば、ライブの一体感が増すだろうなぁとのささやかな主張だったのですが、一曲目『がんばるまっし』からさっそく客席(それも芝居小屋でいう大向こうの位置)から「犀音屋っ!」の掛け声。もう今日のライブはそれで決まったようなもの。お客さんとの距離が一気に縮まる。やはり伝統芸能から学ぶ事は沢山あるのでした。
 残暑厳しい中、本日はようこそご来場下さいました。心より感謝申し上げます。
 日本の夏は、8月6日、8月9日、8月15日と“平和”について考える貴重な切っ掛けがあったり、そしてまた厳しい日差しの中をお墓参りで手を合わせ、世代を繋ぐ縦の糸を実感したり、殊更“いのち”について考えることの多い、そんな季節なのではないでしょうか。
 “いのち”について考える時、そしてまたこうして音楽をやらせて頂いている時、「ひとりじゃない。」と力強くそして温かな温もりが心に湧き上がってきます。
 今夜も大好きな仲間と、そして素敵なお客様と共に、歌を通してこのひとときを過ごすことができることが何よりも嬉しいです。精一杯歌います。最後までどうぞごゆっくりとお楽しみ下さい。

ワンマンライブパンフレットより

 MCもたっぷり挟みながら、新曲を中心に弾き語りでステージは進行。お盆の歌『盂蘭盆会(うらぼんえ)』では、バイオリンの多ヶ谷さん(「タガヤっ」の掛け声(笑))を迎えての演奏。ギター一本でつくった曲に絡むバイオリンのメロディーが、まさしく”世代を繋ぐ縦の糸”の様。これからも大切に歌いつづけていきたい一曲になりました。
 続いてお馴染み木内健と山さんを交えての『君を待つ海』。アンコールの定番曲だったが、今回は手拍子を頂きながら前半戦唯一の盛り上がり曲(笑)。そして『新宿三丁目』。

 休憩を挟んでこれも恒例となったサントリィ坂本さんのゲストコーナー。真夏にピッタリのサントリィさんの”サマー・クリスマス”の世界。

 「あなたのフェチは何ですか?」とのお題に、沢山お寄せいただいたリクエストハガキの中から『アメ玉』を折角なのでバンドで演奏。お題に関しては、”女性のマニキュアの美しい爪”・”すっぱい匂い”・”足”・”耳たぶ”・”指とか関節”・”亜世のMC”etcと色んなフェチが寄せられました。色々ありますねぇ(笑)。次回のお題は何にしようかな?
 続く『一期一会』の前に、今回のサプライズ(?)。話の流れで木内健から「『六甲おろし』を聞きたい。」の話にお客さんが反応。まさかまさかの『六甲おろし』。多ヶ谷さん他、お客さんにもタイガースファンがいらっしゃったらしく、連帯感が深まりました。(しかし、想い届かずその夜のタイガースは負け・・・。)

 サントリィさんのピアノを交えながら『一期一会』、『瞳を閉じて...』と続いた後は再びバイオリンを迎えて『廓唄』。これまた大向こうから「ブラボー!!」の声。いや〜、嬉しかったです。最高に。そのまま『想ひ出雪』へ。その『想ひ出雪』を書くことになったお芝居「お静の雪」主演の白石奈緒美さん、演出家・高橋洋子さん、そしてスタッフの方々もいらっしゃっていたので、拍手でご紹介。6月のお芝居から早2月以上経ちましたが、この曲を歌っているとスーッとあの舞台に想いが至ります。本当に素敵な舞台、ありがとうございました!
 後半戦ラストに向かって勢いよく『古の海より』、『ひろみ湯』。今日のお客さんとの一体感、連帯感は最高でした。本当にありがとうございました!!

 時刻は22時15分をまわってましたが(開演から3時間弱)、大きなアンコールの声を頂き『天漢』を最後に歌わせて頂きました。いきなりでしたが、バイオリン・多ヶ谷さんにも入ってもらって新たな季節、そして2007年後半に向かって精一杯・・・。

 今日もまたゴキゲンなミュージシャンと素敵なお客さんに恵まれてステージを創ることが出来たこと、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 10月、また皆さんにお会いできますこと、楽しみにしております。


<お寄せいただいたリクエスト曲>
「アメ玉」(3通)/「トゥーンタウン」/「いつかの空」/「あの川のほとり」/さだまさしの曲/「花菱にて」(長渕剛)

2007.8.5
『ナツいアツを
ぶっとばそうぜ!
うぃ〜すライブ』
ゲスト出演

at
西荻窪
Terra


【晴】
1.がんばるまっし
2.天漢
3.アメ玉(with I&S)

《スペシャルサポート》
  Piano:
サントリィ坂本
  E.Guitar
稲葉智

 渡辺かおるさん、稲葉智さん、サントリィ坂本さんのユニット・W.I.Sのライブにゲストとして呼んでいただいた。サントリィさんとはご存知の通り今年に入ってから何度もご一緒させて頂いているのだが、渡辺かおるさん、稲葉智さんとはライブを観に行かせて頂いたり、バーベキューをしたり、明け方まで飲んだり(笑)ということはあってもライブでご一緒するのは初めて。僕自身にとっても、非常に楽しみなライブになった。
↑ 左から、サントリィ坂本さん、松田亜世、稲葉智さん。

 松田亜世は2ndステージ冒頭での出演となった。『がんばるまっし』と『天漢』の2曲を弾き語り。普段ライブハウスで歌う『天漢』は、バンド演奏がほとんどなので、少し新鮮な感じもした。翌日8月6日午前8時15分に向けての想いも込めて歌わせて頂いた。
 そして最後の一曲『アメ玉』。サントリィ坂本さんのピアノに、”Saty”こと稲葉智さんのエレキギターにも加わって頂き、何とも贅沢なヴァージョンとなった。エレキギターと一緒に演奏したのは相当久しぶり、いやもしかしたらライブではほぼ初めて?いやいや、楽しい演奏でした。

 その後もW.I.Sの素敵な演奏が続き、アンコール。同じく今日のゲスト、カッコいい歌で会場を魅了したCHiCOさんと共にステージ上に呼んでいただいた。キャロル・キングの『You've Got A Friend』。キャロル・キングは好きなアーティストだからよくアルバムも聴いている。しかしまぁ、歌うなんて思っていなかったので、全く歌えませんでした、はい(苦笑)。英語は苦手です。

 今日はじめましての皆さま、そしていつも足を運んで下さる皆さま、本当にありがとうございました。8月、暑いですけど、またワンマンライブに向けて頑張ります。

2007.6.18
シングル『想ひ出雪』
発売記念
ヤマチク
プレミアムコンサート


at
ジャスコ松任1F
ふれあいの広場

【曇】
1.がんばるまっし
2.廓唄
3.想ひ出雪
4.鳥越にて
5.天漢

 Newシングル『想ひ出雪』の発売を記念したヤマチクプレミアムコンサート。今回の会場は、月曜夕方16時半から、郊外のショッピングセンタージャスコ松任。今は市町村合併により白山市となっているが、うちのお袋の実家が松任であり、幼稚園だけは松田亜世も松任に通っていた。そういった縁深い場所でのイベント、非常に楽しみだった。

 急遽1週間程前に決まったイベントでもあり、平日の夕方ということもあって、どれだけの方に来て頂けるかといった不安はあったけれども、白山市を中心に、沢山の方に足をお運び頂き、心から感謝。
 曲目は、ミニアルバムから『がんばるまっし』と『廓唄』。そして、シングルから『想ひ出雪』、『鳥越にて』、『天漢』の3曲。特に『鳥越にて』は、旧鳥越村も白山市にあることや、ジャスコ松任の駐車場からは遠く白山連峰が望めることなど、歌う僕の想いも一層深いものとなった。(加賀一向一揆が滅ぼされる中で、一揆側鈴木出羽守が柴田勝家に騙し討ちにされたのは松任城。)

 終演後は、CDの即売サイン&握手会。皆さんCDも買って頂いて、中にはわざわざ色紙を持ってきて下さった方もいたり、とても嬉しかった。(ちなみにヤマチクジャスコ松任店さんには、松田亜世のサイン色紙とサイン入りチェキが飾ってありますよ♪)

 今度は休日にも是非歌ってみたい、そんな場所だった。
 白山市になっても”松任(まっとう)”という響きが、やはり好きな僕でした。
 ご来場、ありがとうございました。

2007.6.17
ソロモン諸島地震・津波
支援コンサート

at
金沢市民芸術村
ミュージック工房


【晴】
1.がんばるまっし
2.瞳を閉じて...
3.君の待つ海
4.天漢
5.古の海より(セッション)

6.上を向いて歩こう(セッション)



 西荻窪Terraでのワンマンライブから一夜明け、早朝の飛行機にて小松へ向かった。そのまま金沢市民芸術村へ会場入りし、4月に起こったソロモン諸島の地震・津波支援コンサートに出演した。
 3月に起こった能登半島地震の被災地を抱える石川県で、この時期にこうして外の被災地に目を向けたチャリティーコンサートをするということに非常に大きな意味があると思った。主催者の方からお話を頂いた時には、二つ返事で参加させて頂く事に決めた。

 もう何年ぶりだろうか、久々の会場・金沢市民芸術村。旧紡績工場跡地のレンガ造りの建物である。非常に雰囲気も温かいこの場所、外の芝生広場では、初夏の心地よい風の中、家族連れが弁当を食べていたり、とても優しい時間が流れていた。
 前日のライブとは打って変わってギター一本でのステージ。しかし、最後の『古の海より』では、他の出演バンドの方々にも楽器で参加して頂いての大セッション!
 ”能登へ、そしてソロモン諸島へ”と豊漁を願う「サッカサイと サッカサッサイと」の掛け声も拡がる。そして、最後には『上を向いて歩こう』を大合唱してコンサートは終演した。

 小さな一歩。だけれどもこれを切っ掛けに少しでも被災地のことを想像することができたなら・・・。ソロモン諸島の復興を願って止まない。

 ご来場頂いた皆さま、本当にありがとうございました!!

2007.6.16
松田亜世ワンマンライブ
with サントリィ坂本

at
西荻窪
Terra


【晴】
<Stage1>
1.昭和時代
2.がんばるまっし
3.おかえり(バンド)
4.新宿三丁目(バンド)
5.鳥越にて
6.白黒の子守唄(バンド)
7.アメ玉(バンド)
8.瞳を閉じて...(バンド)


<Stage2>
−ゲストコーナー−
 サントリィ坂本
1.一期一会(バンド)
2.今宵、雨の中
【リクエストコーナー「犀音庵」】
3.Lonely Road(リクエスト)
4.廓唄(バンド)
5.想ひ出雪(バンド)
6.ひろみ湯(バンド)
7.古の海より(バンド)

<アンコール>
1.天漢(バンド)


《サポートバンド》
  Piano:
サントリィ坂本
  Bass
:山さん
  Percussions&Chorus:木内健
  Violin:多ヶ谷樹


↑終演後、打ち上げにて。
 (左から松田亜世、サントリィ坂本さん、木内健、山さん、多ヶ谷樹さん。)

 梅雨入り直後の東京での松田亜世ワンマンライブということで、どれほどの悪天候を想像したことだろうか(笑)。しかし、真夏のような晴天。”雨男”脱却である。

 そして、3月に引き続き西荻窪Terraにてワンマンライブがスタートする。マキシシングル『想ひ出雪』の発売記念ライブということもあって、お陰様で今日もまた大入り、立ち見も出たお客さんの熱気で会場は溢れていた。Terraの美味しい料理への沢山の注文に追いつかず、ある意味嬉しい15分押しでのライブのスタートだった。

 『昭和時代』、『がんばるまっし』の2曲の弾き語りから1stステージは幕を開けた。(3月に引き続きオリジナルカクテル”がんばるまっし”も好調な売れ行きだった様子。)故郷・石川の話を織り交ぜながらの『おかえり』、バンドでは初となる『新宿三丁目』、シングルから『鳥越にて』、久々の『白黒(モノクローム)の子守唄』と続く。
 サントリィ坂本さんをステージに迎えて1stステージ最後の2曲『アメ玉』、『瞳を閉じて...』を演奏した。会場のお客さんの和にも嬉しい空気が流れていて、Terraの心地よい空間と相まって、ステージと客席がまさしく一体となったライブになりつつあった。楽しそうに聴いて下さっているお客さんを見て、さらに演奏するこちら側のテンションも上がっていく。

 後半は、サントリィ坂本さんのゲストコーナーからスタート。今回はパーカッションに木内健、そしてベースに山さんも参加してのコーナーになった。当日のリハーサルで急遽決まった編成。音楽ってのはこういう展開があるからまた素晴らしい!

 そして再びステージへと登る。拍手を受けながらの恒例お葉書コーナーからスタート。今回は何故か(?)メンバーのフェチ話で盛り上がった(笑)。と思ったら新たな名曲『サントリィロード』へ。
 そんな楽しいミュージシャンとの出会い、お客さんとの出会い『一期一会』である。
 「梅雨なのに亜世君のライブなのに雨が降らないのがすっごい不思議。」とのお葉書を紹介しながら、久々に歌った『今宵、雨の中』。願掛けの意味も含めてしばらく封印していたのだが、「梅雨だから、これを歌って雨が降っても文句は言われないだろう。」と思いっきり歌った。この歌を歌った瞬間雨が降ることでもあれば、全国雨乞いツアーにでも出掛けようと思っていたのだが、人間、開き直りが大切である。降らなかった!(笑)
 続くリクエストコーナーは高校時代に書いた『Lonely Road』を2年ぶりくらいで歌った。これまで歌ってきたこういった歌をリクエストして下さるのも非常に嬉しい。

 お芝居『お静の雪』のエピソードを交えながら、今回のサプライズゲスト・バイオリンの多ヶ谷樹さんを迎えて『廓唄』、『想ひ出雪』をお届けした。バイオリンの音色が楽曲を、そして会場をゆっくりと包み込んでゆく。なんとも素敵な瞬間だった。

 会場の皆さんお待ち兼ねの『ひろみ湯』、手拍子で大きな輪が生まれた。続く『古の海より』では、復興する能登に向けて豊漁を願う掛け声”サッカサイと サッカサッサイと”を大合唱。

 大きな大きなアンコールの拍手を頂いて、再びステージへ。サントリィさんのアレンジで生まれ変わったシングルバージョンの『天漢』を最後に演奏した。
 もうすぐやってくる七夕の季節。幼い日々に笹の葉に短冊、まっすぐに願いを掛けたその心をもって、今も尚ひとつひとつの夢や希望が輝きますように・・・。

 沢山のご来場、本当にありがとうございました。


<お寄せいただいたリクエスト曲>
「Lonely Road」(2通)/「月と太陽」(2通)/「天漢」(3通)

2007.6.1〜2
白石奈緒美
ひとり芝居
『お静の雪』
金沢公演
ゲスト出演


at
金沢
石川県立音楽堂
邦楽ホール

 初舞台にして松田亜世、即ち自分自身を演じることになりました。初めて経験する芝居の稽古を通して、台詞も詩(うた)であり、ひとつひとつの言霊に役者の魂が籠って演技となり、芝居に命が宿るのだと感じています。
 
このお芝居のように、大正・昭和を生きた人生の大先輩から学ぶべきことが、まだまだ沢山あります。世代を超えて心と心で響き合う、そんな生き方をしていきたいですし、これからもそんな歌を歌って生きたいと思います。

『お静の雪』公演パンフレットより



主  演:白石奈緒美


特別出演(声の出演):宝田 明

特別出演(声の出演):司 葉子


ゲスト出演:松田亜世

声の出演:中野順二

声の出演:花岡亜矢


演   出:高橋洋子

舞台監督:菊地 廣
照   明:塩原充知
衣   装:鳥居照子
音   響:萩田勝巳

原   作:中島 力
↑ 6月2日終演後、カーテンコールにて。
 (右から主演・白石奈緒美さん、演出家・高橋洋子さん、
松田亜世、声の出演・中野順二さん。)

 最初に出演のお話を頂いた昨年9月から関わってきた舞台『お静の雪』金沢公演。石川県立音楽堂邦楽ホールという大きな舞台で、2日間延べ1000人のお客さんの前での舞台。

 稽古は4月から始まった。それと平行してのイメージソング『想ひ出雪』の作曲とレコーディング、さらには初挑戦の台詞。毎日全てが勉強のこの2ヶ月間、非常に大きなものを得ることが出来た。

 初日前日の5月31日、金沢入り。
↑ 上手桟敷席から。ステージ上では舞台のセッティングが進行中。
昼前に会場入りすると、既に照明、大道具等の仕込が始まっている。漆や金箔を贅沢に使った金沢ならではのホール、花道や周り舞台、セリもあって、なんとも贅沢な会館だ。舞台上の準備が整うまで、客席のあらゆる場所に座ってステージ上のイメージを膨らませる。客席の壁は朱色、これは金沢のお茶屋の壁によくみられる色。この空間で『廓唄』を歌うことになるのだから、自然とテンションが上がる。
↑ 楽屋も高級旅館並。

 用意して頂いた楽屋もまた立派なもので、高級旅館並。ホテルへ入らず、楽屋で寝泊りしたいくらい(笑)。普段のライブと違ってお芝居は待ち時間が長い。サウンドチェックからリハーサルまで、リハーサルから本番、さらに自分の出番まで集中力を高めたり緩めたり・・・。そんな初めての経験の中、この楽屋は非常にありがたかった。
 照明のシューティング、サウンドチェック、舞台の場渡りチェック、大道具の転換チェック、さらに必要部分の通し稽古と慌しくゲネプロの日は過ぎていった。ホテルの温泉に浸かり、ぐっすりと眠りについたのは言うまでもない。

 いよいよ本番初日。楽屋入りすると「初日おめでとうございます。」とスタッフから口々に声を掛けていただいた。いよいよ始まる。夜の開演時間ギリギリまで最終チェックが続く。
 このお芝居での松田亜世の出番は大きく分けて2つ。まずは第2部冒頭、老人ホームでの慰問コンサートのシーン。ハーモニカとギターの演奏で緞帳が上がり、『ふるさと』と『廓唄』を歌う。そして『廓唄』のエンディングで舞台上の盆が回り、白石奈緒美さん演じる元江戸っ子芸者・お静さんの部屋のシーンへとストーリーは流れていくという重要な役割り。この盆回しのタイミングがなかなか決まらず何度も何度も確認する。最初は楽しく回っていたのだが、だんだん目も回ってくる(苦笑)。あとで聞いた話だと、盆回しというのは非常に危険な作業で、例えば袖幕を引っ掛けて回り続けてしまうと上からバトン(照明等を吊下げる棒)が落ちてきて大事故になることもあるという。普段何気なく観ている舞台、その裏側では命を懸けた真剣勝負が続けられているのだ。そう考えると歌舞伎や、ましてや実際の水を使ったりするコクーン歌舞伎、ディズニーシーのミスティックリズムのような舞台の裏方の集中力は想像を絶する。
 もうひとつの出番は、このお芝居のラストシーン。電話の向こうのお静さんに『想ひ出雪』をアカペラで歌いかけるというシーン。もちろん、歌は生。静まり返った舞台、そこにアカペラで『想ひ出雪』を歌うことによって、歌の雪を降らせて欲しいとの演出家からの要望。これまた非常に重要な役回り。すべての神経を歌詩とメロディーに集中させる。

 そして本番。花道に向かう白石奈緒美さんと握手を交わし舞台成功の気合を入れる。圧倒的な白石奈緒美さんのひとり芝居の演技で第1部の幕が下りる。
 休憩を挟んでいよいよ第2部。緞帳が上がると同時に拍手、これは嬉しかった。生まれ育った街の大きな舞台で、こうして僕の歌を迎えてくれた。スタッフの皆さんにも支えられて、集中力を切らすことなく、最後のアカペラのシーンも歌い切った。
 カーテンコールで下手舞台袖に戻ってくる白石奈緒美さんを前に、目頭が熱くなった。演出家の高橋洋子さんともそれぞれ抱き合って成功を噛み締めた。モノ創り、舞台とはやはり素敵なものだ。2時間強、素晴らしい演技で演じきった白石奈緒美さんに心から感動した。
↑ 終演後のCD即売サイン会。


 2日目・千秋楽の舞台も前日の勢いそのままに本番を迎えた。2日目で印象的だったのは、『ふるさと』を歌うシーンで、客席のお客様を巻き込んでの大合唱になったこと。歌い継がれる日本の歌のメロディーの美しいこと、何百人の大合唱が心に染み渡ってくる。本当に嬉しい、そして貴重な時間だった。

 カーテンコール、主演の白石奈緒美さん、演出家の高橋洋子さん、能美市出身の俳優中野順二さん(声の出演)と共にステージに上がった。一流の照明、音響、そして各セクションの大勢のスタッフの皆さまに支えられてステージに立つことが出来たこと、そしてまた金沢の沢山のお客様に足をお運び頂いたことに感謝の気持ちで胸が一杯になった。

 今回、このようなゲスト出演のチャンスを与えて下さった高橋洋子さん、そして主演の白石奈緒美さん、原作者の中島力さん他皆さまにもこの場を借りて心より感謝申し上げます。

  本当にありがとうございました。

【参考ホームページ】
 http://www.tokyo-jinken.or.jp/jyoho/23/jyoho23_tokushu1.htm

2007.5.6
坂元昭二
アコースティック・ジャム
VOL.11


at
三鷹
武蔵野芸能劇場


【雨】
1.がんばるまっし
2.新宿三丁目
3.廓唄(with 坂元昭二)
4.ひろみ湯(with 坂元昭二)
5.瞳を閉じて...(with 坂元昭二)

 昨年の9月、閉店する吉祥寺Be・Pointでのラストステージとなったのが、この坂元昭二アコースティック・ジャムだった。
 そして今回は、会場を三鷹の武蔵野芸能劇場に移しての開催となった。ホールでのコンサートは、ライブハウスとはまた一味違った感覚がある。

 今回は旧Be・Pointのスタッフとも久々の再会。それがまた嬉しかった。昨年9月から今日までの間、ミニアルバムのリリースであるとか、自分自身の周りで多少環境が変わった中で、ホッとする瞬間でもあった。ライブハウスは物理的になくなっても、そこに生きた人たちの輪がまたある。

 松田亜世ライブでは恒例(笑)、雨の中でのライブとなったが、今回も個性溢れる7組の出演者。松田亜世は、後半戦・5組目での出演となった。

 『がんばるまっし』、『新宿三丁目』の2曲を弾き語りで歌った。ホールながら、一番後ろの客席までの距離が近く感じられたし、お客さんの顔もよく見え、なかなか歌いやすい環境だった。
 そしていよいよ、坂元昭二さんに登場いただく。ミニアルバム『がんばるまっし』の中から『廓唄』。この歌は是非坂元さんとご一緒したかった一曲。ギターの風景画家と称される坂元昭二さんのギターが、見事に廓の情景を描いて下さった。
 続いては、会場からの手拍子と共にお馴染み『ひろみ湯』。坂元さんも笑顔でプレイして下さったのが、嬉しかった。僕もライブでこの歌を歌うのは大好きなのです。間奏には軽快なギターソロを入れて頂いた。
 最後は、「今日、この場所この時間、この空間を共有できたことに感謝の気持ちを込めて」、『瞳を閉じて...』を歌った。アルバムでは、ペダルスチールが入っているが、今回は坂元さんのスライドギター。アルバムとはまた違った演奏、これもまた音楽の魅力。いやぁ、楽しい一日でした。
 次の出演者の・角辻順子さんが歌う中島みゆきさんの『悪女』に急遽ハーモニカで参加するなど、これぞまさしく”アコースティック・ジャム”。

 さぁ、次は6月の舞台と、ワンマンライブ。またいい歌を歌えるように頑張ります。

 雨の中のご来場、本当にありがとうございました。

2007.3.24
松田亜世ワンマンライブ
with サントリィ坂本

at
西荻窪
Terra


【小雨】
<Stage1>
1.快速電車休日運転
2.新宿三丁目
3.桜唄
4.一期一会(バンド)
5.がんばるまっし(バンド)
6.アメ玉(バンド)
7.天漢(バンド)
8.月



<Stage2>
−ゲストコーナー−
 サントリィ坂本
【松田亜世のフォークな世界】
1.ファイト!(中島みゆき・バンド)
【リクエストコーナー「犀音庵」】
2.昭和時代(リクエスト)
3.鳥越にて(新曲)
4.廓唄(バンド)
5.灰色の空
6.古の海より(バンド)
7.ひろみ湯(バンド)

<アンコール>
1.瞳を閉じて...(バンド)


《サポートバンド》
  Piano&Chorus:
サントリィ坂本
  
Bass:山さん



 4ヶ月ぶりの東京でのワンマンライブ。春の訪れ、桜の開花と共に再び皆さまにお会いできるこの日を楽しみにしてきました。
 今回は、お陰様で完成したミニアルバムの全国発売記念ライブでもあります。レコーディングにも参加して下さったサントリィ坂本さんを迎えてのライブ、最後までどうぞごゆっくりお楽しみ下さい。
 『がんばるまっし』のリリースをまた新たなスタートに、ひとつひとつの出会いを大切に活動して参ります。
 これからも応援、何卒宜しくお願い致します。
 本日は、ありがとうございます。
ワンマンライブパンフレットより
 昨年の11月以来4ヶ月ぶりの東京でのワンマンライブ。年末からレコーディングや金沢でのワンマンライブなど、自分自身の中では現在進行形で活動が進行していたので、「もう4ヶ月も経ったの?」という感じだったのだが、やはり東京のお客さんの顔をステージから拝見すると「あ〜、久しぶりにお会いできたなぁ。」と、とても嬉しい気持ちになった。

 吉祥寺での毎月恒例ワンマンライブが終わり、昨年11月は荻窪落陽、一瞬都心に近づきつつあったのだが、またひとつ吉祥寺寄りに戻り、中央線の街・”西荻窪”のライブハウスにご縁を頂いた。やはり”中央線の呪い”なんて本があったのだが、松田亜世にとって中央線は特別な存在なのかもしれない(笑)。
 ということで、まさしく中央線のことを歌った『快速電車休日運転』の弾き語りから久々の東京ワンマンライブ、そして西荻窪Terraでの初めてのワンマンライブは幕を開けた。同じく中央線の街(といっても、「我こそが中央線住民だ!」と思っているこだわりの人々にとっては、「中野以西吉祥寺までが中央線だ。」とか、「いやいや、杉並4駅(高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪、西荻窪)こそが中央線だ。」などと諸説あり(笑)。)、新宿を舞台にした『新宿三丁目』を歌わせていただいた。客席の最前列には、この歌を書く切っ掛けをくれた、漫才コンビ・ロケット団の倉本さんが陣取っていて、少々照れ臭い。この歌で歌った”まっすぐ生きて諦めないで”、その先に春がやってきますようにと、『桜唄』を続いて歌う。ちょうど東京の桜も開花したこの時期にこの歌を歌えるのは、ささやかな幸せ。日本の四季を感じながら歌えること、これは今後も大切にしたいと思った。
 サポートメンバーと共に1stステージ後半は進行した。今回は、ミニアルバム『がんばるまっし』収録の『瞳を閉じて...』でピアノを演奏して下さったサントリィ坂本さんも参加して下さった。お馴染み山さんとの3人編成。今までのライブとも、アルバムともまた一味違ったアレンジになるのもこれ即ち、ライブの魅力。すでに恒例になった『アメ玉』での手拍子での会場の一体感は、なんとも嬉しい。そして今日は立ち見のお客さんも出る大盛況。金沢2Daysの熱気をそのままに演奏できたことにも感謝。
 サントリィさんの素敵なピアノと共に『天漢』。続いて前半戦最後の曲は弾き語り、東京で初演奏となる囁きの歌『月』。ミニアルバム『がんばるまっし』発売の原動力となった、吉祥寺での50回のワンマンライブ、そしてこれまでの活動を支えて下さった東京の皆さんに”お蔭さんであんやとう”の気持ちを込めて歌わせて頂いた。

 休憩を挟んで(Terraさんでは、その日その日のオリジナルカクテルを作って頂ける。今回はオリジナルカクテル『がんばるまっし』。是非次回からは休憩時間にお楽しみ下さい♪)、サントリィ坂本さんのゲストコーナーからスタート。いつもながら楽しいトークとロマンティックな常夏の歌を聴かせて下さった。

 続く【松田亜世のフォークな世界】では、金沢ライブ2日目に演奏した中島みゆきさんの『ファイト!』を歌わせて頂いた。”歌は力なり”ということをこの歌は痛いほどに教えてくれる。
 お客様からのハガキを紹介しながらのリクエストコーナー「犀音庵」(ロケット団倉本さんと共に観に来てくれた注目の漫談家・中津川弦さんのハガキがとても面白かったので、急遽ご本人にステージでハガキを読んでもらうサプライズもあった。僕と同じ歳の彼から飛び出す”グランドショー”という言葉がなんとも新鮮で可笑しい!)では、『昭和時代』を採り上げた。この歌を書いたように、僕は僕らを育ててくれた昭和世代の人たちからまだまだ学びながら歌って生きたいと思う。

 そして、新曲『鳥越にて』。加賀百万石の歴史を少し遡れば、”百姓の持ちたる国”=一向一揆の熱き時代があった。鳥越とは、一向一揆最期の地・鳥越城のあった白山麓の村のことである。ひたすらにまっすぐ生きた時代、そして信念を持って政治を民衆が動かした時代、今、これ程までに政治がシラケ切った今この時代だからこそ、僕はこの歌を歌いたいと思った。

 再びサポートメンバーを迎えて、春待つ想いを歌った2曲『廓唄』、『灰色の空』を歌った。皆さんにとって、素敵な春でありますように・・・。
 『古の海より』では、会場の皆さんを東京23区(東京03地域)と、それ以外でチーム分けをして、「サッカサイと」、「サッカサッサイと」の掛け声の掛け合いで盛り上がった。このライブの翌日、能登半島地震が発生するが、一日も早い復興を願うと共に、この歌で歌った能登の方々の力強さと共に”元気な能登”そして”美しき能登”に向けて動いていきたいと思う。
 祭りの熱気そのままに『ひろみ湯』へ突入する。スタッフの方々も含め、ライブハウス全体がひとつになる瞬間、だからライブを大切にしたい。そして、その一体感を自然な形で味わえる素敵なライブハウスTerra、これからのホームグラウンドにしたい。

 満員のお客さんからの大きなアンコールを頂き、リクエストも沢山頂いた『瞳を閉じて...』を歌わせていただき、今日のステージを締め括った。

 さぁ、東京での新たなスタート。
 四季を噛み締めながら、そしてひとつひとつの出会いを大切に、力強くこれからも歌って生きたい。

 今回、最後まで立ち見でご覧頂いた方もいらっしゃいました。ありがとうございました。
 そしてまた、沢山のお運び、心より感謝申し上げます。


<お寄せいただいたリクエスト曲>
「昭和時代」(2通)/「瞳を閉じて...」(3通)/「Cry」/「いつかの空」/「夜明けの月」/「太陽」/「あの川のほとりに」/「青の時代」/「春夏秋冬」(泉谷しげる)

 
2007.2.18
松田亜世ライブ
−太陽−

at
金沢
もっきりや

北國新聞社・北陸放送後援

【晴】

<Stage1>
1.太陽(新曲)

2.ぼた雪の降る街(バンド)
3.がんばるまっし(バンド)
4.新宿三丁目
5.昭和時代
【松田亜世のフォークな世界-M.N-】
6.ファイト!(中島みゆき・バンド)

7.アメ玉(バンド)
8.天漢(バンド)



<Stage2>
−ゲストコーナー−
 サントリィ坂本

【リクエストコーナー「犀音庵」】
1.あの川のほとり(リクエスト)

2.雪国の少女
3.おかえり(バンド)
4.廓唄(バンド)
5.一期一会(バンド)
6.古の海より(バンド)
7.ひろみ湯(バンド)

<アンコール>
1.瞳を閉じて...(バンド)


《サポートバンド》
  Piano:
サントリィ坂本
  Percussions&Chorus:
木内健
  Bass:山さん


↑終演後、頂いた花を前に。
 (左から山さん、木内健、松田亜世、サントリィ坂本さん。)

 金沢ライブ2日目。
 前夜の興奮冷めやらぬまま、午前中の静かな柿木畠に向かう。休日の朝の金沢、そのゆったりと静かな時間の流れの中で、再び今日のステージへの集中力が徐々に高まる。昨日の雨も上がって、はじめての試み、アフターヌーンワンマンライブ−太陽−が幕を開ける。

 前夜とほぼ同じ数の満員のお客さんに迎えられて、再びもっきりやのステージに上がる。通りとお店を隔てる窓から、太陽の明かりがほんのり射し込み、お客さんの顔もはっきりと見えるのは、お昼のライブ独特。

 この日のテーマ曲『太陽』からライブはスタートした。昨夜の『月』のアンサーソングのような『太陽』。素敵なミュージシャンとお客さん、そんなどこまでもあたたかく掛け替えのない太陽に照らされて歌えることの幸せを感じていた。

 久々に歌う『ぼた雪の降る街』、さらに『がんばるまっし』と2曲金沢弁の歌が続いた。『新宿三丁目』を挟んで、この日の1stステージの後半は”昭和”をひとつのテーマに進行する。『昭和時代』を歌い、僕の中での”昭和”の話をさせて頂いた。僕のライブに足を運んで下さる僕らを育てて下さった世代の皆さんへの想いを込めて、中島みゆきさんの『ファイト!』をバンドで演奏させて頂いた。まだまだ僕らはそんな皆さんの世代から学んでいかなきゃならないと思うのです。そして、皆さんの足跡をしっかりと踏みしめて僕らも歩いていきたいと、改めて思ったこの1曲でした。”世代を超えたフォークな世界”を創っていきたい、そう再確認した。
 お馴染み『アメ玉』は会場からの手拍子とともに、そして『天漢』へと続く。思えば今日は旧正月。ひとつひとつの区切りを大切にする、そんな日本の文化も大切にしていきたいと思う。そしてまた気持ちも新たに、ひとつひとつの夢や想いが輝きますようにと願った。

 2ndステージはサントリィ坂本さんのゲストコーナーからスタート。昨夜は聴くことの出来なかった名曲『シリウス』等、贅沢な音楽にゆっくりと心地よい時間が流れる。

 そして、リクエストコーナーから再びステージに上った。故郷の街で、僕の原風景・犀川のことを歌った『あの川のほとり』をリクエスト頂き、弾き語りで歌わせて頂いた。昨年、サケのまさしく命を削りながらの遡上を目の当たりにして、”帰る”とは何とエネルギーが必要で、覚悟のいることであるのかと思った。だから今はまだ「”いつか”帰りたい」と歌っているのかもしれない。それでも、常に心の奥深く、通奏低音の如く流れるものは、この土地の響きにも似たものだと思う。いつもどこかで響き合いながら歌って生きたいと思う。
 お寄せ頂いたおハガキを紹介しながら『雪国の少女』を歌った。東京に出てこの春で早10年。今年の雪のない北陸の冬には、多少違和感を感じながらも、やはり”雪”もまた自らの原風景である。この2日間、曲目を替えたりしながらより多くの歌を冬のこの街で歌えたことがとっても嬉しかった。

 『おかえり』を歌い、そして『廓唄』、『一期一会』、『古の海より』とミニアルバムからの曲が続いた。今回のライブは、パワフルなピアノアレンジ、CDとはまた違ったアレンジで演奏できるのもまたライブの魅力。ちなみに『古の海より』では、犀川以北と以南にチーム分けをし、北チーム「サッカサイと」、南チーム「サッカサッサイと」という、それぞれの掛け声の掛け合いで盛り上がった。最初は少し照れながら、そして徐々に大きくなっていく声の和が、とってもありがたかった。次はCDで沢山聴いて頂いて(笑)、もっともっと大きな和になるのがまた楽しみだ。
 この祭りもそう、『ひろみ湯』で歌った銭湯もそう、地域の中にあって、人間の営みの中での”あたりまえのこと”、それが自然の流れの中で、世代を超えてしっかり受け継がれていくってことは、とても大切なことだと思う。”銭湯すたれば人情もすたる”との詩人・田村隆一氏の詩が好きだ。この受け継がれる人間の温もりこそ、本当の意味での”美しい国”なのではないかと思う。確かにこの国にはそんな美学があったような気がする。『古の海より』、『ひろみ湯』を歌いながら、そしてまたそれを歌い続けることの力を頂いたような気がする。がんばりまっせ!!

 大きな拍手を頂いて、アンコールは『瞳を閉じて...』。
 この2日間の皆さんの顔が目に浮かび、本当にありがたい気持ちで一杯だった。2日目−太陽−、とても温かい時間を皆さんと共に過ごすことができたこと、心から感謝します。本当にありがとうございました。

 −月−、そして−太陽−と、皆さんから頂いた力とまた響き合いながら、いよいよ迫った『がんばるまっし』全国発売、そして更なる明日へと頑張っていきます。

 皆さまにとって素敵な春でありますように・・・。

 心から感謝の気持ちを込めて、あんやとう!!


<お寄せいただいたリクエスト曲>
「あの川のほとり」(2通)/「瞳を閉じて...」/「がんばるまっし」/「天漢」/幸せな恋愛が出来るような、これから頑張って!と背中を押してくれるような曲/サントリィさんとのデュエット/隠れたフォークの名曲

2007.2.17
松田亜世ライブ
− 月 −

at
金沢
もっきりや

北國新聞社・北陸放送後援

【雨】

<Stage1>
1.がんばるまっし(バンド)
2.おかえり(バンド)
3.月と太陽
4.新宿三丁目
5.あなたに会えてよかった
6.一期一会(バンド)
7.アメ玉(バンド)
8.瞳を閉じて...(バンド)



<Stage2>
−ゲストコーナー−
 サントリィ坂本
【松田亜世のフォークな世界-T.Y-】
1.落陽(吉田拓郎・バンド)
【リクエストコーナー「犀音庵」】
2.永遠〜Forever〜(リクエスト)
3.廓唄(バンド)
4.灰色の空
5.古の海より(バンド)
6.ひろみ湯(バンド)
7.天漢(バンド)

<アンコール>
1.月(新曲)


《サポートバンド》
  Piano:
サントリィ坂本
  Percussions&Chorus:
木内健
  Bass:山さん


 ミニアルバム『がんばるまっし』の発売を記念した2Daysのワンマンライブ -月-、そして -太陽-。
 にび色の空の下、ようこそおいで下さいました。
この街で生まれ育ち、そしてこの街を離れ、やがて心に迫って止まなかった“故郷”という存在から力をもらい、想いを込め、そしてお陰さんで完成したこのアルバム。何よりも先に、石川の皆さんにお聴きいただきたいとの想いから、冬の金沢、帰ってきたぞいね!
 レコーディングにも参加して下さったサントリィ坂本さんにもゲスト出演して頂きながら、山さん、そして木内健と、東京からのサポートメンバーと共に演奏します。
 “月”、“太陽”と、それぞれのストーリーで曲を編んでみました。一期一会のライブという空間で、その一瞬一瞬の曲の表情もお楽しみ頂けたら幸いです。
 この街の人と空気にふれながらのこの2日間、このもっきりやという温もりある場所で、同じこの時間を共有し、響き合えたなら・・・。
 皆さんが太陽なら僕は月。満ちたり欠けたりしながら自分を探し、しなしなぁっと春を待つことにしたいと思います。
 これからも応援、何卒宜しくお願い致します。
 故郷の春がまた、美しきものでありますように。
          お蔭さんであんやとう。
ワンマンライブパンフレットより

 暖冬の金沢。雪のない2月の金沢に再び帰ってきた。昨年11月以来3ヶ月ぶりのもっきりやでのワンマンライブ。これほど短いインターバルで金沢に帰ってこれたのは、とても嬉しかった。しかも、『がんばるまっし』というミニアルバムと共に!

 そして2日間、夜−月−・昼−太陽−と二つのステージを創れる喜びで一杯だった。サポートメンバーに木内健、山さん、さらに『瞳を閉じて...』でレコーディングに参加して頂いたサントリィ坂本さんにもご一緒して頂き、アコースティックピアノを交えた豪華な編成。

 一日目の−月−は、生憎の雨模様だったが、昨年11月同様満員のお客さんで、もっきりやはその名のとおり”もっきり”(並々一杯)。いつもながら金沢の皆さんの顔をステージ上から拝見すると、何ともいえない力をもらえる。温かく僕の帰りを迎えてくれる街があるから、また頑張れるのだ。

 まずはご挨拶代わりに『がんばるまっし』からステージを始めた。『おかえり』に続いて金沢弁でのトークも交えながら、今回の2Days−月−と−太陽−にちなんで『月と太陽』。それぞれのポジションで頑張る人へのエール『新宿三丁目』。中学時代の修学旅行の想い出を語りながら、金沢では10年ぶりに歌う中学時代に書いた曲『あなたに会えてよかった』。そこからサントリィ坂本さんを迎えて『一期一会』、会場からの手拍子と共に『アメ玉』、『瞳を閉じて...』で1stステージを終えた。

 休憩後はサントリィ坂本さんのゲストコーナーからスタート。ピアノの弾き語りで3曲歌って頂いた。トークもとっても楽しく、ゴキゲンな音楽と共に、会場のお客さんの笑顔がこぼれる。
 そしてサントリィさんとの出会いの場所にちなんで、吉田拓郎さんの『落陽』をカヴァーさせて頂いた。以前からリクエストのあった曲だったので、手拍子をしながら嬉しそうに聴いて下さった方が多かったのが印象的だったし、こちらもまた嬉しかった。
 ハガキを紹介しながら、「結婚にちなんだ歌」とのリクエストを頂き『永遠〜Forever〜』を久々に歌った。その他にも歌いたいリクエストが沢山あったのだが、時間の関係でお答えできなかったのは残念。
 アルバムから『廓唄』。続いて北陸の冬の空、春への想いを込めて『灰色の空』を弾き語りで歌った。歌いながら、やはりこの長い北陸の冬が、間違いなく僕の原風景なのだと再確認した。”サッカサイと サッカサッサイと”の掛け声と共に『古の海より』。声を合わせ、ステージと客席がひとつになる瞬間。そしてそれは『ひろみ湯』へと繋がっていく。この歌を歌う時の会場全体の楽しい雰囲気が大好きだ。本当にありがたいことだと思う。
 本編最後は、『天漢』。ピアノから静かに始まる。ひとつひとつの願いが夜空一杯の星のように輝きますように・・・。

 アンコールでは、この日の為に書き下ろしたテーマ曲『月』を弾き語りで歌わせて頂いた。生まれた瞬間と死に逝く時にはたった一人の人間も、決して一人では生きていけないそんな存在、太陽の光に照らされて満ちたり欠けたりする”お陰様の存在”=月に重なる。
 この日集まって下さった皆さまに、そしてこの日に至るまで出逢ったすべての人に、お蔭さんであんやとう!!

 ステージを下りる時に客席から掛かった「がんばるまっし!」の声援、嬉しかった。


<お寄せいただいたリクエスト曲>
結婚式の歌(3通)/川にちなんだ曲/青春時代の思い出にまつわる曲/「井の頭公園」(2通)/「夜明けの月」/「太陽」/「落陽」(吉田拓郎)/「雨やどり」

© 2000-2007 Asei Matsuda




2008年ライブレポートへ

2006年ライブレポートへ



目次へ