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松田亜世ライブレポート
2024年



 ライブに寄せられたファンの声は・・・こちら

日時/会場 演目 (Set List) レポート
2024.11.2
松田亜世
ワンマンライブ

at
金沢
Music Bar JealousGuy


【雨のち晴】
<Stage1>
1.がんまるまっし(弾き語り)
2.夜明けの月(弾き語り)
3.風吹くままに(with彌名子)
4.去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜
5.8月の空
6.Cry
7.骸骨の唄
8.アメ玉

〜お仲入り〜

<Stage2>
1.Live House Dream
2.犬が西向きゃ尾は東
3.古の海より
4.泣きたいときは泣けばいい
5.それはそれとして
6.悲しみを語れ愚か者
7.いま・ここ・わたし
8.シャッター通りのアーケード

<アンコール>
1.ひろみ湯
2.天漢



《サポートミュージシャン》
Piano&Accordion&Chorus:
栗田佳奈子
Percussions&Pianica&Chorus:
望月彌名子
Chorus&Kazoo&Tambourine :望月一海
Chorus:望月海度+ゲスト


 昨年に引き続いて、今年も秋の故郷・金沢ライブです。
 18歳まで過ごしたこの街。そして、今に続く東京・京都でのそれぞれ13年の生活、いつの間にか故郷で過ごした時間より、かなり長い時間が過ぎていました。しかし、こうして「ライブハウス」という僕の生活の場で、今日も歌い続けることができているありがたさを、ふと抱きしめたくなります。音楽は時間の芸術ともいわれますが、一瞬一瞬、気づけば今は過去になり、本当の意味で「今」という時を人間は掴み切ることができないのと同じように、音楽は流れていきます。しかし、そんな中で確かに「真実」というべきものをなぞりながら生きているようでもあります。
 それはそれとして、自分の原点を確かめる場所は、間違いなくこの街です。今夜も30年近く前のこの街の空気を一緒に吸った仲間がピアノを弾きに来てくれます。
 老眼で譜面は随分見づらくなってはきましたが、音楽はそんなことすら忘れさせ、昔の歌も今の歌として歌うこともできるんですね。やがてライブハウスでの音楽生活も30年。いろんな歌を書いて、沢山の出遇いと別れがあって、今、ここにいます。
 今夜も精一杯歌わせてください。そしてまた、命ある限りお会いしましょう!! 
                        〜 想ひ出は金木犀と手をつなぐ 〜
ワンマンライブパンフレットより










<準備中>
2024.7.13
松田亜世
ワンマンライブ

at
西荻窪
Terra


【晴】
<Stage1>
1.がんまるまっし(弾き語り)
2.盂蘭盆会(弾き語り)
3.8月の空
4.0
5.風吹くままに
6.去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜
7.新宿三丁目(弾き語り)
8.骸骨の唄
9.アメ玉

〜お仲入り〜

<Stage2>
《リクエストコーナー》
1.おかえり(弾き語り)
《カヴァーコーナー》
2.満月の夕
3.古の海より
4.犬が西向きゃ尾は東(弾き語り)
5.泣きたいときは泣けばいい
6.それはそれとして(新曲)
7.悲しみを語れ愚か者
8.いま・ここ・わたし
9.シャッター通りのアーケード

<アンコール>
1.浅草キッド(1コーラスのみ・弾き語り)
2.ひろみ湯
3.天漢



《サポートミュージシャン》
Percussions&Pianica&Chorus
望月彌名子
Chorus&Kazoo&Tambourine :望月一海
Chorus:望月海度



 夏のライブとしては2年ぶりの東京ライブです。
 1年半ぶりにようやく書けた新曲「それはそれとして」と共に、半年ぶりに東京に帰ってきました。高校卒業と同時に上京してから26年、気づけばライブハウスで歌い始めて29年の月日が流れ、僕も先月45歳の誕生日を迎えました。先日、高校時代からの相棒のアコースティックギターを修理に出したのですが、このギターもやがて30年弾き続けてきたことになるんだなぁとしみじみと感じたり…。とはいえ、30年はあっという間に流れてきたような気もします。
 2011年、東京を離れることになったあの日から13年。1998年から2011年まで東京で過ごした13年間と同じ年月、こうして年に数回東京に歌いに帰ってくる生活を続けさせていただいています。本当にありがたい、そう思います。
 人間の目は常に外を向いていて、他と比べて良いか悪いか、損か得か、そうして自分自身の現在地を測ろうとする存在です。しかし「それはそれとして」、今この瞬間歌わせていただいている僕が紛れもなくここにいます。
 今夜も精一杯歌わせてください。東京では初披露となる編成でお届けする一夜、お楽しみに!! 
           〜 春遠しがれきのままの能登の町 〜
ワンマンライブパンフレットより

 2022年以来の夏の東京ライブ。前回のライブからは半年のインターバルで東京に帰ってきました。

 夏のライブはどうもトラブルがつきもののようで、この日は東名高速の大渋滞も含め3ヵ所での渋滞に巻き込まれて、リハーサルの予定開始時間に間に合わず、16時45分にライブハウスに到着。開場時間の17時半まで、数曲のみ音合わせをして、慌ただしく本番を迎えました。2年前の夏のライブでも環八の大渋滞で同じような状況だったことを思い出します。そんな状況でもピタッと松田亜世のライブの音をつくってくださるTerraのスタッフの方々に感謝です。


 さて、ライブは故郷に思いを寄せての『がんばるまっし』の弾き語りから幕を開けました。東京のお盆の時期にちなんでの『盂蘭盆会』と弾き語りが続きます。

ステージではじめてエレキギターを手にする松田亜世
 そして、アコースティックギター・MartinD28からFender(Japan)のテレキャスターに持ち替えました。そうです、30年近くになる僕のライブハウス人生の中ではじめて、エレキギターをステージ上で手にし、この日が松田亜世がはじめてステージでエレキギターを持った日となりました。

 「正義と正義の戦いの中で戦いは終わらない。そういう中で、日本という国が経験したあの夏の8月の出来事、その痛みや悲しみからしか乗り越えられない世界があるんじゃないかなということを思います」と『8月の空』を望月彌名子のパーカッションとピアニカと共に演奏しました。

 再びアコースティックギターに持ち替え、『0』はアコースティックなレゲエ調のアレンジで演奏。この春「蓮如上人御影道中(れんにょしょうにんごえいどうちゅう)」で、福井県あわら市吉崎から京都まで約280km歩いた時の話を交えて『風吹くままに』を久しぶりに歌わせていただきました。『去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜』を挟んで、再びエレキギターを手に『新宿三丁目』を弾き語り。
子ども達も参加しての『骸骨の唄』

 『骸骨の唄』では、子どもたちもステージ上でコーラスとして参加。「ガーイコツ! ガーイコツ!」のコール&レスポンスを盛り上げてくれました。1stステージラストの『アメ玉』では、一海がタンバリンに初挑戦。ハーモニカホルダーにカズーをつけて、僕のカズーとダブルカズーで歌わせていただきました。


 お仲入り後は、リクエストコーナーからスタート。この日3通のリクエストをいただいた『おかえり』を、その歌とご縁のある美川(現石川県白山市)の話を交えながら、弾き語りでお届けしました。

 カヴァーコーナーでは、1月のライブで能登の震災をきっかけに急遽歌わせていただいた中川敬さんの『満月の夕べ』をパーカッションと一緒にカヴァー。久しぶりに歌う『古の海より』は、能登の夏の情景に想いを馳せて「サカサイ!、サカサッサイと!!」。津波で流された能登の町を訪れた時の話を交えて、弾き語りで『犬が西向きゃ尾は東』。この歌を書いた直後に東日本大震災が起こったこともあり、僕にとっても特別な一曲となった歌です。
「それはそれとして」Tシャツ

 望月彌名子のピアニカを交えての『泣きたいときは泣けばいい』に続いて、1年半ぶりの新曲『それはそれとして』。この日の2ndステージの衣装のTシャツは、鈴木大拙館の「それはそれとして」でもありました。「それはそれとして」というのは、世界的な仏教学者・鈴木大拙先生がよく語った言葉といわれています。そんなことからインスピレーションを得て書いた一曲です。続く『悲しみを語れ愚か者』は、1年半前に書いた『それはそれとして』の1つ前の新曲でした。

 いつもはピアノではじまる『いま・ここ・わたし』は、この日の編成では、ギターの弾き語りからはじまり、カホンが情景を描きます。本編最後の『シャッター通りのアーケード』では、再び子どもたちがステージに登場し、一海のタンバリンと海度も交えた「アーケード」のコーラスが入りました。
家族での大団円




 客席からの手拍子をいただいて、アンコールに突入。しかし、アンコール冒頭では、海度がトイレに行きたいというハプニングも(笑)。(慣れない場所でまだ一人でトイレに行けないのでしたとさ・・・(苦笑)。)
 ただ喋ってお待たせするのもということで、前回のライブでリクエストをいただいていたビートたけしさんの『浅草キッド』を1コーラスのみ演奏させていただきました。久しぶりに歌わせていただきましたが、やっぱり名曲です。

 そして、一海のカズーも交えて『ひろみ湯』。ラストソングには、リクエストもいただいた『天漢』を歌わせていただきました。


 夏の天の川に思いを馳せながら、こうして歌い続けられることに心から感謝のひと時でした。こんな風に家族でのステージ、東京では初めての編成でのライブでした。

 次回は1月、再びステキなミュージシャン仲間と演奏させていただきます。楽しみです!!


 それまで、ごきげんよう。またお会いしましょう!



2024.1.6
松田亜世
新春ワンマンライブ

at
西荻窪
Terra


【晴】
<Stage1>
1.去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜(バンド)
2.一期一会(バンド)
3.風待ち唄(バンド)
4.アメ玉(バンド)
5.柳は緑花は紅(弾き語り)
6.鳥越にて(弾き語り)
7.骸骨の唄(バンド)
8.Live House Dream(バンド)

 〜お仲入り〜

<Stage2>
1.自分の影と鬼ごっこしよう(弾き語り)
《復活!リクエストコーナー》
2.天漢(リクエスト・弾き語り)
3.満月の夕(中川敬・カヴァー)
4.0(弾き語り)
5.8月の空(バンド)
6.泣きたいときは泣けばいい(バンド)
7.悲しみを語れ愚か者(バンド)
8.いま・ここ・わたし(バンド)
9.Being(バンド)
10.シャッター通りのアーケード(バンド)

<アンコール>
1.ひろみ湯(バンド)
2.坂の途中(バンド)



《サポートミュージシャン》
Piano&Keyboards&Chorus:サントリィ坂本
Violin多ヶ谷樹
Percussions:安部徹
Bass:山西宏樹
Chorus&Kazoo:望月一海



 「門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」とは、室町時代に生きた僧侶・一休さんが歌ったといわれる歌です。遇わなければならないことには、時節を選ばず遇わなければならない…。正月のめでたい空気に沸き立つ京の都の家々の軒先に、竹の棒の先につけた人間のシャレコウベを突っ込みながら「ご用心!ご用心!!」と歩いたなんて逸話もあります。
 人間は、例外なく必ず死を迎えるという真実の前で、「何が起こるかわからない」、それがたった一つの確かな未来予想図なのかもしれません。
 元日の大規模地震など誰が想像したことでしょう。そして、災害救援に向かう飛行機が滑走路上で炎上するなど夢にも思わなかったことです。しかし、すでに事は起こってしまっています。
 愛する故郷の惨状がテレビに映し出されてなお、友人や知人の無事に安堵し、「死者●人」と語られる人の死には無関心な、ある意味人間の冷酷さもあぶり出されている気がします。
 日々刻々と起こる出来事に翻弄されながらも、自分の足元を確かめ、できうる今を精一杯尽くしていく、そのこと一つなのでしょう。

             〜 ふるさとも照らす寒月仰ぎけり 〜  2024年1月6日 松田亜世


ワンマンライブパンフレットより
豪華メンバーと




















 1年ぶりのホームグラウンド・西荻窪Terraでのワンマンライブ。

 普段であれば新年のお祝い気分の時期ではありますが、1月1日に能登半島地震が発災し、予定通りライブに臨んでよいものかどうかということも考えましたが、まずは今は、やるべきことを一人一人がやって、時期が来たらしっかりと支えていくことが大切だという思いに至り、今夜のライブに臨みました。


 今夜のオープニングは『去・来・現〜Ko・Rai・Gen〜』をお馴染み豪華バンドの心地よいグルーブの中、歌わせていただきました。人生は「今」の連続、だからライブで歌い続けることを大切にしたいと、ゴキゲンなバンドの演奏で歌わせていただきながら、あらためて感じた瞬間でした。
1stステージの様子

 前半は『一期一会』、『風待ち唄』、『アメ玉』とバンドでの演奏が続きます。『アメ玉』では、娘の一海もカズーで参加。本来ならば、望月彌名子と息子の海度もステージに参加予定でしたが、息子の発熱のため今日は急遽お休み。家族からは一海のみの参加となりました。

 彌名子のコーラスと演奏する予定だった『柳は緑花は紅』、『鳥越にて』は弾き語りで。

 続く『骸骨の唄』は、バンドでの新しいアレンジで演奏させていただきました。『骸骨の唄』は、2016年にレゲエアレンジでドラムとエレキギターも加わってバンドで演奏したことはあったのですが、それ以来のバンドでの演奏、さらに新しいアレンジでの演奏となりました。この『骸骨の唄」は、色んなアレンジを試させていただきながら、ライブで育てられた曲だなぁとつくづく思います。だからライブは楽しいのです。そんなライブハウスへの感謝の思いも込めて、前半最後は『Live House Dream』を歌わせていただきました。
リクエストコーナーは、郵便屋さんがハガキを回収



 昨年から復活したおハガキでのリクエストコーナー。お仲入り休憩時間中に、町の郵便屋さんが、手作りのポストを片手にハガキを集めに回ります。ライブでこうして、お客さんとコミュニケーションをとることができるのも何ともありがたいことです。


 2ndステージは、東京ライブでは久しぶりとなる『自分の影と鬼ごっこしよう』からスタートしました。
 続くリクエストコーナーでは、リクエスト票が多かった『天漢』を昨年に続いて演奏することにしました。長年ライブに足を運んでくださっている方からは、「最近あの歌聞いてないね」といった声も聞かせていただいているので、次回夏のライブでは、リクエストコーナーも少し多めにやりたいなぁとも思っています。

 『天漢』に続いては、セットリストになかった曲を急遽弾き語りで演奏。能登に思いを込めて、阪神大震災の時に生まれたソウル・フラワー・ユニオンの中川敬さんの名曲『満月の夕』をカヴァーさせていただきました。こういう素晴らしい歌に出あうと、理屈抜きに歌は力だなぁと思います。続く『0』は、弾き語りでの演奏。

 ウクライナとロシア、イスラエルとパレスチナ、原発・・・。人間は、歴史の上に立ちつつも、その悲しみをすぐに忘れてしまう存在・・・。だからこそ、戦争を経験した世代と直接ご縁のあった僕たちの世代は、祖父母世代から聞いたことを次の世代に確実に伝えていく責任があるのだろうと思います。平和も戦争も正義、言ってしまえば平和がいいというのも人間の欲、そんな中でどうやって戦争を超えていくのかといえば、一人ひとりの人間が、縁がもよおせば戦争すら起してしまう人間の愚かさを確かめることができるかどうか、そんなことを思います。そんな想いを込めて『8月の空』を歌いました。

 『8月の空』から『泣きたいときは泣けばいい』、続いてバンドアレンジでは初めてとなる『悲しみを語れ愚か者』。多ヶ谷さんの泣きのバイオリンにサントリィさんのピアノが絡んでドラマチックかつ力強い楽曲になったような気がします。

 「震災をはじめ、色んな事が起こる毎日ですが、人間っていうものは、どれだけがんばっても身勝手だなということも思います。地震でも自分の実家や知り合いが無事であることで安心して、その裏側で亡くなっている方もいて、しかし、そんなことは気にも留めず・・・。こうして、人間の身勝手さをまざまざと見せつけられたような気がします。どうがんばってもあなたにはなれないというのが人間の本質で、そんな中で何ができるのかということを考えていかなければならないのだと思います。不確かな明日、ただそんな中でも、すでに私たちはこうして、この世に生を受けて今ここに立っている、このことを確かめていくことに尽きる、そんな毎日である気がしています」と『いま・ここ・わたし』を歌わせていただきました。

 『Being』は、サントリィさんのピアノをフューチャーしながら、はじめてバンドアレンジで演奏させていただきました。バンドで演奏することで曲の風景が一気に広がりました。これからも大切に歌いたい一曲です。

 「人間の作るものは変わり続けるけれど、そんな中でも大切なものを大切にしていきたい」と、本編最後は一海のコーラスも交えて『シャッター通りのアーケード』を歌わせていただきました。

娘もステージに登場

 アンコールにはリクエストもいただいていた『ひろみ湯』。一海のカズーも加わって今日の出演者全員での演奏。

 ラストは『坂の途中』を歌わせていただいて、休憩含めて2時間半強のライブは幕を閉じました。


 どんなことがあろうと、こうして歌わせていただける時と場所があることに心から感謝をしながら、お客さん、メンバー、スタッフに「また次回!」と別れを告げてライブハウスを後にしました。これからもしっかりと歌い続けていきたい、そんな思いを新たにした一夜でした。

 ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました!!


 次回東京ライブは、7月13日(土)。今回出演の叶わなかった望月彌名子をパーカッションに迎えて、東京では初となるパーカッションと弾き語りといったシンプルな編成でお届けします。ぜひお楽しみに!!

 そして、来年の新春ライブでは、再びこの日と同じフルメンバーでのライブを予定しております。2025年1月11日(土)、こちらもあわせてご予定ください。



© 2000-2024 Asei Matsuda




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