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松田亜世ライブレポート
2019年



 ライブに寄せられたファンの声は・・・こちら

日時/会場 演目 (Set List) レポート
2019.8.31
松田亜世
ワンマンライブ

at
西荻窪
Terra


【晴】
<Stage1>
1.昭和時代
2.がんばるまっし
3.月と太陽
4.影
5.盂蘭盆会(withバイオリン)
6.アメ玉(バンド)
7.0(バンド)
8.一つの海(バンド)
9.Being

 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.好色男は正直者
2.骸骨の唄
3.去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜
4.廓唄(バンド)
5.思ひ出雪(バンド)
6.風待ち唄(バンド)
7.僕が歌う理由(バンド)
8.坂の途中(バンド)
9.ひろみ湯(バンド)

<アンコール>
1.一期一会(バンド)
2.君の待つ海(バンド)


《ゲストミュージシャン》
Piano&Chorus:サントリィ坂本

Violin多ヶ谷樹
Percussions:安部徹



 令和一発目、40代最初の、二児の父になってはじめてのワンマンライブへ、ようこそお越しくださいました。そして今年は、アルバム『おかえり』がリリースされて10年目でもあります。その頃僕は30歳になろうかという時期で、まだ髪も長く、坊さんになる直前でもありました。
 40歳なんて遠い未来のことだと思っていましたが、気づけばすでに40代に突入していました。40歳になった10日後に第二子を授かりました。子どもの誕生は“まるごと”の世界です。何の言い訳も愚痴もなく、この世に産み落とされた命という厳粛なる“事実”。本来は、何歳になろうが、日々「初事」の“今”が、過去を背負い未来をも背負ってここにあるだけなのでしょう。
 30代最後の作品として、「去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜」という歌ができました。「現在(いま)」は、過去も未来も背負って、すでに(・・・)ここにあるのです。この瞬間迎える「今」に驚き、感動して生きる毎日であったらと思います。「そうなっていた」“今”に気づかされることこそが、まるごとの人生の満足であるような気がします。「生まれたこと」、その不思議にため息が出ます。
 こうして同じ時代に、そして「今」、皆さんに出会えたことに心から感謝します。
         〜 八月の雨一粒のいのちかな 〜
ワンマンライブパンフレットより


 40代最初のワンマンライブは、僕の第二の故郷・東京は中央線の街・西荻窪Terra。ホームグラウンドという言葉がぴったりくる出演12年目の西荻窪Terraです。

 8月最後の日といえどもまだまだ強い日差しの中、京都から高速道路をひた走り、愛車のcubeで東京にやってきました。環八から小田急線、京王線、そして井の頭線の高井戸駅を過ぎる頃には、見慣れた「東京」の街が車窓に。五日市街道をちょいと曲がって西荻窪に到着。中央線と井の頭線は、13年過ごした僕の「東京」という故郷の景色。「帰ってきたぞ〜」とハンドルを握る手も少し軽やかに・・・。


 思い起こせば、昨年の夏のライブは台風の中。悪天候の中を足をお運びいただいたお客さんには、本当に頭が下がりました。「あれから1年かぁ」などと道中思い出していました。

 この1年、年号は令和に変わり、40代に突入して、坊さんになって10年の節目、さらに第2子が生まれて二児の父になりました。同じ演奏が二度とできないのと同じように、日々は二度と同じ「今」はやってくることなく、刻々と流れていきます。その一瞬、こうして「ライブ」という空間で、ミュージシャンとお客さんと一緒に過ごすことができるという不思議なご縁。だから、ライブはやめられないのです。なんとも有り難い瞬間です。


 「昭和時代」、「がんばるまっし」、「月と太陽」という懐かしい唄からライブはスタートしました。10代や20代に創った唄を今も歌えるという、これまた不思議。長年足を運んでくださる方にとっては、この20年の僕の歌の変化はどう写っているのでしょうか。東京で歌い始めてもう21年なんですもんね。気づけば・・・。そりゃ、「初老」も迎えますわ(笑)。

 30代最後に書いた「去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜」は、東京初披露となりました。東京のお客さんにも気に入っていただけたようで、嬉しかったです。


 そして、もう10年以上ご一緒いただいている凄腕サポートミュージシャンとの演奏。「せーの」で音を出すワクワク感。

 西荻窪にもご縁があり、2007年に金沢でのお芝居『お静の雪』でご一緒させていただいた女優の白石奈緒美さんが亡くなられたという知らせを聞いて、「廓唄」「思ひ出雪」を思いを寄せながら歌わせていただきました。Terraでのライブにも何度も足を運んでくださったことも思い出されました。亡くなられたのも舞台を終えたその日だったそうです。生涯女優。

 僕も生涯「唄うたい」であれたらと思います。


 今回のライブには、役者を続けている大学時代からの友人が久しぶりに足を運んでくれたり、高校の同級生が中学生になった子どもを連れてライブに遊びに来てくれたことも、とても嬉しい出来事でした。二世代で僕の歌を聴いてもらえる、いやいや嬉しい限りです。息子さんにとっては、はじめてのライブハウス、はじめてのライブが松田亜世ということになる訳です。責任も重大です。

 ともあれ、二度とない「今」。一つ一つのライブ、大切にしていきたいと思います。

 今夜もご来場、誠にありがとうございました。またお会いしましょう!!


2019.4.29
松田亜世
ワンマンライブ
『平成最後の
昭和の日』

at
金沢
湯涌温泉
Cafe Lente


【晴】

北國新聞社後援
<Stage1>
1.昭和時代
2.1998
3.Lonely Road
4.今宵、雨の中
5.Being(ピアノ弾き語り)
6.骸骨の唄
7.一つの海
8.夜明けの月

 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.大地と空と君と僕(with松月)
2.去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜(新曲)
3.犬が西向きゃ尾は東
4.アメ玉(バンド)
5.廓唄(バンド)
6.迷いの海(バンド)
7.風待ち唄(バンド)
8.ひろみ湯(バンド)

<アンコール>
1.がんばるまっし(バンド)
2.坂の途中(バンド)


《ゲストミュージシャン》
Piano&Accordion&Chorus:
吉田佳奈子
Drums:米田雅人
Bass:藤井直樹
Vocal:望月彌名子(From松月)



 「平成最後の昭和の日」。
 平成最後の松田亜世ワンマンライブです。昭和54年生まれの僕。昭和が終わった時、9歳。町には弔旗がいくつも揺れ、時代が大きく変わったことを幼心に実感したのを思い出します。バブル崩壊が11歳の時。僕が歌い手を志し、ギターを手にすることになったのが、ちょうどその頃でした。そう考えると、僕は決して明るい時代の歌い手ではないのです。
 あれから30年近く、300曲あまりの歌を書き、もうすぐ僕も40歳…。
 40歳なんて遠い未来のことだと思っていました。しかし、考えてみればギターを最初に手にした10代の頃も、日々「初事」の“今”が、未来を背負って続いていたということでは、今日と何ら変わりはないのでした。人間は、生まれた瞬間から「老いつつある」存在であることは、万人共通の事実です。「去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜」という新しい歌ができました。「現在(いま)」は、過去も未来も背負って、“すでに”ここにあるのです。この瞬間迎える「今」に驚き、感動して生きる毎日であれたらと思います。「そうなっていた」“今”に気づかされることが、まるごとの人生の満足であるような気がします。
 同じ時代に、そして「今」、皆さんに会えたことに心から感謝します。
          〜 航跡波うらゝかなりし別れ時 〜
ワンマンライブパンフレットより
新緑を眺めながらのステージ

 1年半ぶりの故郷・金沢でのワンマンライブ。今回の会場は、竹久夢二も愛した金沢の奥座敷・湯涌温泉に昨年秋に新しくできたCafe Lente。

 お店の名前の由来は、ラテン語の Lente(ゆっくりと、ゆったりと)ということと、金沢弁の「なんしとれんて」(何してるの?)の語尾にもかけての命名とのこと。そんなお店で『がんばるまっし』を歌ってみたいなぁと思った次第です。

 そして何より、このお店のマスターが高校時代に英語を教えていただいた先生なのです。そういうご縁もあって、同じ時代に同じ高校で過ごした先生と生徒からなる地元ミュージシャンとのライブが計画されました。米田先生と藤井先生とは、高校を卒業して実に21年ぶりの再会です。吉田佳奈子ちゃんとは、吉祥寺Be・Pointで活動していた時期にしばしばサポートをしてもらっていましたが、一緒にステージに立つのは、13年ぶりのことでした。

 当日のリハーサルで「せーの」で『アメ玉』の音を出した時のワクワク感、今も思い出します。「音楽っていいなぁ」と改めて思った瞬間でした。

ピアノの弾き語りで『Being』

 僕にとっては、30代最後のワンマンライブ。「平成」という時代が終わりを告げようとしている最後の大型連休「昭和の日」に、昭和生まれの世代を超えたメンバーと、生まれ故郷のお客さんと共に、ライブという時間を過ごさせていただきました。

 カフェでのライブということで、16時開演。まだ外が明るい時間のライブは久しぶりです。湯涌の緑と柔らかな日の光の中で歌うのは、なんとも気持ちのいいものでした。

 前半は高校時代に作った曲も織り交ぜながら、全編弾き語りでお送りしました。『Lonely Road』は、まさに高校時代に学園祭の講堂で歌っていた歌です。思い出が甦ります。あれから20数年、そりゃ色々ありますが、こうして歌い続けてこられたんだなぁと・・・。


 仲入り休憩を挟んでは、望月彌名子を迎えての『大地と空と君と僕』から。この時、彌名子は妊娠8ヶ月。6月に無事に生まれてくることになるお腹の中の長男は、昨年の京都ライブ、年明けの東京ライブ、そしてこの金沢ライブと、3都市でのワンマンライブをお腹の中で体験。将来は、娘や息子とも一緒にステージに立てたりしたらいいなぁと思います。

 30代最後の新曲となった『去・来・現在〜Ko・Rai・Gen〜』、『犬が西向きゃ尾は東』と弾き語りの後、いよいよバンドの登場です。昭和の雰囲気が、アコーディオンで一気に高まった『アメ玉』からスタート。湯涌の温泉街で歌う金沢の花街を舞台にした『廓唄』も感慨深かったです。

バンドでの演奏!

 ドラム、ベースがバンドに入るライブは、2016年の東京ライブ以来3年ぶり。本編ラストの、これまた金沢を舞台にした『ひろみ湯』では、米田先生の軽快なドラムと、藤井先生のベース、佳奈ちゃんのグルーブ感のあるピアノに、お客さんもとっても楽しそうに手拍子をしていただけたのが印象的でした。


 アンコールは、いよいよ『がんばるまっし』。弾き語りで演奏することの多いこの曲ですが、レコーディングアレンジでバンドでお送りしました。

 ラストは、『坂の途中』。おぼろげな10年先の自分・・・。命あれば、またお会いしましょう!!


 北陸の皆さん、いつもありがとうございます。





2019.1.4
松田亜世
ワンマンライブ

at
西荻窪
Terra


【晴】
<Stage1>
1.がんばるまっし
2.Lonely Road
3.今宵、雨の中
4.僕らの時代は風に吹かれて
5.1998
6.アメ玉(バンド)
7.一期一会(バンド)
8.犬が西向きゃ尾は東(バンド)
9.夜明けの月

 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.大地と空と君と僕(with松月)
2.骸骨の唄
3.夜明けのバラード
4.Being(ピアノ弾き語り)
5.一つの海(バンド)
6.迷いの海(バンド)
7.思ひ出雪(バンド)
8.0(バンド)
9.ひろみ湯(バンド)

<アンコール>
1.僕が歌う理由(バンド)
2.坂の途中(バンド)


《ゲストミュージシャン》
Piano&Chorus:サントリィ坂本

Violin多ヶ谷樹
Percussions:安部徹
Vocal:望月彌名子(From松月)



 あらためまして、明けましておめでとうございます。
 今宵は2019年の歌い初めです。僕にとっては、「平成」最後の東京ライブになるでしょう。思い起こせば、僕が歌い手を志し、ギターを手にすることになるのが、「昭和」が終わったちょうどその頃でした。つまり、ギターを手にしてほぼ30年経ったということです。いろんな歌を書きました。恥ずかしくて今は歌えないような歌も含めて、曲数にすると300曲あまり。
 そして、今年僕は40歳。少年の頃、遠い未来だと思っていた年齢がもう目前です。なんだか最近、知らず知らずのうちに自分自身落ち着いてしまったような気がして、昨秋の京都ライブから10代の頃書いた唄を歌ってみたりしています。今夜も高校時代に書いた歌や、20年前の上京当初に書いた歌も織り交ぜながら歌ってみたいと思っています。今一度自分を奮い立たせるためにも…。
 年新たにした喜びと同じように、日々迎える「今」に驚き、感動して生きる毎日であれたらと思います。「そうなっていた」“今”に気づかされること以外に、人生の満足はないのかもしれません。

    〜 今朝は今朝日々に埋もるる初景色 〜


ワンマンライブパンフレットより
 

 2019年の歌い初め。三が日が明けたばかりの西荻窪に帰ってきました。途中、雪をかぶった富士山を愛車の窓から眺めながら。

 前回、昨年7月の西荻窪Terraでのワンマンライブは台風直撃。ライブは、無事にやり遂げたものの、来場を断念された方も沢山おられて、今回も大雪とかになりはしないかと、内心ヒヤヒヤしながら当日を迎えましたが、晴天!!初春の心地よい青空の下のライブとなりました。

前半の弾き語りコーナー
 前半は、ご挨拶代わりの『がんばるまっし』から弾き語りでお届けしました。昨年11月の京都ライブに引き続き、『Lonely Road』や『1998』など、10代の頃に書いた歌も交えながら、久しぶりに東京で歌う歌が続きました。上京当初の唄を歌いながら、もう20年以上、東京で歌わせていただいているのだなぁと思うと、感慨深いものもありました。

 『アメ玉』からは、お馴染みの豪華メンバーをステージに迎えました。
 今回、このメンバーがステージ上に揃うということが、本当に嬉しいことでした。というのも、ピアノのサントリィ坂本さんが昨年11月、肺炎から呼吸困難に陥り、ICUで治療されて、年末に見事復活!!脅威の回復力で、今回のライブにも予定通りご参加いただける運びとなったのです。「ピアノ&コーラス、サントリィ坂本!!」、メンバーコールがこれほど嬉しいとは...。いつもと変わらず素敵なピアノとコーラスを聞かせてくださいました。そして、バイオリン・多ヶ谷樹さん、パーカッション・安部徹さんも揃ってのステージでした。
メンバー揃っての2ndステージ
 1stステージラストは、『夜明けの月』を弾き語りで歌わせていただきました。この唄を書いて23年にもなります。僕にとって30代最後となるであろう東京ライブを噛み締めながら歌わせていただきました。


 2ndステージは、『大地と空と君と僕』からスタート。コーラスには望月彌名子を迎えました。ステージ上、目に見えるのは2人でしたが、お腹の中には今年6月に生まれてくる予定の子どもも一緒でした。(昨年11月の京都ライブの時も実はそうでしたが...)
 続く『骸骨の唄』では、もうお馴染みとなった客席の皆さんとのコール&レスポンスで盛り上がりました。『夜明けのバラード』はギターの弾き語りで。ピアノに移ってピアノの弾き語りでの『Being』と続きました。
桶ギターで『ひろみ湯』
 『一つの海』からは、再びサントリィ坂本さん、多ヶ谷樹さん、安部徹さんを迎えて、バンドでのステージです。“海”をテーマにした歌を続けて『迷いの海』。冬の季節にぴったりな『思ひ出雪』では、バイオリンの音色が切なく響きます。「自分の人生は、自分で生ききるしかない」と『0,<ゼロ>』を歌いました。
 本編ラストは、お馴染み『ひろみ湯』を桶ギターに持ち替えて演奏しました。冒頭、桶ギターの音が出ないアクシデントもありましたが、仕切りなおして何とか復活!毎度、銭湯のようにあたたかな会場の一体感です。


 アンコールは、『僕が歌う理由(わけ)』。東京ライブの度に思うことなのですが、こうして長年歌い続けることができていることが、本当に有り難いと思います。2019年もまた、歌い続けて生きたいと思います。
 40歳を目前にした、今年の歌い初めのワンマンライブ。ラストソングは『坂の途中』で締めくくらせていただきました。


 僕にとって第二のふるさと・中央線。帰るべき場所で歌えることが、ただただ嬉しいのです。
 遠い未来だと思っていた明日が、あっという間に今日になり、今日は瞬く間に昨日になり・・・。そんな毎日にあって、この“一瞬”を確かめることしか僕らには許されていませんが、こうしてライブという空間で、この“一瞬”をご一緒できたことに、心より感謝申し上げます。

 お互い、この命あれば、またお会いしましょう!!









         

© 2000-2019 Asei Matsuda




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