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松田亜世ライブレポート
2010年



 ライブに寄せられたファンの声は・・・こちら

日時/会場 演目 (Set List) レポート
2010.12.31
年越しライブ

at
金沢片町
G☆stage

【晴】

1.好色男は正直者
2.廓唄
3.坂の途中
4.ひろみ湯
5.想ひ出雪

レポートはブログ参照
2010.12.18
松田亜世ワンマンライブ

at
西荻窪
Terra

【晴】

<Stage1>
1.僕らの中央線
2.がんばるまっし
3.古の海より
4.風来坊主
5.霞舟路
6.あるがまま
7.秋の宵夢のあと茅ヶ崎の海
8.ホームにて
9.Cry


 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.好色男は正直者
2.鏡(バンド)
3.盂蘭盆会(with Violin)
4.想ひ出雪(バンド)
5.ひろみ湯(バンド)
6.廓唄(バンド)
7.一期一会(バンド)
8.坂の途中(バンド)
9.君の待つ海(バンド)

<アンコール>
1.越のしらやま
2.天漢(バンド)


《ゲストミュージシャン》
Violin
:多ヶ谷樹
Percussions:安部徹





 2010年、締め括りのワンマンライブの日がやってきました。「あっという間の1年でした。」という気もしながらも、「まだ1年しか経ってないんですか。」という想いも交錯する、そんな今年の年の瀬です。
 僕と同い年だった、中央線を走るオレンジ色の201系電車も今年引退し、スクラップになってしまったとのこと。31年とは、そういう月日の流れなのかなぁと思ったり(笑)。
 1日1日、過去を受けとりながら“今”に向き合って、“今”と格闘して、負けて倒れてわからないままに生きてゆくのでしょう。
 あるがままの1年に頭が下がりつつ、そしてまた、あるがままの1年がもうすぐ始まります。今年1年の皆さまとの出遇いに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
 今宵はライブという鍋を突っつきながら、どうぞごゆっくりとお過ごし下さい。
 ご来場、誠にありがとうございます。

 〜 芝浜を聞きて師走の夢もあり 〜

ワンマンライブパンフレットより
 前回10月30日は台風だった西荻窪Terraでのワンマンライブ。この日は台風の心配もなく(笑)、関東らしい冬晴れの土曜日。今年を締め括るワンマンライブの開催となった。

 いつものようにギターを抱えて中央線に揺られ西荻窪に向かった。今回はお馴染みのマーチンD1と、もう一本は久しぶりのヤマハの真っ黒なAPXのギター。(楽器の写真は→【こちら】)

 これは、中学生だった1993年にお年玉を貯めて買ったギターで、高校時代のライブでよく弾いていたギター。ここしばらく、南こうせつさんや中島みゆきさんのコンサートを観る機会があって、そこで弾かれていたヤマハのギターの音色に影響されて引っ張り出してみたもの。

 リハーサルでサウンドチェック。最初は順調に音が出ていたヤマハのAPX。「ストローク系の弾き語りはマーチンよりAPXがいいかもね。」なんて話をしていたのだが、途中からバッチンバッチンとノイズ発生。電池を替えたりシールドを替えたり回線を替えたり、色々やってみるも、どうもギター内部の問題のようで、この夜の使用は断念。残念!!


開場を待つステージ。
左に見えるのがヤマハAPX。
右側がマーチンD1
 そして開演時間を迎える。

 いつもながら、開演時間までお酒や料理を召し上がって頂きながらの客席の空気がとっても温かい。(厨房の横にある楽屋にいると、美味しいピザの匂いにお腹が鳴ってしまいます(笑)。)

 ステージは、手拍子を頂きながらの『僕らの中央線』から幕開け。エンディングで中央線の各駅を言うのは毎回楽しい、でも毎回どこかの駅をすっ飛ばしたりしてしまう(苦笑)。反省・・・。『がんばるまっし』、『古の海より』まで一気に進行。本来は黒のヤマハで弾き語る予定だった『風来坊主』、『霞舟路』と続く。

前半は月と虎のシャツを着て弾き語り。
 どこかギスギスとした世の中にあって、”あるがまま”を受け容れて広い世界に出ることが必要なのではないかと考えたりします。その地図を作った国が必ず中心にくる世界地図の世界観ではなくて、見ようとする国がその時々で中心になるボールのような地球儀の世界観、つまりひとりひとりがそれぞれに中心になり得る世界観に出ることが、今まさに必要なのだというトークを挟んで『あるがまま』。

 続いて、”あるがまま”を詠む俳句の世界から生まれた、前回のライブで初披露だった『秋の宵夢のあと茅ヶ崎の海』。

 そして、『ホームにて』、”いのち”の話を交えて、”散る桜残る桜も散る桜”と『Cry』の弾き語りで前半を締め括った。

 思えば、昨年12月19日のワンマンライブの最中に亡くなった祖父。あれからちょうど1年・・・。”いのち”について考えながら、幾つでそのいのち終えようとも、誰もが”儚い”という一点において等しい”いのち”を引き受けて生きてゆくことだけが、我々に残された道であろうと、そんな想いが前半最後の流れの中にはあった。


多ヶ谷樹さん、松田亜世、安部徹さん。
 仲入り休憩を挟んでの後半は、まず一曲弾き語りで『好色男は正直者』。バイオリンの多ヶ谷樹さんとパーカッションの安部徹さんをお迎えして、『鏡』からはバンドでの演奏。松田亜世の楽曲でバイオリンが入るといえばこの曲『盂蘭盆会』、そして『想ひ出雪』。この1年の想い出を抱きしめるかのようなバイオリンの音色が響き渡った。

 先月の母校・金沢新竪町小学校での記念式典コンサートの様子などを話しながら『ひろみ湯』。この唄での会場の一体感、大好きです。雪の金沢・ひがしの廓を思い浮かべながらの『廓唄』。今宵も一期一会のライブ、コンサートツアーに出掛けた際のマナーの話から『一期一会』。

 来るべき新たな年に向かって、『坂の途中』、そして最後は『君の待つ海』で締め括った。『君の待つ海』のエンディングのバイオリンソロでは、多ヶ谷さんが『ジングルベル』を即興で変奏してくれた。楽しげな年の瀬の『君の待つ海』になった。


 アンコールも頂き、エンヤトットの『越のしらやま』でまた会場は一気に温まる。客席の皆さんとの宴会のような揉み手の手拍子がまたいい。2011年元旦は『越のしらやま』をお聴き頂きながらお迎え頂きたい、そんなことを考えたり(笑)。

 再びステージに多ヶ谷さんと安部さんをお迎えして、『天漢』を歌わせて頂いた。それぞれの星がそれぞれの明るさで輝くからこそ美しい天の川、それぞれの夢がそれぞれの明るさで輝きますように・・・。


 みなさん、どうぞよいお年をお迎えください。最後は、年末のワンマンライブでは恒例となった三本締めで、2010年松田亜世の西荻窪Terraでのワンマンライブを締め括った。


 今年も1年、本当にありがとうございました。また来年、皆さまとお会いできますこと、楽しみにしております。


【この日の『盂蘭盆会』、『廓唄』はYouTubeにアップされています。】

 『盂蘭盆会』


 『廓唄』



2010.11.6
金沢市立
新竪町小学校
創立140周年記念
「新竪ふれあい
エコバザー」
出演

at
金沢市立
新竪町小学校
体育館

【晴】

1.越のしらやま
2.ひろみ湯
3.瞳を閉じて...
4.新竪音頭
5.君の待つ海



 前日の創立140周年記念式典でのコンサートに引き続き、翌日は創立140周年を記念した「新竪ふれあいエコバザー」において歌わせて頂きました。

 朝10時からのステージ。午前10時、僕にとってはかなり早い時間のステージ(笑)。声が出るのか?という不安もありながらも、やはりそこは母校の力、小学生に戻ったような気持ちで朝からしっかり声も出てくれました。会場には、小学校時代からの親友がもうすぐ小学生になる子どもを連れて、それから恩師の先生も足をお運び頂き、なんとも嬉しい朝でした。(卒業して18年やもんなぁ。そりゃ、同級生の子どもがもうすぐ小学生でもおかしくはないか(笑)。)


 前日の記念式典のステージとはまた趣きも違って、出店も出る中でのコンサートは、お祭り気分でまた楽しい。

 「雪にほほえむ白梅の 薫りは高き越の国」で始まる新竪町小学校校歌。越の国の白山、『越のしらやま』から2日目のステージは幕を開けることにした。エンヤトットのリズムと会場の皆さんの手拍子。日本の祭りにはやっぱりこのリズム!140周年のお祝いの気持ちも込めて。

 その勢いのまま、ご当地ソング『ひろみ湯』。親子が一緒になって創立記念の日を楽しむ姿、なんとも素敵やったなぁ。こうやって、世代を超えて繋がってゆくもんがあるなぁとステージの上から思いを新たにさせて頂きました。続いては、母校に再びこうして出遇い直すことが出来たことに感謝、”あなたに会えてよかった”と『瞳を閉じて...』。

 前日も盛り上がった『新竪音頭』をここでも再び。昨日歌ってくれた児童達も率先して声を出してくれて、子どもの声って不思議な力がありますね。ずーっと一緒に歌っていたい、そんな気持ちにさせられました。

 2日間に渡ったステージの最後は、次なる10年(150周年)に向けて『君の待つ海』を歌わせて頂きました。


 新竪町小学校創立140周年記念、”おめでとう” と ”ありがとう” の気持ちで一杯です。いつまでも、笑顔溢れる僕らの素敵な小学校でありますように・・・。


2010.11.5
「金沢市立
新竪町小学校
創立140周年
記念式典」
アトラクション
出演

at
金沢市立
新竪町小学校
体育館

【晴】

1.金沢市歌
2.あるがまま
3.盂蘭盆会
4.新竪音頭
5.ひろみ湯
6.天漢



昭和29年、鈴木大拙が新竪町小学校を訪れた際に寄贈した書。
「平常心是道」(絶え間ない宇宙・自然の働きが真実であり、それをあるがままに受け容れて生きてゆくということ。)と書かれている。
式典当日、児童によって創られた新竪町小学校を卒業した偉人の掲示から。
 僕の母校は、金沢市立新竪町小学校。金沢の中心地にあり、金沢で最も古い小学校。僕の在学中に120周年を迎え、それから20年・・・。

 140年の歴史ある母校の大先輩には、世界的な仏教哲学者・鈴木大拙、近代日本を代表するジャーナリスト・三宅雪嶺、国文学者・藤岡作太郎(東圃)といった方々がおられる。

 仕込みとリハーサルの為に式典前日に学校を訪れた時、校長室に飾られた鈴木大拙先生直筆の「平常心是道」と書かれた額を目の当たりにし心震え、そこから続く歴史の1ページで歌わせて頂くことの深みを感じた。「良いステージにせんならん。」そう改めて思った。



 そうして、母校金沢市立新竪町小学校創立140周年記念式典のアトラクションとして、歌わせて頂く日を迎えた。

 式典の会場となる体育館には、全校児童、先生方はもちろん、PTA保護者の方々、地域の方々、そして同窓会の諸先輩方等々多くのご来賓の方々もお見えになっていた。

前日のリハーサルにてステージから体育館を臨む。左奥の絵が卒業制作で作った貼り絵。
 厳粛なる式典が終わり、140年の母校の歴史を綴ったDVDの上映に続いて、校長先生に案内されてステージに登った。母校のステージに立つのは、卒業式以来。僕らの学年が卒業制作で作った「四季のスポーツ」という貼り絵も体育館の奥にあの日と変わらず飾ってあった。

 ステージの下手(ステージ向かって左手)には、同じく母校の先輩で、人間国宝の漆芸作家・寺井直次さんの書による校訓「至誠」[しせい]の額(120周年記念式典で贈られたもの)があの日と変わらず掲げられていた。卒業式には、卒業証書を受け取った児童が参列者に向かって一言決意を語るのだが、「この体育館に掲げられた”至誠”という言葉を胸に、これからも真心を持って歩んでいきたいと思います。」といったような内容のことを僕は喋った記憶がある。至誠とは、わかりやすくいうと真心のこと。この字に”心”をつけると「至誠心」[しじょうしん]という仏教の言葉になる。至誠心とは、真実を求める心ということ。真実を求めて生きようとすればするほど、我々に見えてくるのは、真実にどこまでもそれてゆく自分自身。そして、ダラやなぁ(アホやなぁ)と生きてゆくしかないのが我々人間である。鈴木大拙先生が学ばれた小学校の校訓が「至誠」であったことは、非常に意味深いような気がする。


 さて、コンサートは『金沢市歌』で幕を開けた。「二つの流れ遠長く 霊沢澄んで湧く所 甍の数の日に添ひて 自ずからなる大都会」で始まる、大正時代に制定された金沢市の歌である。僕たち新竪町小学校に学ぶ者は、6月の百万石祭りの前夜祭、提灯行列の中央公園で行われる出発式においてこの歌を歌うことになっている。僕も小学校5年生の時に、直前の運動会の障害物競走で右手を骨折した状態で歌った(苦笑)。右手をギブスで固定されながら、左手でこの歌の指揮者を務めたことを思いだした。

 そんな小学校時代の思い出話を交えながらステージを進行した。先ほどの校訓の話から、ひとりひとりがあるがままで美しいと、『あるがまま』からオリジナル曲を歌わせて頂いた。続いては、140年の歴史といのちの流れを感じながらの『盂蘭盆会』。

式典翌日の北國新聞には、『新竪音頭』を歌う様子が掲載されました。
 そして、全校児童の皆さんと共に『新竪音頭』を元気よく歌わせて頂いた。この『新竪音頭』は、僕が在学中の昭和63年に当時の高学年の先輩方によって作られた曲で、その頃”盆踊り集会”という行事があって、体育館に櫓を組んでみんなで踊ったのがこの『新竪音頭』。僕がこの記念式典のお話を頂いた時に、真っ先に歌いたいと思い浮かんだのがこの唄でした。ところが、今ではもう歌われることがなくなったと聞き、”今月の歌”として児童の皆さんにも練習して頂き、一緒に歌えることになったのです。子ども達の元気な声、本当に元気な声、素晴らしかったです。あの一体感は、何ものにも代え難いものがあったと思います。新竪町小学校で学べたこと、心から誇りに思います。

 さらにまさにご当地ソング、新竪町三丁目『ひろみ湯』も、会場一杯の手拍子と共に。歌の舞台となった場所で歌うというのは、なんともいいもんでした。今はなき”ひろみ湯”、銭湯は消えてしまっても銭湯スピリッツというか、町の人々の絆を感じた、今回の式典でもありました。

 最後の一曲は、『天漢』を歌わせて頂くことにしました。「天の川のひとつひとつの星には、ひとつひとつの星の明るさがあって、それぞれがそれぞれの明るさで輝くから美しい。一人一人が一人一人の明るさであるがまま輝けますように。」そんな想いで歌わせて頂いた。


 コンサートの最後には、児童代表の感謝の言葉と花束。嬉しかったです。母校で歌えたこと、その大きな歴史の流れの中で、その歴史に連なって生きる今日を再確認させて頂いた1日でした。ご縁を頂けたことに心から感謝です。ありがとうございました。

 そしてそして、新竪町小学校、愛してます!!


2010.10.31
「ふるさとほのぼの
コンサート」
出演

at
白山市
美川文化会館



<主催> 美川子ども会連合会
<後援> 白山市教育委員会



【曇のち雨】

1.手取の流れ〜両半球に類なき
 (祭礼特別応援歌メドレー)
2.越のしらやま
3.盂蘭盆会
4.おかえり
5.ひろみ湯

<アンコール>
1.上を向いて歩こう(セッション)
2.ふるさと(セッション)

 台風の中の西荻窪Terraでのワンマンライブを終え、偶然にも北陸に向かう旧知の音楽関係者の車に同乗させて頂いて一路・石川へ。台風の進路がまともに関東直撃だったので、飛行機が欠航という最悪の事態を案じて(リハーサル開始が10時)の策というか、ホントこれも偶然のラッキーな出来事。

 ライブ終了後、すぐに荷物を車に積み込み出発。交代で運転をしながら、まずは金沢を目指す。5時前に金沢西インターに到着。インター近くのテルメ金沢で仮眠をとって、サッと温泉にも入って、美川文化会館に向かった。


 この日のイベントは、美川子ども会連合会の主催の「ふるさとほのぼのコンサート」。ふるさと美川の良さを音楽を通じて確かめようという会に呼んで頂きました。美川といえば、僕の親父のふるさと。僕も5月のおかえり祭りで毎年帰る場所。
http://homepage1.nifty.com/asei/essay-10.htm

 声を掛けて頂いた時、本当に嬉しかったです。大好きな町・美川で歌えること。最新アルバム「おかえり」のジャケットや歌詩カードの写真も美川の町、手取川の河口で撮影したもの。僕にとっては、非常に思い入れの強い場所。遠く白山を望み、手取の流れを横目に目の前に日本海が拡がる町・美川。

 イベントの打ち合わせにも8月、10月と帰省の度に参加させて頂いたのですが、スタッフの皆さんの熱い想い、ひとつひとつ手作りで想いを込めてつくられる姿に感動しました。なんとしても良いステージを創りたいと思ったのです。当日は、大人のスタッフはもちろん、子ども達もお手伝いに。そして、町の人々が沢山足を運んで下さいました。


 まずは、第1部。
 「音楽の贈り物」と題して、ミュージックセッションユニット”クローバー”の皆さん(ツインボーカル・ピアノ・フルートという編成)によるステージ。クラッシック音楽を中心に優しい音楽の世界が会場一杯に拡がりました。
ステージ上手のプロジェクターには、手取川の流れや白山の姿が映し出される中、歌わせて頂いた。


 そして第2部。
 「おかえり 〜手取の流れとふるさとの風〜」と題しての松田亜世トーク&ライブのステージ。

 おかえり祭りの際、町の彼方此方で青年団や台車([だいぐるま]三輪の豪華絢爛な山車)の曳き手によって歌われる『手取の流れ』と『両半球に類なき』をメドレーで歌わせて頂くところから幕を開けた。「美川で歌とる。」と嬉しくなった。”おかえり”という響きが、本当にこの町には似合う。

マイクスタンドには、毎年曳き手として参加させて頂いている台車・家方組(やかたぐみ)の手拭い。
 美川の魅力をおかえり祭りを中心にして、思うところをお話しさせて頂きながら、白山の唄『越のしらやま』を会場の皆さんの手拍子と共に歌わせて頂いた。手取川河口から見える白山がまた、素晴らしいのだ。ステージ上手に設置されたプロジェクターには、美しき白山の姿が映し出された。『越のしらやま』のエンヤトットのリズムが美川の町に響き渡る。

 祭りを通じて世代を繋ぐ、いわば祭りは、世代を繋ぐ為になくてはならないひとつの舞台であり、装置である。そうして、世代を超えて縦に繋がっていくことの大切さ。そこから見えてくる”いのち”。その”いのち”もまた、世代を超えた縦の繋がりの中でこそ感じられる、そんな気がします。そんな話を交えての『盂蘭盆会』。

客席には、美川中学校ブラスバンド部の皆さんも団体でご来場頂きました。
 そして、まさしく手取川に遡上するサケのことを歌った『おかえり』。この唄をどうしてもこの美川の町で歌いたかった。おかえり祭りも10年に一度巡ってくるおかえり筋が、10年、また10年と、前の10年を抱きしめるように円を描くように巡ってゆくように、”いのち”というものもまた、大きな円を描くように流れている、そんな気がします。最後の力を振り絞ってふるさとに還り、そして新たな命を産み落として命終えてゆくサケの姿は、僕たちの心を打って止みません。”おかえり”の町・美川にこの唄を捧げます。

 第2部最後は、『ひろみ湯』。
 せっかくの美川の町での『ひろみ湯』なので、ひろみ湯を美川の町の銭湯の名前に置き換えて歌わせて頂くことにしました。客席から思い入れのある銭湯の名前を募ったところ、湊町「桃の湯」(最近惜しまれつつ暖簾を下ろしたとのことです。)、末広町「本町湯」、長屋町「ほんだ湯」の名前が挙がったので、それらを各サビで歌わせて頂きました。会場一杯の手拍子と共に、いや〜、とっても温かな美川の銭湯でした。そしてまた、僕の親戚も沢山暮らす美川の町、花束も沢山頂きました。これはまた、美川ならではの喜びです。

クローバーの皆さんと一緒に。

 一旦幕がおり、アンコールとしてクローバーの皆さんとの共演で、ご存じの『上を向いて歩こう』、そして最後にコンサートの願いに応えての『ふるさと』を会場の皆さんと一緒に歌わせて頂きました。世代を超えて”ふるさと”を歌う、感動的なひとときでした。それぞれが、心の中に懐く”ふるさと”、大切にしてゆきたいですね。
花束贈呈。

 子ども会の皆さんから、花束も頂き、僕も美川の町から、そして美川の人から温かな心の贈り物を頂いたコンサートになりました。

終演後の物販の様子。


 数日後、主催者の方から、来場者のアンケートが送られてきました。心温まる言葉の数々、「おかえりときてふるさと♪いいですね!心があったかくなり、さっそく今日の感動を伝えに行きます。おばあちゃんの家へ!」なんて、嬉しいじゃありませんか。

 これからも美川の町が、そしてまたこの国が、この世界が、世代を超えて”おかえり”と繋がってゆきますように。


 ご来場、誠にありがとうございました。


2010.10.30
松田亜世ワンマンライブ

at
西荻窪
Terra

【台風】

<Stage1>
1.秋風と体操服の季節
2.僕らの中央線
3.がんばるまっし
4.好色男は正直者
5.新宿三丁目
6.浅草キッド(ビートたけし)
7.風来坊主
8.あるがまま
9.秋の宵夢のあと茅ヶ崎の海
 (新曲)


 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.廓唄(with Violin)
2.盂蘭盆会(with Violin)
3.鏡(with Violin)
4.想ひ出雪(with Violin)
5.迷いの海(バンド)
6.一期一会(バンド)
7.坂の途中(バンド)
8.ひろみ湯(バンド)

<アンコール>
1.君の待つ海(バンド)
2.月(with Violin)


《ゲストミュージシャン》
Violin
:多ヶ谷樹
Percussions:安部徹





 “ 球場を去りゆく秋思背番号 ”

 今日からプロ野球の日本シリーズが始まりますが、その裏側静かに引退する選手あり・・・。秋思とは、秋のもの淋しい思いのことを指す言葉です。『徒然草』には「もののあはれは秋こそまされ」と記されています。
 そんな、もの淋しい想いを懐かせる季節でありながらも、人々に惜しまれつつ冬を迎えるのが、それまた秋という季節なのでしょう。

 “ 秋思とは青春の日々想ひ出す ”

 今宵は、バイオリンの何とも心に深く迫る音色と共に秋を抱きしめながら歌いたいと思います。あと残すところ二月となった今年に想いを寄せつつ、唄にグラスを傾けて頂ければ幸いです。

 “ 新走あとふた月の年愛でる ”

 そして、晴れ渡った秋の空は、どこまでも広く高くもあるのです。

 〜 秋高し故郷の空冬を待つ 〜

ワンマンライブパンフレットより
 台風14号が迫りくる中で迎えたライブ当日。ニュースでは、この夜、関東地方に上陸との情報が流れていた。

 「今日のライブはありますか?」というメールが昼過ぎから入りはじめ、「ごめんなさい。今日は断念します。」のメールが相次いで届きはじめた。


 台風の中でのワンマンライブというのは、2002年10月1日に一度経験している。その時のお客さまは、確か3人とか5人とか・・・。さらにそんな時に限って、武蔵野三鷹ケーブルテレビの取材も入っていたライブだったので、特に印象に残っている。

 「果たしてお客さまは来て下さるのだろうか?」ただその不安のみを懐いて、まだ台風が来る前の静けさの中、西荻窪へ向かった。


 「お客さんが、メンバーやスタッフより少なかったら、客席に降りて演奏して、全部リクエストに応えようか?」そんな安部さんの提案も、現実味を帯びてくる程、台風はライブの開演時間を目指すかのように関東地方に近づいてきていた。

 リハーサルを終え、ひとつ嬉しいニュースが飛び込む。バイオリンの多ヶ谷さんが、夜ご飯を食べに行ったお店で、「今日行きますからね。頑張って下さい。」と声を掛けられたという。お客さんは、ゼロではない(笑)。まずはホッとしたというのが正直なところ。


 ライブハウスの厨房が雨漏りする程の雨の中ではあったが、開演時間が近づくにつれ、徐々にお客さまも到着された。2桁に届けば御の字と思っていたのだが、蓋を開けてみれば、15名のお客さまが集まって下さった。しかも、遠くは千葉から。いやぁ、本当に嬉しかったです。開演時間を少し過ぎ、ステージに上った時、お客さまの顔を見て、まずは感謝の気持ちで一杯に。


 今日の前半は、弾き語りのステージ。まずは、秋にちなんで『秋風と体操服の季節』から。そして、今月中央線から姿を消したオレンジ色の201系電車に敬意を表しての『僕らの中央線』。201系の試作車が走り始めたのが、1979年だそうで僕と同い年。そんな同い年のものがスクラップ処理されてしまうというのだから、淋しさも一入(苦笑)。お客さまからの楽しげな手拍子と共に別れを告げる。

 続いては、お馴染み『がんばるまっし』、『好色男は正直者』と続き、『新宿三丁目』とビートたけしさんの『浅草キッド』はメドレーで。『風来坊主』、『あるがまま』と続き、前半弾き語りのステージを締め括るは、新曲『秋の宵夢のあと茅ヶ崎の海』。


 仲入り休憩を挟んでは、バイオリンの多ヶ谷樹さんをお迎えしてのステージが始まる。まずは、多ヶ谷さんとの出会いの曲『廓唄』(多ヶ谷さんとは、ミニアルバム「がんばるまっし」に収録されたこの曲のレコーディングに参加頂いたのが最初)。続いて、これまたレコーディングにもご参加頂いた『盂蘭盆会』。弾き語りでやることの多い曲だけれど、やはりバイオリンが入るとグッと世界が深まる。続く『鏡』もバイオリンが似合う曲。そして、シングルでもバイオリンを入れて頂いた『想ひ出雪』と続く。

 ステージ上に、パーカッションの安部徹さんを迎えて、まもなく訪れる冬の海に想いを馳せて『迷いの海』。バイオリンの音色が、海の深さをより深く心に刻む。お馴染み『一期一会』、『坂の途中』、会場も賑やかに『ひろみ湯』で本編を終了した。


 アンコールも頂き、この台風を乗り越えてみんなで楽しく『君の待つ海』、最後はバイオリンと『月』で台風の中のライブを締め括った。ライブが終わる頃には、台風も過ぎ去って、雨も上がっていた。

 『月』を歌わせて頂きながら、今宵足をお運び頂いた皆さんに、心から心から感謝の気持ちが湧いてきた。本当にありがとうございました。


 さて、次回の西荻窪Terraでのワンマンライブは、今年を締め括るワンマンライブになります。この日台風でお越し頂けなかった方の為にも、精一杯歌います。



追伸・・・こんな日は、「お疲れ様っ!!」とお客さまと輪になって呑みたいところだったのだが、台風接近の為、翌朝の飛行機も飛ぶかわからず、翌日からの石川県ライブへ確実に移動する為、ライブ終了後そのまま車で石川へ。ノンアルコールビールでガマンガマンの打ち上げでした。


2010.8.28
松田亜世ワンマンライブ
”犀音屋祭り”

at
西荻窪
Terra

【晴】

<Stage1>
1.霞舟路
2.がんばるまっし
3.あるがまま
4.生活の柄(高田渡)
5.風来坊主
6.盂蘭盆会
7.Cry(バンド)
8.一期一会(バンド)
9.月


 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.アメ玉(バンド)
2.おかえり(バンド)
3.鏡(バンド)
4.ひろみ湯(バンド)
5.瞳を閉じて...(バンド)
6.古の海より(バンド)
7.風待ち唄(バンド)
8.坂の途中(バンド)
9.君の待つ海(バンド)

<アンコール>
1.越のしらやま(バンド)
2.天漢(バンド)


《ゲストミュージシャン》
Piano&Chorus
サントリィ坂本
Percussions:安部徹
Bass:山西宏樹





 今年もやってきましたっ!年に一度の“犀音屋祭り”。
 お陰様で、今年で3回目の開催になります。ミュージシャンの浴衣姿も年々様になってきていると思いませんか?(笑)
 「暑いねぇ。」という言葉が、「こんにちは。」に取って代わったかのように暑い日が続いた今年の夏・・・。この8月を締め括る、夏の終わりの今宵一夜の夜祭りです。
 どうぞ最後まで、ごゆっくりとお楽しみ下さい。

 本日はご来場、誠にありがとうございます。
 皆さまにとって実り多き秋になりますように・・・。

 〜 闇に咲く浴衣に白きうなじかな 〜

ワンマンライブパンフレットより
 松田亜世ライブの夏の風物詩となった西荻窪Terraでの「犀音屋祭り」。吉祥寺Be・Pointでワンマンライブをやらせて頂いていた時代から、浴衣ライブというのは度々開催してきましたが、「犀音屋祭り」というタイトルで行う今年が3回目の会になります。

 ステージ上には赤い提灯が飾られ、お祭り気分を演出します。会場には能登の勇壮な祭り・石崎奉灯祭のお囃子が流れ、浴衣姿にたすき掛けのTerraの女性スタッフがお客さまをお出迎えするのです。お祭りのワクワク感は、何ものにも代え難いものがあります。お客さまも浴衣姿の方が多数お見えでした。さぁ、祭りの幕開けです。


真宗会館金庭様より
贈って頂いたお花。
 藍色の浴衣の1st Stageは、弾き語りを中心に。日本のリズム・エンヤトットで、”迷いと出遇いの唄”・『霞舟路(かしゅうろ)』から、祭りは幕を開けた。続いて、お馴染み『がんばるまっし』。8月28日、この日はキング牧師がワシントン大行進で、有名な「I have a dream」の演説を行った日。「I have a dream、私には夢がある。いつか、私の子どもたち4人が肌の色でなく中身で判断される、そんな国に住む日が必ずくる。」、人と比べることでしか自分の存在を確認できないのが、人間という存在なのかもしれませんが、“I have a dream”の演説を味わいながら、改めてあるがままの世界を夢みたい、そんな想いで『あるがまま』を歌わせて頂いた。

 そして、”あるがまま”を生きられた故・高田渡さんの名曲『生活の柄』をカヴァーさせて頂いた。続いては、東京では初披露の『風来坊主』、坊さん釋亜世の名刺代わりのような曲である。さらに『盂蘭盆会』。

 さぁ、いよいよ浴衣姿で決めた(安部さんは何故か甚平)ゲストミュージシャンの登場!!久しぶりに歌う『Cry』、続けて『一期一会』。静寂から動へ、客席から手拍子が湧き起こる。まるでアンコールを迎えるかの盛大な拍手を頂き、前半最後の『月』は弾き語りで演奏。


 仲入り休憩を挟んで、再びバンドで登場。(ところが、サントリィさんが行方不明に?・・・。なんのことはない、外で電話中でした(笑)。)僕は白い浴衣にお着替え。昭和を歌う『アメ玉』、ふるさとを歌った『おかえり』から後半はスタート。鏡がなければ自らの存在は影でしかない、そしてまた影に気づいた時に同時に光の存在に気づく、皆既日食の影像を見ながら書いた曲『鏡』。桶ギターに持ち替えて、この夏の暑さを銭湯に入った”気分で”洗い流して頂こうと『ひろみ湯』。お馴染み『瞳を閉じて...』、能登の唄『古の海より』、『風待ち唄』と続いた。本編最後は、『坂の途中』と『君の待つ海』。


 アンコールは、太鼓の音と共にエンヤトットの『越のしらやま』。サントリィ坂本さんが再び加わって最後は全員で『天漢』を歌った。

【この時の『天漢』はYouTubeにアップされています。】



 アンコールを終え、最後は恒例三本締めで今年の犀音屋祭りを締め括った。実りある秋が訪れますように。そしてまた、元気に犀音屋祭りでお会い致しましょう。


2010.8.10
T.I.S
夏の陣'10

ゲスト出演

at
大阪南船場
ペーニャ

【晴】

<松田亜世演奏曲目>
〜1st Stage〜
1.坂の途中(with T.I.S)

〜2nd Stage〜
2.君の待つ海(with T.I.S)

〜アンコール〜
3.ひろみ湯(with T.I.S)
4.You've Got A Friend
 (キャロル・キング/セッション)

 8日の金沢に引き続いて、T.I.Sの皆さんのツアーに今度はゲスト出演させて頂きました。

 松田亜世初めての大阪です。関西地方は、京都で数回ライブをやったことがあるのですが、大阪は初めて。阪神ファンの松田亜世としては、なんとも嬉しい初ライブでした。ステージ上からも阪神の話題を気兼ねなく出来るんですから、なんともいい街です(笑)。

 お邪魔したペーニャという南船場のライブハウスは、高田渡さんや加川良さんといった僕の大好きなフォークシンガーの方々も歌われた箱で、そのポスターが壁一面に飾られていて、それだけでもワクワクするような、そんなライブハウスでした。


 この日は、地元コミュニティーFMの生中継も入るという特別なライブ。1stステージは、T.I.S、ゲストのG.A.Pのお二人、そして松田亜世とそれぞれ演奏して、いわば中継前の前座的ステージ。

 少しのインターバルを置いて、2ndステージはいよいよラジオの生中継。時間内に収まるようにトークも巻き気味で(笑)。松田亜世はT.I.Sの皆さんと『君の待つ海』を歌わせて頂きました。


 生中継が終わり、アンコールとして、再び3組がそれぞれ演奏。松田亜世は『ひろみ湯』を賑やかに。暑い夏に銭湯の唄、気持ちだけでもさっぱりして頂ければ嬉しいのですが(笑)。

 最後は、キャロル・キングの名曲『You've Got A Friend』を全員で演奏。サントリィさんに「普段は、日本語しか歌わない松田亜世が英語の唄を歌います。貴重です。」と紹介されて、僕もサビの部分をT.I.Sの皆さんと共に歌わせて頂いた。英語はホント、苦手なんですよ、ええ(苦笑)。

 大阪、なんとも温かい街でした。ありがとうございました。


2010.8.8
T.I.S
夏の陣'10
With
松田亜世

in 金沢

at
金沢片町
G☆stage


北國新聞社後援

【曇】

<Stage1>
1.霞舟路
2.風来坊主(新曲)
3.盂蘭盆会
4.おかえり(with S)
5.一期一会(with I&S)
6.風待ち唄(with I&S)
7.坂の途中(with I&S)
8.天漢(with I&S)

 〜お仲入り〜

<Stage2>

T.I.Sライブ

1.瞳を閉じて...(with T.I.S)
2.ひろみ湯(with T.I.S)

<アンコール>
1.T.I.Sアンコール
2.君の待つ海(with T.I.S)



T.I.S
 
Vo, Bass & A.G谷口守
 
Vo & A.G稲葉智
 
Vo, A.G & Pianoサントリィ坂本


 今年最初の故郷・金沢でのライブ。

 昨年夏に引き続いてのT.I.Sの皆さんのツアーでの共演になりました。金沢の僕のライブでもすっかりお馴染みになったサントリィ坂本さん、そして谷口守さん、稲葉智さんのお三方からなるアコースティックコーラスユニットがT.I.S。

 この日は、地元遊学館高校が甲子園1回戦、11-0の大差で勝利した日とあって、金沢の街も心なしか熱気に包まれていたような、そんな一日。


 ライブ前半は、松田亜世のコーナー。金沢では初お披露目となる『霞舟路(かしゅうろ)』から、久しぶりの金沢ライブは幕を開けた。続いては、この日ネタおろしとなる新曲『風来坊主』、続く『盂蘭盆会』までは弾き語りでの演奏。

 T.I.SのSことサントリィ坂本さんに加わって頂いて、石川県は手取川の流れからインスピレーションを得て書いた曲『おかえり』をiTunesStore配信のアレンジバージョンのピアノと共に歌わせて頂いた。
 そして、アコースティックギターにT.I.SのIこと稲葉智さんを迎え、ここからは3人での演奏。『一期一会』、『風待ち唄』、『坂の途中』、『天漢』と一気に駆け抜けて、松田亜世コーナーのライブ前半を終えた。


 ライブの後半は、T.I.Sの皆さんのステージをタップリと。軽快な爆笑トークを交えながらの素敵なステージ。夏の夜空に、お三方のコーラスがピッタリと映える。

 そして、T.I.Sのライブの後は、再び松田亜世が登場し、今度はT.I.SのTこと谷口守さんにもベースで加わって頂いて、4人での演奏で『瞳を閉じて...』、『ひろみ湯』を演奏して本編を終了した。


 アンコールの声を頂き、まずはT.I.Sの皆さんの曲で1曲。続いて松田亜世の『君の待つ海』。T.I.Sの3人のハーモニーに包まれて歌う特別バージョンの『君の待つ海』。夏らしいアレンジ。


 故郷・金沢の夏、石川県の皆さんの素敵な笑顔にお会いできて、今年の夏も幸せを感じることが出来ました。また、故郷を力に頑張ります。

 あんやとうございました!!


2010.6.5
松田亜世ワンマンライブ
「31」

at
西荻窪
Terra

【晴】

<Stage1>
・1979年ヒット曲メドレー
(チューリップ『虹とスニーカーの頃』
 〜オフコース『愛を止めないで』
  〜甲斐バンド『安奈』
   〜さだまさし『関白宣言』)

1.アメ玉
2.がんばるまっし
3.月と太陽
4.今宵、雨の中
5.僕らの時代は風に吹かれて
6.僕が歌う理由(ピアノ弾き語り)
7.Lonely Road
8.あなたに会えてよかった
9.五月晴の空の下(新曲)
10.夜明けの月


 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.あの川のほとり
2.霞舟路(新曲)
3.盂蘭盆会
4.ホームにて
5.瞳を閉じて...(withサントリィ坂本)
6.一期一会(withサントリィ坂本)
7.おかえり(withサントリィ坂本)
8.風待ち唄(withサントリィ坂本)
9.坂の途中(withサントリィ坂本)
10.ひろみ湯(withサントリィ坂本)

<アンコール>
1.君の待つ海(withサントリィ坂本)
2.天漢(withサントリィ坂本)


《ゲストミュージシャン》
Piano&Chorus
サントリィ坂本





 お陰さまで本日、松田亜世は31歳の誕生日を迎えることが出来ました。
 誕生日の今宵、こうして皆さんの前で唄わせて頂く機会を賜り、少々照れ臭くもありますが、何物にも代え難い喜びで一杯です。心より感謝申し上げます。ありがとうございます。
 またひとつ歳を重ね、新たな一年が始まる日ということで、本日前半は、中学時代や高校時代、20代前半に書いた曲を中心に、これまでの活動を駆け足で振り返るべく、弾き語りでタップリとお届けします。松田亜世にとって弾き語りは、本格的に音楽活動を開始した中学時代以来から続く、いわば原点ともいえるスタイルです。現在ステージで使用しているMartinD1とも高校入学以来15年以上の付き合いになります。ギター一本で皆さんと唄を共有出来る、それが僕の想い描く唄の理想の姿なのです。今夜も15年来の相棒と共にステージに上ります。
 そして、2年目の30代もしっかりと歌って生きたいです。まずは、出来たての新しい唄を2曲歌わせて頂きます。これからも何卒ご愛顧の程、心よりお願い申し上げます。
 本日はご来場、誠にありがとうございます。

 〜 紫陽花の花を見てまた歳重ね 〜

ワンマンライブパンフレットより
 人生初の誕生日ワンマンライブ。生まれてから、1万1,323日目のライブ。

 「31(サーティーワン)」ライブと、アイスクリーム屋のようなタイトルを冠してのライブ。これまでも何度か、誕生日ライブという話は出たものの、なんとなく照れ臭くて避けてきたのだが、30歳から31歳、然程節目らしき節目でもなく、そんなごく普通の誕生日がたまたま土曜日と重なったということで、思い切って開催という運びになった。

 とはいえ、折角の誕生日ライブなので、誕生日ならではのライブをやりたいとの思いもあって、1部は原点に立ち帰って弾き語りで、10代・20代で書いた唄、さらに中学高校時代に書いた唄も交えて、これまでの活動をダイジェスト的に選曲することにした。

 久しぶりに歌う曲は、リハーサル段階からいつもと違う感覚で、楽しかった。中学時代に書いた唄を31歳になった今でも、恥ずかしげもなく自然と歌えたのは、不思議というか何というか・・・。


 さてライブは、1979年(昭和54年)という年がどんな年であったのかというお話から幕を開けた。アメリカと中国(中華人民共和国)が国交を樹立し、国公立大学共通一次試験が始まり、ウォークマンが発売され、夏の甲子園では石川の星稜対和歌山の箕島高校が延長18回の激闘を闘ったり、六代目三遊亭圓生が亡くなったり、日本シリーズで広島カープが日本一に輝いたりした年。

 さらに、「1979年、街中にはどんな曲が流れていたのか?」ということで、昭和54年のヒット曲を簡単にメドレーにして歌ってみた。チューリップ『虹とスニーカーの頃』〜オフコース『愛を止めないで』〜甲斐バンド『安奈』〜さだまさし『関白宣言』の4曲。今聴いてもやはり、70年代を惜しむかのような名曲が沢山。

 そして、そんな昭和の香りのままに『アメ玉』から本編がスタート。お馴染み『がんばるまっし』、久しぶりの『月と太陽』へと続く。『月と太陽』を書いたのが二十歳の頃で、それからもう11年、月日の流れを否が応にも感じながら(笑)。別れの唄シリーズということで、続いては梅雨にぴったりの別れの唄、『今宵、雨の中』。この唄をよく歌っていた頃のライブは毎回雨で、”松田亜世=雨男”というレッテルを貼られていたのだが、最近は晴れ男!この日も夕立が心配されたが、大きく降られることもなく、晴れ男健在?

ステージ上には隠れミッキー。
京都で見つけた手拭い。水筒には金沢の番茶。
 21世紀になった時代への閉塞感を歌った『僕らの時代は風に吹かれて』も久しぶりに演奏。ギターを置きピアノに向かって、近所に誕生した総理大臣の話を交えて『僕が歌う理由(わけ)』。この曲は、昨年30歳を迎えてはじめて書いた曲。

 時代は遡り、高校時代に書いた唄『Lonely Road』。続いて中学校2年生の時に卒業生を送る会で歌う為に書いた『あなたに会えてよかった』。ワンマンライブなのに客席に5人しかいなかった吉祥寺Be・Point時代のことを思い出したり、この歌を書いてからの16年を振り返りながら、そして16年経った今も変わらず歌い続けられている事への感謝の気持ちと共に歌わせて頂いた。

 そして今!!、31歳を迎えんとする松田亜世の出来たての曲『五月晴の空の下』。亜世”流”ロックな唄を挟んで、前半最後は『夜明けの月』で締め括った。


 仲入り休憩の後も、引き続き4曲を弾き語り。ふるさとの川を歌った『あの川のほとり』、七五調の歌詩をエンヤトットのリズムに乗せた新曲『霞舟路』、ふわっと今の心境が唄になった。そして、ロックな坊さん・親鸞聖人の話といのちの話を交えて『盂蘭盆会』、続いて『ホームにて』。

 そして、ゲストミュージシャンのサントリィ坂本さんをステージ上にお迎えする。


お店からの誕生日ケーキ♪
 ・・・と、サントリィさんの発声で客席の皆さんが一斉にクラッカーで誕生日の祝福!!!(本人には内緒で、入口でクラッカーをお客さまにお配りしていたとのこと。)

 いやぁ、ビックリしました。ハートの紙吹雪が入ったクラッカーや、「おめでとう」のくす玉もあって賑やかに。さらには、サントリィさんのピアノに合わせてお客さんの『Happy Birthday to you』の大合唱と共にお店からの誕生ケーキも登場。ロウソクを吹き消して、照れ臭いながらも、本当に嬉しかったです。誕生ケーキのロウソクを消したのは、何年ぶりでしょう。誕生日を祝って頂ける、こんなに嬉しいことはありません。いやぁ、感激でした。

 と同時に、お客さまにも6月5日生まれの方がいらっしゃって、もう一回『Happy Birthday to you』を大合唱。

 「ありがとうございます。」という言葉しか出なかったのですが、皆さんとの出遇いに感謝の気持ちを込めて『瞳を閉じて...』、『一期一会』と歌わせて頂きました。

 続いては、先月iTunes Storeにて配信が開始されたシングルから『おかえり』。サントリィ坂本さんにアレンジして頂いた曲を今日は、ピアノとギターで。今宵は、ピアノとアコースティックギターだけの編成。それを生かすべく、『風待ち唄』、『坂の途中』と続く。”人生の曲がり角 おぼろげな10年先の自分 人生の登り坂 たどり着いて海が見えるといいな”(『坂の途中』より)。30代の仲間入りをしてまる1年、2年目の30代、40代に向かって、一歩一歩地を這って歩んでいきたい。

 ギターを桶ギターに持ち替えて、楽しげに『ひろみ湯』。この唄を会場の皆さんの手拍子と共に歌えるのがとっても好きです。お店のスタッフも手拍子してくれてたりするのがまた嬉しい。(クラッカーもケーキも、お店の粋な計らい。ありがとうございました!!)こうやってポッカポッカと、銭湯っていいですね〜。


お客様から頂いたプレゼントの数々。 松田亜世から、31年の感謝を込めて、ご来場の皆さまにお配りした、金沢の番茶(いわゆる加賀棒茶)。
 アンコールの手拍子を頂き、再びステージへ。夏に向かって『君の待つ海』。最後は、七夕を背景に描いた『天漢』で誕生日ライブを締め括った。


 ご来場のお客さまからも沢山のプレゼントやお祝いの言葉を頂き、最高の誕生日を過ごすことが出来ました。心より、感謝申し上げます。

 ”生まれてきてよかった あなたに遇えてよかった”と改めて感謝の気持ちで一杯です。


 さぁ、またひとつ歳を重ね、31歳の一年が始まります。しっかりと自分の道を歩んでいきたいと思います。

 ありがとうございました!!


2010.4.10
松田亜世ワンマンライブ

at
西荻窪
Terra

【晴

<Stage1>
1.井の頭公園
2.がんばるまっし
3.シュガー(カヴァー・中島みゆき)
4.僕が歌う理由(ピアノ弾き語り)
5.ホームにて
6.瞳を閉じて...(with坂元昭二)
7.鳥越にて(with坂元昭二)
8.一期一会(with坂元昭二)
9.天漢(with坂元昭二)


 〜お仲入り〜

<Stage2>
【坂元昭二ゲストコーナー】
 ・北の国から
 ・マラケシュ


1.友白髪(with坂元昭二)
2.好色男は正直者(with坂元昭二)
3.鏡(with坂元昭二)
4.盂蘭盆会(with坂元昭二)
5.想ひ出雪(with坂元昭二)
6.坂の途中(with坂元昭二)
7.ひろみ湯(with坂元昭二)

<アンコール>
1.君の待つ海(with坂元昭二)
2.月(with坂元昭二)


《ゲストミュージシャン》
Acoustic Guitar
    &Chorus:
坂元昭二





 アルバム『おかえり』発売(2009年4月10日全国発売)からちょうど1年。
 また巡り逢いながら桜の季節にかえってきました。この1年、いかがお過ごしでしたでしょうか?季節の移ろいを感じる時、四季あるこの国に生まれて良かったなぁと改めて思います。春は春として、花は花として・・・。
 日々の喧騒を離れると急に見えてくる美しさがあります。旅はいいもんです。非日常の中の日常性とでもいいましょうか、あたり前のことをあたり前に美しく感じたり、見えなくなってはじめて見えてくるものもあったりするから不思議です。
 東京に出てきて既に干支が一巡しました。早いもんです。次なる12年、何が待っているのでしょうか。次回のワンマンライブは31歳の誕生日。季節がまた巡りゆきます。
 きっとまだまだ旅は続くのでしょう。

 今宵は、どうぞごゆっくりとおくつろぎ下さい。ご来場、誠にありがとうございます。

ワンマンライブパンフレットより
 桜の花もヒラヒラと散り始めた暖かな春の一日。昨年9月以来となる坂元昭二さんをお迎えしてのワンマンライブの日がやってきた。

 ライブ直前まですっかり忘れていたのだが、この日はアルバム『おかえり』全国発売日からちょうど一年。まだ1年?と思える程、色々な出来事のあったこの1年。季節が一巡し、また新たな一歩を踏み出すことが出来たら、そんな思いがあった。

アニカモードサロン様より
贈って頂いた花。
 この季節に相応しく、桜の花が飾られた西荻窪Terra。さらにこの日は素敵なお花を贈って頂き、季節の花に彩られた華やかな空気の中でのライブとなった。

”短い髪型も様になってきた?”
楽屋にて。

 ワンマンライブも春の唄『井の頭公園』から幕を開けた。続いて『がんばるまっし』。出会いと別れの季節・春・・・。”春なのにお別れですか?”、ということで別れの唄から幕開け(笑)。

 久しぶりに中島みゆきさんの曲をカヴァー。今回は初挑戦の『シュガー』。僕が大好きな歌でもあり、アコースティックギターとハーモニカの弾き語りでやったらカッコいいだろうなぁと思って選曲。また折をみて演奏したい一曲。

 ギターを置いて、ピアノの弾き語りで『僕が歌う理由(わけ)』。「何故歌い続けているのか?」、そして最近よく聞かれる「何で坊さんになったの?」、これらに共通する答えは、明治時代の哲学者で僧侶・清沢満之の「自己とは何ぞや これ人生の根本的問題なり」という言葉に集約される様な気がする。そこから僕は歌を書き歌い、仏道をも歩まんとしている、そんな気がしている。

 再びギターに持ち替えて『ホームにて』。
 続いてはお待ちかね、坂元昭二さんをお迎えして、ここからはアコースティックギターとコーラスのサポートを頂きながらのステージ。まずは『瞳を閉じて...』。先月末に京都東本願寺の研修道場で、外界との接触を遮断されて1週間を過ごした修練の話等を交えながら、加賀の国一向一揆『鳥越にて』。坂元さんのギターが力強く歴史を紡ぐ。さらに『一期一会』。そして、前半最後は『天漢』で仲入り。


 仲入り後は、坂元昭二さんのゲストコーナーから。この日は『北の国から』と、坂元さんのオリジナル曲『マラケシュ』を演奏して下さった。

 そして結婚シーズンに合わせて『友白髪』。アルバムでも坂元さんのギターとレコーディングをしたので、今宵はオリジナルヴァージョン。続いてロックに『好色男は正直者』。結婚の歌から『好色男は正直者』への流れは少々意地悪?(笑)。

 4月10日、この日は日本で記録に残る最古の日食の日だそうで。日本書紀によれば、628年(推古天皇36年)に日食があったと記録されているという。昨年の日食からインスピレーションを得て書いた『鏡』を演奏。同じ曲でも、バイオリン、ピアノ、アコースティックギターとリード楽器が変わるだけでも色々と拡がるから不思議。毎回多彩なゲストミュージシャンとご一緒出来ている幸せを改めて実感。25年後(2035年9月2日)の次なる日食の時には、坂元昭二さんと北陸ライブをやることを約束(笑)。松田亜世56歳(アラ還)、坂元さんアラ80の秋。

 さらにライブはアコースティックギターのリードが入り、バイオリンとはまた違った趣になった『盂蘭盆会』、過ぎ去った季節に想いを寄せながらの『想ひ出雪』へと続く。

 次回の西荻窪Terraでのワンマンライブは、31歳の誕生日。という訳で、今回が30歳最後のワンマンライブということになる。10年後の自分に『坂の途中』。坂元さんのスライドギターとコーラスが印象的なアレンジ。

 桶ギターに持ち替えて本編ラストは『ひろみ湯』。会場の熱気はまさしく銭湯。老若男女隔てなく、賑やかに集う銭湯の様なライブがこれから出来たらいいなぁと。


 客席からの”亜世コール”も巻き起こり、アンコール。こうして自分の名前を呼んで頂けるというのは、何とも嬉しいこと。

 アンコールはお馴染み『君の待つ海』、そして最後はもう一曲『月』で30歳最後のワンマンライブを締め括った。



 この日は、遠方も含めて各地から足を運んで頂きました。心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

 さぁ、次に向けての曲づくり。頑張ります!!


2010.2.6
松田亜世ワンマンライブ

at
西荻窪
Terra

【晴(強風)

<Stage1>
1.越のしらやま
2.二河白道
3.雪国の少女
4.がんばるまっし
5.新宿三丁目
6.浅草キッド(カヴァー・ビートたけし)
7.廓唄(with Violin&Per)
8.瞳を閉じて...(with Violin&Per)
9.一期一会(with Violin&Per)
10.月(with Violin)


 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.僕らの中央線(新曲)
2.僕が歌う理由(ピアノ弾き語り)
3.ホームにて
4.盂蘭盆会(with Violin)
5.渇愛(with Violin&Per)
6.坂の途中(with Violin&Per)
7.鏡(with Violin&Per)
8.想ひ出雪(with Violin&Per)
9.ひろみ湯(with Violin&Per)

<アンコール>
1.君の待つ海(with Violin&Per)
2.天漢(with Violin&Per)


《ミュージシャン》
         Violin:多ヶ谷樹
Percussions&Chorus:安部徹





 新しい年を迎えて最初にお送りするワンマンライブ。
 今年も皆さんとのご縁をありがたく頂戴しながら、こうして今日も舞台に立たせて頂けること、それが何よりも嬉しいのです。「今年こそは」と意気込みながらも、「変わりなく」いられることが何よりもありがたい事なのではないかと思えたり・・・。そして、「今年もまた」こうして皆さんとお会いできたことの喜びから始まるまた一年。
 皆さんがいらっしゃって、僕がいて、そして唄を通してのキャッチボール。直球?、カーブ?、ナックル?、やっぱりフォーク?、はたまたスローボール?球種はどうあれ、白球をしっかり手の温もりで温めて、心を込めたキャッチボールが出来たらいいなぁと思います。
 ピッチャーに憧れた少年時代の様に、歌うことにワクワクしながら、皆さんに出逢い、そしてまた新たな唄に出逢い・・・。
 2010年、今年はどんな一年になるでしょうか?12回目の東京でのこの季節。

 本年も何卒ご贔屓の程、心よりお願い申し上げます。

ワンマンライブパンフレットより

 2010年、最初のワンマンライブ。強風ながら、お天気にも恵まれ、気持ちのいい歌い初めワンマンライブ。

 年を越えて、こうして歌を通してまた皆さんとお会いできる、それが何より嬉しいのです。また今年も一年、しっかり歌っていこうとの想いを新たにステージへ・・・。


 まずは新年一発目、景気良くエンヤトットの『越のしらやま』で幕を開けた。弾き語りの『二河白道』、久しぶりに歌う冬の恋物語・『雪国の少女』、お馴染み『がんばるまっし』と弾き語りの曲が続く。『新宿三丁目』に続いては、ビートたけしさんの『浅草キッド』を久しぶりにカヴァー。

 バイオリンとパーカッションが加わり、芸の町・浅草から花街へと舞台は移り『廓唄』。バイオリンの音色が何とも色っぽく切ない世界を紡いでくれる。今年も皆さんと出会えたことに感謝の気持ちで『瞳を閉じて...』、『一期一会』、『月』を歌わせて頂き、前半終了。

 バイオリンとパーカッションのみという編成は、初の試み。程よい緊張感と、情景を唄うかのようなバイオリン、そしてしっかり歌が伝わったらいい。



 仲入り休憩を挟んでの後半は、できたての曲『僕らの中央線』から幕開け。自然と手拍子が湧き起こり、「西荻・荻窪・阿佐ヶ谷・高円寺♪」と中央線沿線の地名が続く、昨今の鉄道ブームを反映したかのような(?)各駅停車で中央線を西から東に向かう鉄ちゃんソング(笑)。

 ピアノに移動して『僕が歌う理由(わけ)』を久しぶりのピアノで弾き語り。

 再びギターに持ち替えての『ホームにて』。すすり泣く声が客席に響いた。
 そして、前回12月19日のワンマンライブの最中亡くなった父方のじいちゃんの思い出話と共に『盂蘭盆会』。南方に出征していたじいちゃんの遺品を整理する中で、軍人恩給があと数ヶ月でもらえなかった代わりに、国から贈られた置時計の存在が僕の心には重くのしかかっている。

 バイオリンにパーカッションが加わって『渇愛』、『坂の途中』、『鏡』、『想ひ出雪』と一気に演奏。太平洋側では晴天、日本海側では恐らく大雪。そっと想い出に積もる雪、そしてやがて解けた雪は川を流れ海へと注ぐ。雪解け水が春のうららかな陽差しに光り輝く季節を想い描きながら唄った。

 そして本編最後は賑やかに『ひろみ湯』。今宵の湯加減も最高!!強風のこの日、バイオリンの多ヶ谷さんは”桶ギター”をまず想像したそうで(笑)。(風が吹けば桶屋が儲かる?)桶ギターでホッコリと。


 アンコールは、安部さんのコーラスも加わった『君の待つ海』。今年もまた元気に動き始めました。
 最後は『天漢』で、今年の歌い初めワンマンライブを締め括った。皆さんのひとつひとつの想いがひとつひとつ輝きますように♪


 ご来場頂いた皆さんに心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 次回は4月、坂元昭二さんをお迎えしてお送りします。またお会いしましょう!!

 本年も何卒宜しくお願い申し上げます。


© 2000-2010 Asei Matsuda




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