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松田亜世ライブレポート
2020年



 ライブに寄せられたファンの声は・・・こちら

日時/会場 演目 (Set List) レポート
2020.7.23
松田亜世
ワンマンライブ

at
金沢
もっきりや


【晴】
<Stage1>
1.Live House Dream(新曲・バンド)
2.がんばるまっし(バンド)
3.アメ玉(バンド)
4.ダディ・ダーリン(カヴァー・バンド)
5.0
6.骸骨の唄
7.海度
8.海の唄

 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜
2.自分の影と鬼ごっこしよう(with松月)
3.盂蘭盆会
4.柳は緑花は紅(新曲)
5.一期一会(バンド)
6.風待ち唄(バンド)
7.坂の途中(バンド)
8.ひろみ湯(バンド)

<アンコール>
1.君の待つ海(バンド)
2.僕が歌う理由〈わけ〉(バンド)


《ゲストミュージシャン》
Piano&Accordion&Chorus:
吉田佳奈子
Drums:米田雅人
Vocal:望月彌名子(From松月)


※今回のライブは、新型コロナウイルス感染症がいまだ終息していない状況に鑑み、収容人数を大幅に削減して開催しました。また、路面に面したもっきりやさんでは、ライブ中も窓を開け放っての換気&空気清浄機の駆動、声を出すボーカルはマイク用のフェイスシールドを使い、お客さんもアルコール消毒&マスクの着用。普段なら声を出してのコール&レスポンスもマスクをしてのハミング等々の対策をとっての開催となりました。


 激動の2020年…。3年ぶりのもっきりやさんでのライブです。
 1月の東京ライブの後、新型コロナウイルスの感染拡大が本格化し、6月の東京ライブは延期、その他、歌う予定だったスケジュールはことごとくキャンセルになりました。音楽は常に身近にはあったものの、こうして同じ空間で音を感じることがなかなか難しくなってしまいました。
 ようやく迎えた今日。ふるさと・金沢のミュージシャンにサポートしていただきながら、この時代、この街で、このメンバーで歌えること、そしてあなたに会えること、最高に嬉しいのです。

     君に会いたい 君に届けたい もっと近くで
     光と影の いのちが届く この距離で
     今夜も歌う ライブハウス・ドリーム
         (松田亜世『Live House Dream』より)

 自分の力では、どう頑張っても選ぶことのできない「今」が次から次へと与えられて、今ここに生きています。「音楽は時間の芸術だ」と教えられました。ある意味、一瞬一瞬がまるごと100%の世界なんだと思います。100%の今に乾杯!!
   〜 海の日やふるさとの海ここに在り 〜
ワンマンライブパンフレットより

 新型コロナウイルス感染症の影響で、人前で歌えない日々が長く続きました。前回の東京ライブから半年、待ちに待ったこの日がやってきました。

 ライブが半年ないということは、これまでにもありましたが、やろうと思えばいつでもやれる状況というのと、やろうと思ってもやれないという状況は全く違いました。

 この日のライブも、無事に開催できるかどうか、感染対策はどうするのか、頭を悩ますことも多かったのですが、もっきりやのマスターのアドヴァイスもいただきながら、この日を迎えることができました。


 2020年の海の日。このライブのスケジュールを決めた時点では、翌日が東京オリンピックの開会式の予定でした。それはそれで、お客さんが入るのだろうかという心配もありましたが、開会式当日じゃないから大丈夫じゃないか?とのことで、決まったライブでもありました。


 故郷・金沢のもっきりやさんでのライブは、実に3年ぶり。そうそうたるミュージシャンが音を奏でた金沢の音楽シーンの殿堂のようなライブハウス。大好きなこの場所で、この時代に、この状況にあって、こうして歌を歌えることが何よりも嬉しかったです。ミュージシャンは、昨年の湯涌温泉でのライブに引き続き、地元金沢の名プレイヤー。それもまたとても有難いことでした。


 幕開けは、ステイホーム期間中にできたばかりの新曲『Live House Dream』。全国のライブハウスが、コロナの中、苦しい状況が続いています。しかし、ミュージシャンにとってライブハウスは特別な場所。ライブハウスはライブハウスでなければならないのです。昔書こうとしてうまく書けなかったテーマですが、これまで育ててくれたライブハウスを思って、一気に書き上げました。どうしても1曲目で、しかもバンドで演奏したかった一曲です。吉田佳奈子ちゃんのピアノが僕の音楽のルーツを感じさせ、ラス・カンケルをイメージしたという米田雅人先生のドラムがとても心地よいサウンドに仕上げてくださいました。歌い続けたい一曲になりました。

 続く、『がんばるまっし』、『アメ玉』では、アコーディオンが音で物語を紡いでくれました。レンガ造りの建物も多く、明治・大正の空気も感じることのできる金沢の街に、アコーディオンの音色はとっても合うような気がします。


 今回のライブに先駆けて石川県の大先輩のミュージシャン・めんたんぴんの佐々木忠平さんから「金沢のシンガーソングライターこそが金沢を救うべきです。観光なぞはもう期待出来ません。小松より応援しています。」とのメッセージをいただいていました。身が引き締まる思いがしました。

 そのメッセージを紹介させていただきながら、ライブでは初めて歌うカヴァー曲『ダディ・ダーリン』を歌わせていただきました。群馬に生まれ群馬を愛するオールドルーキーと自称する“G-FREAK FACTORY”の曲です。ステイホーム期間中に出会った曲で、たまらなく心震えた一曲です。どうしてもカヴァーしたくなって、バンドでカヴァーさせていただくことにしました。これまたアコーディオンとドラムが歌の背景をしっかり描いてくれました。

 1stステージの後半は弾き語りで演奏。コール&レスポンスが定番となってきた『骸骨の唄』ですが、新型コロナの感染拡大防止に配慮して、マスクをしたままのハミングでのコール&レスポンスとなりました。これはこれで、いい感じでした。

 前半ラストは久しぶりに歌う『海の唄』を海の日にちなんで…。徐々に暮れゆく故郷・金沢の街を眺めながら歌うもっきりやさんのステージはやはり格別です。柿木畠という場所の持つ魅力も何ともいえず素敵です。



 仲入り休憩を挟んでの2ndステージは、『去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜』からスタート。望月彌名子を迎えての『自分の影と鬼ごっこしよう』は、金沢初登場。季節にちなんだ『盂蘭盆会』と新曲『柳は緑花は紅』を弾き語りで。

 『一期一会』からは、再びバンドメンバーと一緒に。『風待ち唄』、『坂の途中』、『ひろみ湯』と続きました。生まれ育った町ならではの温かな会場の雰囲気が印象的です。41歳になって、小学校の時の恩師も足を運んでくださって、幼馴染と一緒に僕の歌を聴いてくれる、何とも嬉しい一夜でした。『ひろみ湯』は、小学校時代の空気を歌にした歌です。会場の手拍子と共に。


 アンコールは『君の待つ海』と『僕が歌う理由』。こうして、歌い続けるということが、実は夢が叶うってことなんではないかと最近思います。

 大変な状況の中、マスクをして会場に足を運んでくださった方々に心より感謝申し上げます。

 唄が、音楽が、街に、ライブハウスに、再び当たり前に流れる日を願いながら・・・。


 故郷にまた、元気をもらいました。心から、感謝します。ありがとうございました。


2020.1.11
松田亜世
ワンマンライブ

at
西荻窪
Terra


【晴】
<Stage1>
1.越のしらやま
2.がんばるまっし
3.Lily
4.新宿三丁目(with Bass&Percussions)
5.迷いの海(バンド)
6.思ひ出雪(バンド)
7.一期一会(バンド)
8.おかえり(バンド)

 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.大地と空と君と僕(with松月)
2.Being(ピアノ弾き語り)
3.海度(新曲)
4.我は自由の境地なり
5.骸骨の唄
6.トゥーンタウン
7.去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜(バンド)
8.一つの海(バンド)
9.ひろみ湯(バンド)

<アンコール>
1.アメ玉(バンド)
2.坂の途中(バンド)


《ゲストミュージシャン》
Piano&Chorus:サントリィ坂本

Violin多ヶ谷樹
Percussions:安部徹
Bass:山西宏樹
Vocal:望月彌名子(From松月)



 2020年を迎えました。あらためまして、本年も何卒よろしくお願いいたします。
 昨年は「平成」が終わり「令和」が幕を開け、あるいは新年を迎え年が改まるだけで、人間は何かと一区切りをつけることが好きなようです。しかし、ふと立ち止まって知らされるのは、年が改まろうが改まなかろうが、自分の力ではどうしても選ぶことのできない「今」が次から次へと与えられて、ここに生きているということです。
 「日々是好日(にちにちこれこうにち)」という禅語があります。人間の思いとして良い日であろうが悪い日であろうが、そんな人間の良い悪いといった計らいを超えて、すでにして在る今この時をありのままに引き受けて生きる境地を表す言葉といったらいいでしょうか。“雨の日は雨がよかろう。晴れの日は晴れがよかろう。雪の日は雪がよかろう”という世界です。
 例えば、俳句は人間の打算や計らいをできるだけ排除して、自然をありのままに詠む文学です。故郷の空を眺めながら、両手両足を大地に放り出してみると、これ以上でもこれ以下でもない、まさに世界のど真ん中の「今」がここにあるということを確かめられるようです。
 
   〜 初空や私はここに生きている 〜

ワンマンライブパンフレットより
 
 2020年最初のライブ。ホームグラウンド西荻窪Terraでのライブです。西荻窪Terraもこの日が新年一発目のライブとのことでした。思い起こせば昨年も1月4日、新年最初にやらせていただき、2年連続の歌い初めとなりました。

 雪を被った富士山を眺めながら、車での東京入りが恒例になりました。今回は、昨年6月に生まれた長男も連れての初めてのライブ。前々回1月のライブでは、お腹の中にいたのですから、不思議な感じです。

 「おはようございます」の挨拶が「あけましておめでとうございます」でリハーサルがスタート。

 今回はお馴染みのミュージシャンに加え、ベースに山さんこと、山西宏樹さんが2010年以来実に10年ぶりに参加してくださいました。リハーサルで久しぶりにこのメンバーで音を出して、本番が楽しみになりました。音を出してみるとそんなに久しぶりという感じもしないのですが、10年ぶりという事実にビックリ!!月日の流れる速さに驚くばかりです…。


 さて、ライブは新春の雰囲気を感じながら、エンヤトットの『越のしらやま』からスタートして、弾き語りの曲が続きました。ここしばらく、懐かしい歌もピックアップして歌っているのですが、今回は懐かしのラブソング『Lily』を取り上げました。2010年に書いた曲ですから、僕がまだ大学生時代、20年前の歌です。
 続いては、山さんのフレットレスのベースをフューチャーしての『新宿三丁目』。昨年末の紅白歌合戦で、ビートたけしさんが名曲『浅草キッド』を歌っていたのが印象的でしたが、寄席で活躍する漫才師・ロケット団のお二人をモデルにした『新宿三丁目』は、『浅草キッド』をリスペクトしてできた曲です。

 そして、サントリィ坂本さん、多ヶ谷樹さん、安部徹さん、山さんとフルメンバーが揃ったところで、1stステージ後半はバンドでの演奏となります。ベースが入ると音に広がりがあって、ステージ上もベースの低音に支えられると演奏がまた引き締まります。『迷いの海』、『思ひ出雪』、『一期一会』、『おかえり』とお馴染みの曲が続きました。


 仲入り休憩の後は、望月彌名子をゲストボーカルに迎えての『大地と空と君と僕』から。第2子出産後最初のステージとなりました。長男もこの日が初のライブ体験。上の娘は、今やライブに一緒に来るのが楽しみで仕方のない様子。ミュージシャンの皆さんにも可愛がっていただいて、それもまたありがたいことです。続いては、ピアノの弾き語りで、そんな娘との日常風景を切り取った『Being』。さらに1月1日にできたばかりの新曲、長男の名前にちなんだ『海度』。

 被害者になる心配をすることはあっても、自分だけは加害者にならないと思って生きている人間を歌う『我は自由の境地なり』。お客さんとのコール&レスポンスも恒例になってきた『骸骨の唄』。東京ライブの翌日は、家族サービスが恒例となっているディズニーランドの話から『トゥーンタウン』を久しぶりに歌いました。永遠の少年の物語です。


 再びバンドのメンバーを迎えて、『去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜』をバンドで初演奏。レゲエ風のアレンジにバイオリンがいい感じに絡んだ演奏になりました。『一つの海』、『ひろみ湯』で本編終了。沢山の手拍子と拍手をいただき、そのままアンコールに突入。


 昨年末の引っ越しの話を交えながらのアンコールは、時代に流されず歌っていますと『アメ玉』。ラストは『坂の途中』で締めくくりました。


 次回は、夏にお会いしましょうとステージを後にしたのですが、その後はご承知の通り、新型コロナウイルス感染症の感染拡大。それに伴うライブの延期等々・・・。大変な2020年になっています。

 そんなことで、次のTerraでのライブは1年後の2021年1月9日(土)になりました。再び東京の皆さんと、この“ライブハウス”という距離感で無事にお会いできますこと、切に願っています。

 ともあれ、2020年の歌い初め、足をお運びいただいた皆さんに心から感謝申し上げます。ありがとうございました!!


         

© 2000-2020 Asei Matsuda




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